IoTで建設工事のモデルを自動生成するソフトウェア「C-シリーズ」を提供

3次元モデルを自動作成、施工管理などでの生産性を改善

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2018年02月26日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:菊地 哲、本社:東京都千代田区、略称:CTC)は、建設工事で使用される3次元モデルをIoT技術で自動生成し、工事工程を可視化する4つのソフトウェア、「C-シリーズ」を開発しました。総合建設業者や建設コンサルタント、ファシリティマネジメント業者を中心に、本日から営業展開し、1年間で約200社への提供を目指します。

背景

国内の建設投資が増加している中、建設業界は労働者不足への対応や現場での労働災害等の対策が求められており業務効率化を推進し始めています。

国土交通省は建設現場での生産性を向上させる施策としてi-Constructionを2016年に策定しました。i-Constructionでは、UAV(Unmanned Aerial Vehicle、無人航空機)の導入や重機の自動化に加えて、3次元モデルを建設生産プロセス全体で活用する建設手法CIM(Construction Information Modeling/Management)が提唱されています。

CTCは、ITを活用した社会課題の解決に取り組んでおり、CIMの普及拡大を目指して、これまでに3次元地盤・地質モデリングフト「GEORAMA for Civil3D」、建設・建築3次元モデルの属性管理ソフト「Navis+」、3次元モデルや建設情報をクラウド上で共有する「CIM-LINK」を提供しています。

C-シリーズについて

今回CTCが開発した「C-シリーズ」は、各種の工事工程で計測センサーや重機などから得た情報をもとに、建設工事で使用される3次元モデルを自動生成する4つのソフトウェアです。IoT技術を活用したデータ収集とモデル生成の自動化により、従来、現場の作業員の感覚や経験、目視や手入力に頼っていた作業でも、リアルタイムに状況を可視化することができ、関係者間でのスムーズな情報連携を実現します。建設工事の設計図書の照査、施工、出来形管理、検査などの過程で作業の省力化につながり、現場の生産性に貢献するソフトウェアです。また、各種の計測情報を使用し、自動的にモデルを生成するため、入力ミスやデータの改竄防止にもつながります。

今回提供する「C-シリーズ」は、シールド工事※1向けの「C-Shield」、地盤改良工事※2向けの「C-Grout」、盛土工事※3向けの「C-土工」、浚渫工事※4向けの「C-浚渫」です。既に提供しているGEORAMA for Civil 3D、Navis+、CIM-LINKのお客様や現場で要望のあった工事に対応して開発しました。

「C-Shield」は2017年11月から提供を開始しており、「C-浚渫」「C-土工」「C-Grout」は2018年4月から順次提供を予定しています。

今後の展開

今後は、クラウド化も視野に入れC-シリーズの機能強化と拡充に努め、データ活用、情報共有、作業の省力化など、IT活用を通した建設現場での生産性の向上を支援することで、i-Constructionの普及に貢献していきます。

C-シリーズのサービス概要

名称 サービス概要 イメージ図
C-Shield
  • シールド工事
  • シールドマシンとセグメントの現在地だけでなく、埋設物や重要構造物下のコントロールポイントなどが3Dモデル上で明確に確認できる。
  • 出来形作成と同時に施工情報の整理も"ワンクリック"で行うことができる。
イメージ図

C-Grout
  • 地盤改良工事
  • 地層の境界部分や地中の障害物、地盤改良工事の進捗情報等をリアルタイムに見える化し、施工の透明化を図ることができる。
  • 地面の変位をコンター/ベクトルモデルで可視化できる。
  • 出来形作成と同時に施工情報の整理も"ワンクリック"で行うことができる。
イメージ図

C-土工
  • 盛土工事
    (締固め施工)
  • 転圧管理システムと連携して転圧状況の3次元モデルを作成できる。
  • 出来形作成と同時に施工情報の整理も"ワンクリック"で行うことができる。
イメージ図

C-浚渫
  • 浚渫工事
  • 浚渫船からの情報を基に、海底の掘削状況をリアルタイムで可視化。
  • グラブ式やバケット式などの浚渫船のタイプにより、カスタマイズで提供。
  • ICT浚渫工の出来形管理要領に対応した機能を提供。
イメージ図

CTCのCIMソリューション

建設ライフサイクルをトータルにサポート

  • ※1 トンネルや下水など、シールド機で掘削しセグメントで組み立てる工法。地盤が比較的やわらかい都市部を中心で使われる、地表面沈下、地下の障害物、周辺構造物へ与える影響が関心事となる。
  • ※2 薬液を注入して行う地盤の改良工事で、主に広いエリアの工事に適用されます。
  • ※3 ダムの建設など、土を盛る作業と転圧(重機で圧をかける)を交互に繰り返す作業。GPSやセンサー情報から転圧の軌跡や土を盛る高さを見える化する。
  • ※4 船舶の航路(深さ)を確保するために、海底の砂を掘り越す工事。
  • 記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

報道機関からのお問い合わせ先

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
広報部

E-mail:press@ctc-g.co.jp

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