JapanEnglish

事例・レポート

事例

SOIDEALでITインフラ統合プロジェクトを支援 自治体版プライベートクラウド構築への不安を一掃

薩摩川内市 様

会社名
薩摩川内市
所在地
〒895-8650  鹿児島県薩摩川内市神田町3番22号
職員数
1,149名(平成23年4月1日現在)
人口
100,859人(平成23年3月1日現在)
URL
http://www.city.satsumasendai.lg.jp

「理論的な根拠なしのメリットでは導入不可。自治体にSOIDEALは不可欠です!」

仮想化によるサーバ統合やプライベートクラウドの導入が一般的になってきた。だが、これらはITインフラの刷新であり、導入側としては相応のリスクを伴う。その不安を解消し、システムの知識と情報を得られるのが、CTCの「SOIDEAL」だ。仮想化やクラウドに対するコンサルティングサービスであり、3~4カ月間の検討期間で次期ITインフラの構想策定を支援する。

このSOIDEALを導入し、サーバ統合を効率的に推進した自治体が、鹿児島県の薩摩川内市である。現状の調査から、効果試算、統合アーキテクチャ策定、実行計画立案まで、きめ細かく実施。プロジェクトスタッフとのワークショップを毎週開催し、メンバーの理解促進と不安の除去に成功した。これにより「自治体版プライベートクラウドの構築に成功した」と、高い評価を得ている。

薩摩川内市 企画政策部 情報政策課 行政情報グループ グループ長 堂元 光信 氏

薩摩川内市 企画政策部 情報政策課 行政情報グループ グループ長
堂元 光信 氏

薩摩川内市 企画政策部 情報政策課 行政情報グループ 主任 井ノ下 真一 氏

薩摩川内市 企画政策部 情報政策課 行政情報グループ 主任
井ノ下 真一 氏

導入背景

市町村合併に伴うサーバ乱立の課題

2011年3月12日、博多から鹿児島中央駅まで九州新幹線の全ルートが開業した。鹿児島県には3つ駅があり、その1つがここで紹介する薩摩川内市の川内駅である。

薩摩川内市が誕生したのは、2004年10月12日。旧川内市を中心に1市4町4村が合併してできた自治体である。Dr.コトーのモデルとなった医師がいることで知られる甑(こしき)島も含まれ、海を越えた合併として話題になった。

この甑島もそうであるが、薩摩川内市は豊かでダイナミックな自然に恵まれている。それら観光スポットやイベントを紹介するため、新幹線開業に合わせて「きゃんぱく(正式名称:薩摩川内スピリッツ・きやんせ博覧会)」を3ヶ月間実施し、多くの参加者を集めた。

一方、同市は県内最大の面積となっており、合併しても住民へのサービスレベルを低下させないように、ITの活用を進めてきた。「少ない人数で広範囲の地域に高品質で標準化されたサービスを提供するには、ITの力が有効です」と、企画政策部 情報政策課 行政情報グループ グループ長 堂元 光信 氏は説明する。

合併した2004年以降、既存システムの刷新や新規システムの構築を積極的に推進してきたが、数年でいくつかの課題が浮かびあがってきた。Web・DB・APサーバやそれに伴うストレージ、ネットワーク機器、UPS、ラックが増え、「置き場所の不足、空調設備の増設、電力費はもちろん電気コードのたこ足配線などが課題となってきました」と、同課 行政情報グループ 主任 井ノ下 真一 氏は振り返る。

「SOIDEAL」でサーバ統合化へ挑戦

やがて合併から5年が過ぎ、合併当時に導入したハードウェアの保守切れが迫ってきた。そんなとき、同市の取引先であった行政システム九州株式会社(以下、行政システム九州)から提案されたのが、仮想化技術によるサーバ統合化であった。2009年の夏場のことである。「仮想化や統合化は当時のキーワードとしては知っていました。しかし、自分たちにはまだまだ先のことと考えていました」(井ノ下氏)。

だが、提案内容を検討すると、サーバ統合は実に多くのメリットがあり、現在抱えている同市の課題の多くを解決できると思われた。「とはいえ、自治体はベンダーからいただいた提案書をそのまま流用して稟議に回すということはできません。確実な根拠がなければいけませんし、推進する我々自身に知識もなく不安でした」と、堂元 氏も語る。

そこで、行政システム九州の推奨したのが、CTCの提供するITインフラ統合プロジェクト推進支援サービス「SOIDEAL」であった。仮想化・統合化を利用してITインフラの最適化を目指すお客様を支援するコンサルティングサービスである。機器選定支援と効果試算シミュレーション、ワークショップ形式での統合アーキテクチャ策定、さらに具体的な実行計画を立案してスムーズな構築を支援する。

課題と期待効果

課題と期待効果

課題と期待効果

システム概要

ワークショップの開始

SOIDEALの特徴と価値

SOIDEALの特徴と価値

2009年12月、「SOIDEAL」のメソッドに沿って「現状資産調査」を実施。これをベースに翌2010年1月から3月までの3カ月間のワークショップが開始された。同市からのメンバーは基本的に3人、これに情報政策課の関係する担当者が臨時で参加した。CTCからはコンサルタント、営業、SEが入っている。

「非常に興味深かったのは、顧客となる我々に懇切丁寧に教えてくれることです。従来、ベンダーから提案を受けるときも、調査を依頼して報告書を受け取るときも、結果しかありません。ところが、このワークショップは今まではブラックボックスだったところをオープンにして、すべて提供してくれます」と、堂元氏は認める。

SOIDEAL 最終報告サマリイメージ

SOIDEAL 最終報告サマリイメージ

また、井ノ下氏も「驚いたのが自社製品ありきではないことです。今まで多くのベンダーとお付き合いしてきましたが、必ず製品が紐付いていました。それが一切なく、候補となる製品のメリットとデメリットを公平に教えてくれ、我々で選択可能なレベルまで引き上げてくれます。大変貴重ではないかと思います」と、高く評価する。

これ以外にも、非常に質問がしやすい、ホワイトボード等を使ってわかりやすく解説してくれるなどの点も支持された。また、市の将来像を描きながら、根拠のある詳細なデータをベースに稟議書も書きやすかったという。

導入効果

自治体版プライベートクラウドの実現

採用するアーキテクチャやスケジュールを明確にして、2010年4月から構築を開始。3カ月後の6月には仮想サーバ第1号が稼働している。以来、順次仮想サーバを立ち上げ、アプリケーションをインストールしており、9カ月間で2割ほどのサーバ台数が削減された。以降も統合を推し進め、3年で対象となった全サーバの統合を終える予定である。

これらITインフラの刷新によって、同市の抱えていた課題のほとんどを解決することができた。クラスタリングにより、可用性も大幅に向上。「特に今後5カ年で削減できるコストが3割強ということもわかりました。もちろんきちんとした根拠、誰をも納得させることのできる数値です」と、堂元氏はほほ笑む。既に、汎用機のオープン化も決まっており、そのインフラにも今回構築した仮想環境を利用する予定だ。

「SOIDEALを受けたことにより、最も大きな恩恵は、今回の刷新を『自治体版プライベートクラウド』のレベルまで引き上げることができたことです。単にサーバを仮想化して統合しても、クラウドにはなりません。運用する側の知識と技術が伴ってクラウドとしての価値を発揮するのです。その知識はSOIDEALによって得ることができました」と、井ノ下氏は訴える。

完成したシステムも「驚くほど安定しています。これほどトラブルのないシステム構築は初めてです」(井ノ下氏)と、やはり高い評価を得ている。

今後の展望

仮想化統合基盤リモート管理サービス「RePlavail」に期待

「CTCからは運用の土台となる知識を教えていただき、感謝しています。構築もしていただきましたし、ハードウェアやアプリケーションの開発ベンダーとの交渉まで支援してもらっています。大変助かりました」と、井ノ下氏は語る。

一方、散在していたサーバを統合することで、ユーザー側の運用負荷は大幅に軽減されるものの、統合されたハードウェアを運用するシステム部門の負荷は極めて大きくなる。システムダウンが与える影響が広がるため、可用性への責任も重い。

そこで同市がCTCに期待しているのが、DR(disaster recovery)と「RePlavail」だ。

「遠隔地にバックアップサイトを設けたいと考えています」(井ノ下氏)。

また、運用上の課題を解決するために、リモートから「稼働監視」「キャパシティ管理」「構成管理」などを支援するのが「RePlavail」である。「現在ほとんど一人で運用しているので、万全を期するためにも『RePlavail』は早期に検討する予定です。今後,仮想サーバが増えるにつれリソース問題や最適化の問題は、避けられないと考えています」と、堂元氏も語る。

ITの進化と変化は激しく、一般企業や自治体では追随が困難になることが多い。CTCはそれらユーザーの現場を見つめ、必要とされるソリューションを常に提供してきた。そのCTCのサービスと技術力に、大きな期待が寄せられている。

用語解説

仮想化
物理的なハードウェアを複数の論理的なリソースに見せる技術。サーバにおいては1台のサーバを仮想化で複数に見せることが可能となる。

統合化
仮想化技術によって従来あった複数のサーバを1台に統合すること。統合により、ハードウェアコスト、OSライセンス費用、スペース、電力、運用負荷を大幅に削減できる。

クラウド
インターネット(雲)の向こう側にリソースを置き、ユーザーは所有することなく利用だけするコンピュータ活用の概念。企業が独自に構築するプライベートクラウドの場合、仮想化技術によりサービスが提供される。

お問い合せはこちらから

お問い合わせフォーム

記載内容は掲載当時のものであり、変更されている場合がございます。

トップに戻る