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ある業務部門から,他の業務部門が構築したシステムを利用するたびに,画面の切り替えやID/パスワードの入力が必要で能率が上がらないと苦情が出ています。「システム統合にはEAI(Enterprise Application Integration)やWebサービスを利用したSOAが有効だ」といわれますが,そろそろ当社も導入する時期でしょうか。 |
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経営層や業務部門の方とよく相談するのが先決です。例えば,現行の業務システムの一部/全部の開発・運用,あるいは業務そのものを社外に委託(アウトソーシング)する予定が近い将来に組まれている可能性はないでしょうか。業務プロセスに大きな変更が伴う場合,仕事のやり方が現状とまったく変わってしまうかもしれません。システム統合において,どのような手段や技術を選ぶべきか判断するのは,それらを踏まえてからでも遅くはありません。 |

「次世代のWeb」を総称する「Web2.0」という言葉をよく耳にします。Web2.0とは,既存の技術を組み合わせ(=マッシュアップ:混ぜ合わせるという意味)により,新しい付加価値を持つアプリケーションを開発し,互いに利便性や面白さを追求しようというムーブメントを表しているといえます。そこには,開発したAPIやツールを互いに公開・共有しあうことで,さらに新たな付加価値を持ったソフトウェアやシステムを作り出していこうという思いが込められています。
その1つにAjax(Asynchronous JavaScript + XML)技術があります。Webアプリケーションの開発環境では,AjaxやFlashなどのリッチクライアント系の新しい技術が次々と実用化されています。こうした技術により,これまでクライアント・サーバーシステムに比べて見劣りしていたWebシステムのレスポンスや表現力は大幅に改善されてきました。
Ajax技術におけるAPI群のように何らかのリソースを相互に公開・共有するというコンセプトは,SOA(Service Oriented Architecture)の考え方にもつながります。SOAはRESTやSOAPという通信プロトコルを介して,XMLで記述されたメッセージをやり取りする仕組みを指します。部品化(Webサービス化)された様々なアプリケーションがインターネット上で公開されており,それを活用することで業務アプリケーション開発を効率化することが可能です。
双方の関係をビジネス・アプリケーションについて整理すると,利用者の目に触れるクライアント層,つまり「見える」部分をAjaxやFlashなどで操作性の高い表現豊かなリッチ・インターネット・アプリケーションを作るのがWeb2.0といえるでしょう。そして,ビジネスロジック層やデータベース層を構成するバックエンドの「見えない」部分について様々なサービスを組み合わせてシステムを再構築しようという取り組みが,SOAに基づくアプローチといえます。

ただ,Web2.0やSOA,あるいはオープンソース・ソフトウェア(OSS)などを問わず,新しいからといって飛びつくと開発プロジェクトはうまくいかない恐れがあります。まずは導入の目的を明確にすることが大切です。
例えばSOAは,社内に点在したデータや機能を部門の壁を越えて集約・統合する手法としては現実解となりえます。ただし,そのためには業務単位で照らし合わせたサービスの粒度や階層を検討することや,それに付随して複雑化した業務プロセスを整理・標準化することをしなければ,ITシステムを導入しても望んだゴールにたどり着くのは難しいでしょう。
サービスの粒度や階層の見直しを通じて,自社の業務プロセスにおける課題,または「自社のコア・ビジネスは,Webサービスなどの標準パーツの組み合わせで構築できるのか,できないのか」などを考える機会とするのです。場合によっては情報システムやネットワークも自社で運用や保守を行うのではなく,データセンターにアウトソーシングし,社内ではシン・クライアント端末などから一元的にデータにアクセスしたほうがセキュリティも高まり,投資効率が有利な場合もあります。
IT調達や開発については,情報システム部門が経営層や現業部門,あるいは外部のアウトソーサーとの連携を図りながら,主導的立場で実務を展開することがプロジェクト成功の鍵です。経営者もそうした視点を持って情報システム部門の立場を適切に位置づける必要があります。
| Ajaxとは |
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Ajaxとは,RIA(Rich Internet Application)を作るための手法のひとつ。「Asynchronous JavaScript + XML」の略称で,JavaScriptやDOM,XML,XML HTTP RequestなどのWeb関連の既存技術を組み合わせ,ブラウザ上にリッチインターフェースを作る手法で,地図アプリケーションやWebメーラーなどで使われています。Flashのようなプラグインをわざわざインストールしなくても,ブラウザのみで動作する手軽さがあります。 |
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