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事例・レポート

事例

印刷分野と情報技術分野のブリッジ役を担う全社ポータルへと刷新 -企業コンセプト「P&IソリューションDNP」を加速-

大日本印刷株式会社 様

大日本印刷株式会社 様
会社名大日本印刷株式会社
所在地東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号
資本金1,144億6,476万円
創業1876年(明治9年)10月
従業員8,597名(2006年3月末現在)
URLhttp://www.dnp.co.jp/

会社名株式会社DNP情報システム
所在地東京都新宿区市谷左内町21番地
資本金1億円(大日本印刷株式会社100%出資)
創業1998年(平成10年)12月1日
従業員785名(2006年10月1日現在)
URLhttp://www.dnp-is.co.jp/index.html

企業コンセプト「P&IソリューションDNP」

企業ポータルには、その企業のITコンセプトが現れる。ポータルを見ることで社内コミュニケーションの度合いがわかるし、どのような仕組みで業務を効率化しているのかも知ることができ、企業の方向性も伝わってくる。

印刷業界のリーディングカンパニー大日本印刷株式会社(以下 DNP)は、この企業ポータルの刷新にCTCの提案を採用。CTCが2004年10月に行った本社移転の際に構築したセキュリティと利便性を兼ね備えた情報インフラeWork@CTCを見学し、その先進性とシステム構築の実績を認めてのことであった。
CTCはDNPおよび株式会社DNP情報システム(以下 DNP情報システム)と一体化し、ポータル構築に取り組んだ。

株式会社DNP情報システム 業務システム本部 業務システム第2部 部長 黒沢一男 氏

株式会社DNP情報システム 業務システム本部 業務システム第2部 部長
黒沢一男 氏

株式会社DNP情報システム 業務システム本部 業務システム第2部 渡部憲二 氏

株式会社DNP情報システム 業務システム本部 業務システム第2部
渡部憲二 氏

導入背景

創業130年を越え、 『P&I ソリューション DNP』を推進するポータルを構築

DNPの創業は1876年(明治9年)。日本で初の本格的なの印刷会社として誕生しもっとも古い歴史を持ち、創業以来一貫して業界を牽引してきた。

1951年には木目化粧紙の印刷技術を開発し、建材分野進出。同時に紙器専用工場を設立し、紙器分野に進出している。以降、ビジネスフォーム分野、軟包装分野、エレクトロニクス分野、ビジネスフォーム分野、へと進出し、1958年には国内最大の印刷会社に成長した。

カバーする業務分野は、書籍から雑誌、電子出版、カタログ、電子出版、ICカードなど各種カード類、食品・飲料・日用品・医療品用等包装材、住宅・家具等の内外装材、写真プリント用材料、ディスプレイ用各種光学フィルム、シャドウマスク・カラーフィルターなどのディスプレ用部材、半導体用フォトマスク・リードフレームなどの電気・電子部材まで幅広い分野に及ぶ。

そして、DNPは「情報コミュニケーション企業」へとその姿を変えてきている。2001年、DNPは創業125年周年を機に、この「情報コミュニケーション企業」をさらに一歩進める新たなビジョンを策定。そこで、コンセプトワードとして打ち出されたのが「P&I ソリューション DNP」である。

Pはプリンティングテクノロジー(印刷技術)、Iはインフォメーションテクノロジー(情報技術)、ソリューションは顧客の課題を解決し成功に導くこと。PとIこれらを組み合わせることによって、独自ソリューションの提供をDNPは目指している。

2001年4月、「P&I ソリューション DNP」におけるIT活用の窓口として構築したのが全社ポータル「DNPWeb」であった。

「それまでNotesで構築してきたアプリケーションがありましたし、90年代後半からWebアプリケーションも構築するようになりました。また、メールがコミュニケーションの中心となりつつありました。DNPWebはこれらを統合して使えるように、自社開発で構築したポータルでした」と、DNPのグループの情報システムの企画、設計、開発、保守、運用管理を担う(株)DNP情報システムの業務システム本部 業務システム第2部 部長 黒沢 一男 氏は振り返る。

ポータルのレスポンスと安定性アップの要求 情報量も増加しコンテンツ更新も困難に

だが、このDNPWebも使い続けるうちに、いくつか改善を求められるようになった。

「システムを運用する側から見て、最も大きな課題は安定性の向上でした。利用者とコンテンツやアプリケーションが急増したため、レスポンスを維持できなくなり、信頼性にも不安が見え始めました」と、DNP情報システム 業務システム本部 業務システム第2部 渡部 憲二 氏は指摘する。

自社開発の上、システムが複雑になりすぎ、次第にブラックボックス化が進む。わずかな変更を加えるにも時間がかかり、運用性が低下した。レスポンスや信頼性を向上するための修正も、これがリスクとなってしまう。

2000年以降、業界ではセキュリティが重視されるようになったが、そのための変更も必要となった。社内システムの入り口として、十分なセキュリティの保証が不可欠であったが、ユーザー権限によって見える情報を制限する変更にも、相当の労力と時間を取られるようになった。

トップページで表示したい情報量の増加も大きな課題となる。DNPは幅広い職種と業務分野があり、情報の種類も多岐にわたる。そのため構成も抜本的に見直して、トップページの情報量を充実させると同時に、見たいページへ素早くアクセスできるようにしたかった。また、コンテンツの更新も簡単にできる仕組みが求められていた。

さらにDNPWebとは別に、それぞれの地域や部門ごとにポータルを構築する動きもあり、DNPWebから全社員へのメッセージが届きづらくなっていた。これらを統合した、全社の統一した窓口の構築が急務となった。

「P&I ソリューション DNP」を実現するために貢献してきたDNPWebであったが、このコンセプトをさらに加速するため、より完成度の高いポータルが必要となったのである。

導入経緯

CTCが新DNPWebを提案 eWork@CTCを見学し技術と実績を高く評価

2005年6月、社内からの声を吸い上げ、DNPWeb再構築に着手した。

「まず、業界で流通しているポータル用のパッケージソフトの調査にとりかかりました。自社開発という候補もあるにせよ、コスト、スピード、運用性などからとりあえず主だったパッケージをリストアップしました」(黒沢氏)。そしてこの時、CTCの提案したのが「Plumtree Enterprise Web Suite」(以下 Plumtree)であった。ポータル構築からコンテンツ管理までをトータルにカバーする統合パッケージであり、大規模なポータル構築で定評がある。

「CTCの先進性と実績はeWork@CTCを見学し、十分に理解していました。提案の説明に訪れるSEとも視点を一致することができ、まかせて問題ないと思っていました」と、DNP 情報化推進部 吉田幸司 氏は、CTCを評価する。

eWork@CTCは2004年10月、CTCが霞が関ビルに本社移転する際に構築した情報インフラのことである。米国最先端IT企業のオフィスコンセプトやアーキテクチャを参考にCTCが独自に設計。セキュリティと利便性の両立、顧客企業にワンストップでサービスを提供できる統合環境の整備、徹底した効率性の追求などを目指して構築したものだ。CTCではこの霞が関本社をショールーム化し、オフィスツアーを実施するなど顧客へのプレゼンテーションも積極的に進めている。

eWork@CTCには、最新の技術や製品が採用されており「Plumtree Enterprise Web Suite」も組み込まれている。見学した黒沢氏も「大変チャレンジングなシステムだと思いました。フリーアドレス、無線LAN、IPネットワーク、シンクライアント、情報の一元管理……と、あまりに斬新で、DNPではどこまで追随できるか考え込んでしまうほどでした」と評価している。「オフィスツアーに参加して、CTCは自社で確実な検証を積んだ上で提案する企業であることを理解しました。」(吉田氏)。

課題と効果

課題と効果

課題と効果

システム概要

運用性を向上し、セキュリティも強化
CTCも含めたベンダー各社や外部のコンサルタントからの提案を検討するとともに、DNP内の全ITシステムの現状を分析し、「ポータル→メール→アプリケーション」の3ステップでの刷新していくことをを決めた。

11月には数社の競合の中からCTCの採用。12月から要件定義を始め、詳細に検討していった。

「設計まで踏み込んで要件定義をしたため、後の工程がずいぶん楽になりました。それだけ詳しいSEの方が来てくれ、大変助かりました」(渡部氏)。  

2月には機器構成と基本設計が決まり、4月から本格的なシステム開発に入った。5月のゴールデンウイークにハードウェアを納品。以降、システム開発も佳境に入っていく。 パフォーマンステストとともに、バックアップ・リカバリテストも実施し、10月1日にカットオーバーしたは10月1日。
「何しろグループ全員3万5000人余りが始業時に集中してアクセスするシステムですからエラーやクレームなどがないか心配していたのですが、大きな混乱もなく稼働できました」(吉田氏)。
 
サーバはセンターで集中管理され、全体最適を考慮しながら冗長化でき、OracleもRAC構成となっており、十分な信頼性を確保している。
 
DBサーバは旧システムを引き継ぎUNIXとなっているが、他のサーバは使用しているアプリケーションなどとの相性からWindowsを使用するマルチプラットフォームとなっている。  

新DNPWebはタブ構成となり文字も小さく情報量を格段にアップ。このトップページを起点にグループ会社も含めて全社員にメッセージを配信できる。  もちろん、パフォーマンスも十分である。
「これ以外にも運用は楽になりました」と、渡部氏は認める。従来はわずかな修正も他のモジュールへの悪影響におびえながらの作業であったが、今では簡単に済ますことができる。

「自社開発の頃のようにソースをいじる必要がありません。パッケージだけあって変更も手早くできるようになりました。メニュー1個増やす程度であれば、中身のまったくわからない運用担当者でも対応できます」(渡部氏)。 
セキュリティも強化された。従来は権限の設定1つ変えるのも大変だったが、今では管理者がポータルの機能を使って設定を変更するだけで可能となった。カテゴリーやドキュメントには段階的にセキュリティをかけることができる。個々人はもちろん、ユーザーグループごとでの設定も可能だ。
「例えば権限ごとの情報の表示/非表示の設定も簡単です。セキュリティと利便性の両立を目指してCTCがPlumtreeを採用した理由を理解できます」(渡部氏)。

システム構成イメージ

システム構成イメージ

今後の取り組み

3ステップの1つ目を終了 引き続きメールとアプリケーションに取り組む

今回の刷新でポータル全体の再構築が終了したわけではない。「外部コンサルタントからアドバイスもあったように、今回はポータルを刷新し、残っているメールとアプリケーションの刷新にこれから取り組みます」と、黒沢氏は今後の展望を語る。今回はステップ1として、インフラの刷新とポータルの再構築の位置づけである。

「Plumtreeは極めて多機能で、例えばコンテンツの利用状況とか、強力な検索機能があります。運用側もユーザー側もまだこれらをフルに活用しているとはいえません。今後の課題としたいところです」と、渡部氏も抱負を語る。  構築を振り返って黒沢氏は「営業はじめCTCのスタッフは大変協力的でした。レスポンスが早く、こちらの知りたい情報を素早く提供してくれました。」と、CTCの対応を認める。  

「CTCのSEの方々は技術レベルが高くて助かりました。要件定義では、設計段階も念頭に置き、その場でできるできないを的確にアドバイスしてくれました。このため、夢のような要件定義にならず、極めて現実的なものとなり、後の工程をスムーズに展開することができました。これが今回のプロジェクト成功の大きな要因の1つかもしれません」と、渡部氏も認める。

「DNPは創業当時から従事している印刷分野と、近年成長が著しい情報技術分野があります。この印刷分野と情報分野、それぞれの間にシナジー効果を生み出していくことが、今、非常に重要なテーマに位置づけられています。今回のポータルはこの両者の橋渡し役として、また、IT活用のヘソとして、シナジー効果を生み出すための必要不可欠な手段の一つになってもらいたい。」と、吉田氏は新システムに大きな期待を寄せる。  

社内の情報発信の場であるポータル「新DNPWeb」は印刷分野と情報技術分野のブリッジ役としての重要な役割を期待されている。

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