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事例・レポート

事例

VMwareを導入して数十台のサーバを数台に集約

パナソニック モバイルコミュニケーションズ株式会社 様

会社名
パナソニック モバイルコミュニケーションズ株式会社
所在地
神奈川県横浜市都筑区佐江戸町600番地
資本金
228億5千6百万円
従業員
約2,700名(パナソニック モバイルコミュニケーションズ株式会社 単独)
URL
http://panasonic.co.jp/pmc/

大幅なコスト削減と運用効率化を実現、信頼性も向上しノンストップ運転

新たなサービスを開始する度にサーバを立ち上げるものの、古いサーバで提供しているサービスもやめるわけにはいかない。こうして、古いものから新しいものまで、おびただしい数のサーバが稼働している企業が多い。そのほとんどは、運用コストや信頼性の低下などが重要な課題となっている。パナソニック モバイルコミュニケーションズでは、携帯コンテンツサービス用のサーバをVMware Infrastructure 3(以下VI3)で集約。乱立するサーバの課題を鮮やかに解決した。

導入背景

サーバ数十台の運用コスト削減が課題

NTTドコモ「P-SQUARE」、ソフトバンク「P-egg」、KDDI「Pの缶詰

NTTドコモ「P-SQUARE」、ソフトバンク「P-egg」、KDDI「Pの缶詰

携帯電話機の市場は成熟期を迎えつつあり、かつてのような顧客の急拡大は困難になっている。そこで重要性を増しているのが、既存顧客の囲い込みだ。この囲い込みと、新規顧客の獲得を目指して展開しているのが、携帯電話機メーカーのプロモーションサイトである。

パナソニック モバイルコミュニケーションズでは、携帯通信キャリアごとにそれぞれのメーカーサイトを展開している。NTTドコモ「P-SQUARE」、ソフトバンク「P-egg」、KDDI「Pの缶詰」がそれだ。「ここで壁紙や着メロ、ゲーム等のコンテンツや、各種プロモーション情報などを提供しています。パナソニックケータイユーザーの継続サポートを行うための重要な戦略サイトです」と、同社 Webサービス企画推進グループ サイトマネジメントチーム 主事 松田 明 氏は語る。

同社の運営するメーカーサイトはすべて無料で提供されている。しかし、無料とはいえ端末メーカーとしてのクオリティを保ちながら安定したサービスを提供しなければならない。サービスの充実と運用費用等のコスト削減の両立が大きな課題だった。

「技術・機能の進化に伴い、新サービス立ち上げ毎にサーバを購入したり、新規サーバにリプレースしており、すでに数十台のサーバがあります。データセンターの設置スペースだけでもかなりの金額になっていました。もちろん、運用も大変ですし、古いサーバの信頼性にも不安があり、抜本的な対策を模索していました」(松田氏)。

サーバ仮想化ソリューションVMwareを検討

運用コスト削減とサービス充実の検討は、2006年になって具体性を帯びてくる。「その頃は、単純にサーバを集約すればいいだろうと考え、ブレードサーバの導入を検討していました。データセンターのラック台数を減らして、経費を削減しようという狙いです」と、松田氏は振り返る。データセンターと交渉して、電源や電圧の調査などを開始していた。

同時期にCTCにも相談を持ちかける。CTCとのつきあいは2004年のシステムガイドラインのコンサルティングから始まる。その後、運用ガイドラインの策定、データセンターへのサーバ機器の移管およびデータベース統合など、さまざまなレイヤーでCTCに案件を依頼している。

この延長で、運用コスト削減についてもCTCに提案依頼をした。ここで、CTCが提案したのは、ブレードサーバではなく、サーバの仮想化であった。2006年当時、米国ではサーバ仮想化の潮流が本格化しつつあり、多くの企業がサーバを仮想統合することにより、大きなメリットを得ていた。CTCもサーバ仮想化が一般化する時代が近いととらえ、社内で仮想化に取り組むチームを発足。各種ソリューションや機器の組み合わせの検証を本格的に始めていた。そこで、CTCがパナソニック モバイルコミュニケーションズの環境や狙いに適していると、自信を持って提案したのがVI3であった。

システム概要

移行期間約2ヵ月、環境構築は実質2週間の短期間導入

メーカーサイトのサイト制作・運用およびインフラ運用を担当する株式会社ビットマザー コンテンツ開発部 大本篤史 氏は「2005年暮れの頃から開発環境でVMware社の製品を使用しており、そのポテンシャルには大きな期待を持っていました」と語る。だが松田氏は、VMware社製品の導入に対して当初は躊躇していたという。「米国では実績があるかもしれませんが、日本ではまだまだでした。そんな時期にVMware社製品を導入して、インフラを再構築するのはあまりに危険な冒険でした」

しかし2007年になって、データセンター側の設備の問題でブレードサーバの設置がむずかしいことが判明する。そこで、VI3導入を再検討。CTCに再度自社環境に適したVI3の提案を依頼した。

VI3による移行は実に素早い。5月に提案書を作成して、6月から移行計画を立案。7月の半ばから環境を構築して、その月末には完了している。実際の作業はわずか2週間程度である。VI3は既存環境をそのまま取り込む機能が用意されている。また、CTC独自の技術検証センター「テクニカルソリューションセンター(TSC)」にて、あらかじめ検証を終了させていたことも、短期間で移行を終了させることができた要因の1つである。無論、過去のシステムコンサルティングでシステム構成をCTCが把握していたことも、スムーズな移行を助けた。

以降、8月末には検証も終了。約2ヵ月で移行が完了したことになる(実際の本番稼働は休日等の調整から9月中旬となっている)。

VMwareとNetAppで高可用性システムを構築

複数のサーバを数台の仮想サーバに統合

複数のサーバを数台の仮想サーバに統合

「サーバ仮想化は2ステップに分けて行っています。第1ステップの安定稼働確認後、第2ステップの移行を実施し、2007年度中にすべて終わらせる予定です」(松田氏)。

稼働したシステムの最大の特長は高信頼性にある。サーバとストレージ(NetApp)をそれぞれ冗長構成にして、障害があった場合も継続してサービスを提供できる。柔軟性も大きな特長だ。CPUやメモリ、共有ストレージの領域などを、負荷に応じて自在に変更できる。

多彩なOSにも対応している。Windowsサーバの各バージョン、各種Linuxなど5種類のプラットフォームをサポートしている。

導入効果

コスト削減、信頼性と運用効率を向上

「最も訴えやすい効果としては、コスト削減があります。データセンターで借りていたラックを大幅削減することができました」と、松田氏は導入効果を語る。今後しばらくはサーバリプレースもなくなることから、2年でシステム刷新の投資を回収できるという。

信頼性も大幅に向上した。「稼働以降まったくトラブルがありません。サービスも停止していません」(松田氏)。「旧バージョンのOS等で外部開発していたシステムなど、新サーバへの移行が困難なために、運用面で不安を抱えていたシステムもあったのですが、刷新以降は安心できるようになりました」と、大本氏も語る。

複雑化していたシステムもシンプルになり、運用効率も向上した。「これで本業のサイト制作・運営に打ち込むことができるようになります」(大本氏)。新サービスの立ち上げもスピードアップできる。今までは、サーバを購入し、セットアップするのに2ヵ月近くかかっていた。それが今ではサーバを新たに購入する必要がなくなったため、リソースの設定をするだけで済むようになり、その結果2~3日の作業で、新サービスのための環境を提供できるようになった。

課題と効果

課題と効果

課題と効果

今後の展望

ユーティリティコンピューティングに期待

「何しろインフラの刷新ですから、当初、相当なリスクを覚悟していました。しかし、まったくの杞憂でした。VI3の導入は大正解でした。CTCからは最良の提案をいただきました」と、松田氏は手放しで喜ぶ。サーバ環境は、数年このままで維持できるのではないかという。

そんな松田氏は、ユーティリティコンピューティングに興味を示している。「アクセス状況を確認してみると、夜の10時半から12時が最も多い。しかも週末に集中しています。現状、このピーク時にあわせてリソースを用意しており、昼間は完全にそれらが遊んでいることになります。ピーク時にあわせてリソースを自由に借りることのできるようなサービスがあると良いですね」と、松田氏は考えている。

これについても、CTCにはすでに相談済みという。CTCはパナソニック モバイルコミュニケーションズのシステム構成を知り抜いているし、最先端の技術も実績もある。そんなCTCをビジネスパートナーとして位置付け、最良の提案を期待しているのである。

用語解説

仮想化
サーバ、ストレージなどハードウェアの物理的な構造に縛られることなく、論理的に統合する技術。1台のサーバを分割して複数のOSや複数のアプリケーションを動かしたり、複数台のストレージをあたかも巨大な1台のストレージのように扱うこともできる。

VMware
VMwareは、業界標準システムの仮想化インフラストラクチャソフトウェアのグローバルリーダーです。あらゆる規模の企業が、ITを簡素化し、既存のコンピューティング資源を最大限に活用し、変化するビジネス要求により迅速な対応を実現するべく、VMwareのソリューションを使用しています。

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