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事例・レポート

事例

空気の流れを見直して、消費電力の25%削減に成功

ファーストライディングテクノロジー株式会社 様

会社名
ファーストライディングテクノロジー株式会社
所在地
沖縄県浦添市牧港5丁目2番1号(沖縄電力内)
資本金
4億5000万円
従業員
143名
URL
http://www.firstriding.co.jp/

CTCのIT Facility Management導入で空調効率を大幅に改善

長期化する電力不足を背景に、電力消費量を削減する省エネへの取り組みは、全ての企業にとって共通の課題となっている。とりわけ、大量の電力を使用するデータセンターにおいては、安定した電力の確保と省エネへの取り組みは喫緊の課題である。そうした中、沖縄でデータセンターを運営するファーストライディングテクノロジーは、サーバルームの冷気と熱気を区切って空気の流れを見直すことで、25%もの消費電力の削減に成功した。そこには、長年のデータセンター運営とシステム構築のノウハウを持つCTCの技術があった。

ファーストライディングテクノロジー株式会社 ソリューション営業部 課長 伊志嶺 無我 氏

ファーストライディングテクノロジー株式会社 ソリューション営業部 課長
伊志嶺 無我 氏

ファーストライディングテクノロジー株式会社 インターネットソリューションセンター本部 インターネットデータセンター部 課長 奥濱 真賢 氏

ファーストライディングテクノロジー株式会社 インターネットソリューションセンター本部 インターネットデータセンター部 課長
奥濱 真賢 氏

ファーストライディングテクノロジー株式会社 インターネットソリューションセンター本部 インターネットデータセンター部 係長 大城 直人 氏

ファーストライディングテクノロジー株式会社 インターネットソリューションセンター本部 インターネットデータセンター部 係長
大城 直人 氏

ファーストライディングテクノロジー株式会社 ソリューション営業部 金城 光太 氏

ファーストライディングテクノロジー株式会社 ソリューション営業部
金城 光太 氏

導入背景

サーバルームの熱だまりの改善が急務に

沖縄電力の敷地内に建設されたファーストライディングテクノロジーのデータセンター

沖縄電力の敷地内に建設されたファーストライディングテクノロジーのデータセンター

ファーストライディングテクノロジー株式会社(以下、FRT)は、沖縄電力と石油卸のりゅうせきを株主とする企業である。設立は2001年7月。国内最高クラスの電源設備を持つデータセンターを活用したインターネットソリューション事業、およびコンタクトセンター事業の2つを柱としてビジネスを展開している。特に東日本大震災以降、同社データセンターへの問い合わせが急増していると、ソリューション営業部課長 伊志嶺 無我 氏は、最近の動向を次のように説明する。

「3.11以降、東京を中心とする首都圏だけでなく、原子力発電への依存度の高い関西圏のお客様から、災害対策やシステムの運用拠点を分散したいというお問い合わせを多数いただいています」(伊志嶺氏)

また、同社は2011年、「沖縄型グリーンIT実証実験」というプロジェクトを立ち上げた。これは、沖縄独自の自然エネルギー活用とFRTのデータセンター3階フロアの空調改善の2つについて、CTCを含むベンダー各社に提案を募ったプロジェクトだ。同プロジェクトの目的について、インターネットソリューションセンター本部インターネットデータセンター部 係長 大城 直人 氏は次のように説明する。

「自然エネルギーの活用では、外気でサーバを冷却する実験を行いました。その結果、外気を直接利用できる時間は、北海道よりも沖縄の方が少し長いことがわかり、沖縄でも外気による冷却が十分実用的であることが実証できました。ただ、弊社データセンターに適用するには、大規模な改修が必要になるため、今回は見送られることになりました。一方、3階の空調改善は喫緊の課題でした。お客様の増加によって熱だまりが問題となっていましたし、先ほど伊志嶺が述べたように、今後、お客様が急増することも見込まれましたので、早急に空調を改善して冷却効果を高める必要がありました」(大城氏)

課題と効果

課題と効果

プロジェクト概要

費用対効果、スケジュール、実績の3点からCTCの提案を選択

プロジェクトの企画が始まったのは2011年4月。そこから約4ヶ月間、企画の詳細が詰められて、同年8月にプロジェクトの詳細がベンダー各社に提示された。プロジェクトへの参加ベンダーは4社で、各ベンダーの提案が出そろったのは11月末。FRT側で全ての提案を精査した結果、最終的にCTCの提案が採用された。採用の理由について、インターネットソリューションセンター本部インターネットデータセンター部 課長 奥濱 真賢 氏は次のように語る。

「自然エネルギーの活用については、前述のように費用対効果の点から実証実験だけにとどまりましたが、3階フロアの空調に関しては、4社それぞれの提案を詳細に検討しました。その中からCTCのITFMの提案を選択した理由は3つあります。第一は費用対効果が高かったことです。カーテンで囲うというシンプルな方法ながら、非常に高い効果が提示されていました。第二はスケジュールです。2012年3月までに工事完了という我々の要望を受け入れていただいたのがCTCでした。第三は実績です。CTC自身、データセンターを運営されていますので、その点が高い信頼感につながりました」(奥濱氏)

ITFMとは、「IT Facility Management」の略で、オフィスの移転・統合から新規構築までをサポートするCTCのサービスのことだ。サービス提供は2006年から始まったが、2007年からはデータセンター向けのセキュリティ強化やエネルギー消費効率化サービスもメニューに追加されている。今回のプロジェクトでは、このITFMのエネルギー消費効率化サービスが導入された。

導入効果

空調にかかる消費電力の25%削減に成功

工事は2011年12月から2012年3月にかけて実施された。この期間には、最終的な検証も含まれるため、実際の工事期間はもっと短かったという。工事の内容について、大城氏は次のように説明する。

「3階フロアに仕切り板を設置し、カーテンを使って冷気と熱気を区切りました。お客様のサーバが稼働している状況下で、落下物等はけっして許されない厳しい工事だったのですが、CTC自身がデータセンターを運営されていることもあり、安心して任せることができました」(大城氏)

2012年3月、工事および検証は無事終了。白いカーテンで区切られた結果、いくぶん明るく感じられるようになったサーバルームの空調効率は劇的に変化した。その変化について、大城氏は次のように語る。

サーバルーム内の空気の流れを見直すことで、25%の消費電力を削減

サーバルーム内の空気の流れを見直すことで、25%の消費電力を削減

「弊社では、サーバルームの温度を常に監視し、一定の範囲に収まるように調整しています。実は、工事のあと、空調をそのまま稼働させていたら、温度が2度も下がりました。このため、空調機の出力を従来より大幅に抑えても、同じ冷却効果が得られるようになり、その結果、空調による消費電力を25%も削減することに成功しました」(大城氏)

更に、データセンターのエネルギー効率を示す指標であるPUEの値も下がった。今回、工事が実施されたのは、データセンターの全床面積の1/6であったが、今後、他のエリアにも展開されれば、PUEの値は更に改善することが期待されている。

今後の展望

CTCとの幅広いアライアンスで新しいデータセンターの可能性を切り拓く

25%もの消費電力削減に成功したFRTは、今後は温度監視を充実させていく予定だという。ソリューション営業部 金城 光太 氏は次のように説明する。

「もちろん、現在も監視はしているのですが、今後はセンサーの導入によって、より細かくかつ自動的に温度監視できる仕組みを構築したいと考えています」(金城氏)

また、今回のITFMのエネルギー消費効率化サービス導入は、データセンターの差別化という点でも大きかったと、伊志嶺氏は次のように強調する。

「データセンターは、建物のスペックだけでは差別化が難しいのが現状です。その意味で、今回のITFMの導入は、我々のデータセンターをご利用いただくお客様に対しても、大きなアピールポイントになったと思います」(伊志嶺氏)

現在、FRTのデータセンター利用の9割はBCPとDRを目的とする企業だが、中国・アジア向けのサービスの運用拠点として、同データセンターを利用する企業も徐々に増えているという。確かに、地震や電力不足の不安が少なく、日本語が使えて、かつ中国・アジアに近い沖縄のデータセンターは、アジア進出を考える企業にとって最良の選択だろう。

「だからこそ、CTCの高い技術力、マルチベンダーの幅広い対応力、最新技術の提案力には期待しています」と奥濱氏はCTCに期待を寄せている。

用語解説

PUE(Power Usage Effectiveness)
データセンター設備のエネルギー効率を表す指標。数値が小さいほどエネルギー効率がよい。

BCP(Business Continuity Plan)
事業継続計画のこと。自然災害・テロ・火災等の緊急時にも、事業を継続・早期復旧するための計画。

DR(Disaster Recovery)
災害復旧のこと。天災や人災によりITシステムが稼働できなくなったときに備え、業務を継続するための代替手段を構築すること。

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