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東日本大震災後の“復幸”支援活動と継続することの大切さ

岩沼市市長×菊地代表取締役 特別対談

宮城県仙台市の南部に位置する岩沼市。東日本大震災では沿岸部を中心に面積の48%が浸水し、甚大な被害を受けました。震災以降、「震災復興計画グランドデザイン」などの復興計画をいち早く立案し、復興活動に迅速に取り組んでいます。

対談の様子

岩沼市菊地市長(左)CTC代表取締役菊地社長(右)

CTCでは復興支援の一環として、ボランティア活動のために特別休暇の設定や活動費を補助しており、これまで4年間でのべ400人を超える社員がボランティア活動に従事してきました。

震災から時が経過していく中、継続して支援することの重要性について、岩沼市長とCTC代表取締役社長に語っていただきました。

東京の企業ではじめて「千年希望の丘」サポーター企業に登録

―東日本大震災の際、岩沼市での被害状況や当時の様子を教えてください。

市長:岩沼市の震度は6弱。震災当日、市役所からは津波が恐ろしい勢いで阿武隈川を上がっていく様子や仙台東部道路のところで津波がぶつかり、しぶきが上がるのが見え、これは大変な犠牲者が出たなと思いました。私は当時、副市長でした。階段を昇り降りしないでもいいように災害対策本部を1階に設置し、24時間体制で会議を繰り返し、震災以降、市長と共に約100日間泊まり込んで対策にあたりました。

社長:水や電気はどうされたんですか?

市長:市役所に40トンの給水塔があり、また、全国からご支援を受けて給水車を出しましたので毎日市民が水を求めて並んでいました。電気は2週間ほど停電が続き、対策本部はなんとか自家発電でまかなっていましたが、ほとんどないに等しい状態でした。電気、水、油、情報が遮断されると、麻痺状態になりますね。

社長:震災後、今一番の課題は何でしょうか。

市長:一番の課題は企業誘致です。隣接する仙台空港では民間企業が空港の運営をするということで、今、その会社の選定に入っているところです。いずれにしても市民が安心して暮らすためには安定した収入が不可欠です。そのため、企業誘致を積極的に行わなければならないと考えています。また現在、仮設住宅に住んでいる方々も2016年4月には自立する見込みです。

社長:なるほど。企業誘致することで経済活性化、ひいては市民が安心して暮らせる社会につながるということですね。岩沼市は東北の中でも先駆けとなる復興事業をされていますが、そのうちの一つである「千年希望の丘」はどういう目的で作られたのでしょう。

木札を持つ市長と社長

市長:この丘は東日本大震災の悲劇を繰り返さないという思い、さまざまな記憶や教訓を千年先まで伝えようという想いから造りました。また沿岸部で大量に発生した震災ガレキを再活用して、小高い丘を15基作ることで避難場所を確保しようという目的もあります。本日はその「千年希望の丘」での除草・補植活動のために来てくださったんですよね。

社長:はい。私たちは、東北の1日も早い復興と幸せを心から願うという想いを込めて、幸せという文字を入れ「復幸支援ツアー」と名付けたボランティアツアーを実施しています。そのメインの活動として、当社は昨年から年に3~4回のペースで岩沼市を訪れており、のべ200人の社員が千年希望の丘での植樹などのボランティアに参加しました。
参加した社員から「また活動をしたい」、「植えた木はどうなっているか」という声があり、これからも引き続き企業として支援していきたいと考え、東京の企業としては初めてだそうですが、サポーター制度に登録させていただきました。

植樹の様子

植樹の様子

千年希望の丘サポーターを表す木製看板

千年希望の丘サポーターを表す木製看板

岩沼発電子黒板アプリのシステム協力などITを活用した教育分野も支援

市長:震災から時間が経つにつれ、少しずつ人々の記憶が薄れてきています。しかし御社のように継続して支援をしていただけるのは大変ありがたいことです。千年希望の丘ではこれまでの3年間で約15万本を植樹し、今後30万本まで増やす予定です。しかし同時に植えた木がちゃんと成長できるようにする管理面で苦戦するようになりました。私自身も除草作業などをしていますがなかなか追いつかず、雑草との戦いが実情です。

菊地代表取締役

社長:私も後ほど、活動をさせていただきますが、毎日のことなので大変ですよね。何事も続けていくことが大切だと実感しています。CTCとしては、支援の一環として少しばかりですが寄付をさせていただくことで少しでもお役に立てればと考えています。
寄付以外では、私たちはIT企業として、宮城教育大学安藤研究室と岩沼市立岩沼小学校とで共同開発された電子黒板アプリiTouch(Android版:無償)について、iPad版が必要だとご要望をいただきました。そこでCTCがシステムの移行を無償で実施する方針です。また岩沼小学校で学ぶお子さんに向けて、プログラミングを学んでいただこうとワークショップ「未来実現IT教室」を実施しようと準備を進めています。

市長:そうなんですね。ありがとうございます。これからもいろいろな形でみなさんと交流ができればありがたいです。

一人ひとりが震災への“想いを込めて”理想の「千年希望の丘」へ

岩沼市市長

市長:私は御社のようにサポーターとしてボランティア活動に参加して継続的に来ていただく、人と人とつながることが本当の意味での支援につながると思っています。

社長:次回のボランティアツアーでは家族連れの社員も参加する予定です。

ボランティアツアー活動後の集合写真

ボランティアツアー活動後の集合写真

市長:それはとても嬉しいことです。近いうちに交流館なども建設する予定なので、活動後、みんなでBBQをするなど、たくさんの人が交流して楽しみながら続けていただくのが理想です。また参加者一人ひとりがしっかりと東日本大震災や復興への想いを込めて活動していただけると、理想の「千年希望の丘」になるのではないかと思います。

社長:東日本大震災を忘れず、これからも継続して支援していくことが何よりも大事だと、本日、あらためて実感いたしました。

市長:ありがとうございます。強い味方が現れていただけました。今後とも末長くどうぞよろしくお願いいたします。

―本日はおふたりとも、どうもありがとうございました。

  • 記載内容は2015年9月時点のものです。
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