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除染土のうの「輸送統合管理システム」を開発

作業進捗や交通状況を反映したアルゴリズムにより最適な輸送計画を提案

株式会社奥村組

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

株式会社奥村組(本社:大阪市阿倍野区、代表取締役社長:奥村太加典)と伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:菊地 哲)は、膨大な数の除染土のう(除染で取り除いた土や放射性物質に汚染された廃棄物を保管した大型土のう袋)を指定の貯蔵施設へ運搬するにあたり、安全かつ高効率な輸送計画の策定に有効な「輸送統合管理システム」を共同開発しました。

背景

除染作業で発生した仮置き中の除染土のうは、今後、指定の貯蔵施設へ運搬されることになりますが、仮置き場所が広範囲に点在しているうえ、運搬数量が膨大となることから、当該業務を適切かつ円滑に進捗させていくためには、土のうの数量や放射線量等を厳密に管理するとともに、周辺環境への影響を最小限に止め、かつ短期間で輸送を完了させる必要があります。

輸送統合管理システムの概要

本システムは東北地方における災害廃棄物の破砕選別、大型除染および震災復興(CM事業)業務で奥村組がCTCと共同開発し導入した「業務支援システム※1」を統合・発展させたもので、膨大な数の除染土のうや運搬車両等に関する情報の日常管理業務の省力化・効率化を実現し、さらに工程短縮に向けて最適な輸送順序と運行ルートを選定することができます。その主な特長は以下のとおりです。

1)除染土のうの数量および放射線量管理

膨大な数の除染土のうを指定の貯蔵施設へ効率的に搬出するため、土のう毎に内容物、発生場所、放射線量等の情報を記録したRFID※2タグを作成・貼付し、これを搬出時にリーダーで読み取ってデータを自動的に収集し、正確な数量や放射線量を把握することで、確実なトレーサビリティーを実現します。

2)作業員の被ばく線量管理

全作業員の被ばく線量を漏れなく把握するため、全員にGPS機能付きの線量計を携帯させ、線量の計測値や位置情報、作業時間等のデータをリアルタイムで記録することで、作業員それぞれの被ばく線量を常時監視します。

3)最適な輸送計画の提案

除染土のうの輸送を円滑に行うためには、除染土のうへの詰め替えやトラックへの積み込みといった作業の進捗はもとより、運行ルートの交通状況が大きく影響することから、これらを反映した数学モデルを作成し、アルゴリズムとして最適化手法の一つである混合整数計画法※3を用いて、搬出場所、搬出時間帯、運行ルート、車両の必要台数等の最適解を算出することで、最適な輸送計画を立案します。

これらの情報を一元管理し、運搬作業の進捗状況や特記情報等をクラウドの専用ポータルサイト上にタイムリーかつビジュアルに表示できるようにしたことで、発注者をはじめとする関係者との情報共有も深化させることができます(図-1)。

今後、本システムの採用を発注者に積極的に提案し、展開していくことで、被災地の復興に貢献していく所存です。

  • ※1業務支援システム:車両等の移動体資産を可視化し、管理業務を最適化する移動体資産管理クラウドサービスと、情報の可視化と共有を目的としたクラウデージ・ポータルの二つのサービスを相互にリンクさせたシステム。このうちクラウデージ・ポータルは、マイクロソフト社が提供するWebブラウザをベースとして情報を保存・整理・共有して利用できるプラットフォーム「SharePoint®」と、ESRI社が提供する地図やこれに付帯する情報を検索・作成・共有して利用できるGIS(地理情報システム)統合プラットフォーム「ArcGIS®」の二つの情報共有基盤を有する。なお、除染業務で導入したシステムは、奥村JV(㈱奥村組、西松建設㈱、大豊建設㈱)とCTCによる共同開発。
  • ※2RFIDradio frequency identifierの略。電波を用いてRFタグのデータを非接触で読み書きするシステム。電波で複数のタグを一気にスキャンすることができるうえ、電波が届く範囲であれば、遠くにあるタグも読み取ることができる。
  • ※3混合整数計画法:整数値をとる変数と実数値をとる変数が混在する状況で、いくつかの等式や不等式の制約がある場合に、目的とする関数を最大化あるいは最小化する計算手法。
図-1:輸送統合管理システムの概念図

図-1:輸送統合管理システムの概念図

本件に関するお問い合わせ先

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
広報部

TEL:03-6203-4100
FAX:03-5512-3013
E-Mail:press@ctc-g.co.jp

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