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事例・レポート

事例

構築から稼働まで10日間の即戦力クラウド、電力消費も90%以上削減。

株式会社鳥取県情報センター 様

会社名
株式会社鳥取県情報センター
所在地
〒680-0053 鳥取県鳥取市寺町50番地 NTT寺町ビル6階
従業員数
81名 (正社員:53名 契約社員28名)
URL
http://www.tori-info.co.jp/

「Vblockの日本初の導入となります。実績と信用でCTCに構築を依頼しました」

未曾有の大惨事となった3.11 東日本大震災。甚大な被害を受け、日本企業は多くの早急な対策を迫られることになった。その代表的なものが節電対策であり、ITシステムの安定稼働だ。そして、これら対策に即効性があるとされているのが、クラウドサービスである。

ここにおいて多くの自治体から注目を集めているのが、鳥取県情報センターが構築したクラウドシステムだ。2010年10月から新システムで鳥取県庁や県内自治体の行政サービスのクラウド化を開始。2011年5月現在、11台の物理サーバで86台の仮想マシンを稼働させている。今後もサーバを集約していくことで、電力消費を90%以上削減できると試算されている。更に、仮想化統合インフラ「Vblock(ヴイブロック)」で構築することにより、セットアップからサービスインまでわずか10日間で実現している。

株式会社鳥取県情報センター 代表取締役社長 谷口 真澄 氏

株式会社鳥取県情報センター 代表取締役社長
谷口 真澄 氏

株式会社鳥取県情報センター 営業企画部 部長 奥田 敏行 氏

株式会社鳥取県情報センター 営業企画部 部長
奥田 敏行 氏

株式会社鳥取県情報センター 運用サービス部 副部長兼情報ハイウェイ管理センター センター長 兒島 誠 氏

株式会社鳥取県情報センター 運用サービス部 副部長兼情報ハイウェイ管理センター センター長
兒島 誠 氏

導入背景

鳥取県情報システム全体最適化計画の始動

鳥取県情報センターが財団法人として設立されたのは、1969(昭和44)年のことである。以来、鳥取県庁や鳥取県内の市町村の行政サービスの構築や運用を支援してきた。その同社が、2009(平成21)年4月から株式会社となった。

「鳥取県庁の売上は半分ほどに及び、残りも県内の自治体で、既に飽和状態になっています。今以上に規模を拡大し、売上を伸ばすには県外に進出するしかありません」と、鳥取県情報センター 代表取締役社長 谷口真澄 氏は語る。

同社の動きに相前後して、鳥取県のITシステムへの取り組みにも大きな変化が現れた。鳥取県が、業務の効率化や経費節減、県内IT産業の振興のために「鳥取県情報システム全体最適化」の検討を開始したのである。これが2009年1月から委員会が発足し、調査・検討が重ねられ、その最終報告が2010年3月に出された。

報告書にはリソースの最適化と同時にグリーンITも検討され、節電対策として仮想化によるサーバ統合が盛り込まれていた。

極めて短期間でのクラウド構築が条件

「報告書には県庁で稼働しているサーバ208台のうち、199台を仮想化により統合すると打ち出され、その稼働開始も2010年9月1日とされていました。長く県庁システムの構築運用を担っている当社として、その受注は決して失敗の許されない、社運をかけたものになりました」と、谷口氏は当時の状況を語る。

その報告書に従って、2010年6月に調達公告があり、7月に入札、9月から順次仮想化を開始し、2015(平成27)年に完了するという内容であった。同社は不退転の覚悟で、入札に望むことになった。

「仮想化で統合とはいえ、報告書では既に県が所有することなく、クラウドの形で利用する形態となっていました。クラウドであればすぐにでも調達できるだろうということで、極端な短期間での稼働となっていたのです」と、同社 営業企画部 部長 奥田敏行 氏は解説する。県内にデータセンターを所有するベンダーが入札の条件となっており、鳥取県庁専門のプライベートクラウドに近いものを構築することが義務づけられていた。

課題と期待効果

課題と期待効果

課題と期待効果

システム概要

仮想化統合インフラ「Vblock」とCTCを選定

システム概要イメージ

システム概要イメージ

時間も予算も限られており、受注後は速やかに構築し、稼働を保証しなければならない。「6月頃から検討を重ねました。しかし、これからクラウドの部品となるそれぞれのパーツの組み合わせ検証している時間はありません。考えられるあらゆる手段の中から、パッケージ化している製品Vblockを選択しました」と、同社 運用サービス部 副部長兼情報ハイウェイ管理センター センター長 兒島 誠 氏は語る。

「Vblock」は、シスコの「UCS(Unified Computing System)」、EMCのユニファイド・ストレージ「Celerra NS-120」、VMwareの「VMware vSphere」を組み合わせてパッケージ化した統合型のクラウド基盤パッケージである。3社で事前検証されたパッケージのため、相互接続性や拡張性の課題を解消し、システム連携やパフォーマンスについても最適化されている。

「業界を代表するオープンベンダーならではのソリューションでした。自治体は極端にマルチベンダー化されておりますので、これだけの数のサーバ統合というのは極めて困難です。その点Vblockは既存サーバの統合が極めてスムーズにできました」と、奥田氏も「Vblock」のメリットを認める。

更に、この「Vblock」のSIを担当したのがCTCであった。「日本を代表するオープンシステムのベンダーであり、クラウド構築の実績も十分です。安心してまかせることができました」(兒島氏)。

導入効果

わずか2日でセットアップ

同社の提案は7月に採択され、受注となった。さっそく機器の手配と構築の打ち合わせが開始された。

これに8月の前半が費やされ、機器の納品は8月の20日過ぎであった。「ところが驚きました。セットアップに2日間ほどしかかからないのです。2日でクラウドの構築が終わってしまいました」と、兒島氏は振り返る。

更に運用側への引き継ぎや教育を経て、9月1日にはサービスインの体制を整えた。このあいだ、わずか10日間である。

2011年5月現在で物理サーバは11台。これに86台の仮想マシンが稼働している。このうち、県庁のサーバは39台であり、リース切れなどに合わせ、残りはこれから順次統合化していく。

これら統合化による大きなメリットに電力消費の大幅な削減がある。「2015年までのクラウド化の試算で、電力消費を90%削減としていましたが、現状ではこれ以上の数値を期待できそうです。2011年5月現在で、既に空調機が1台不要になりました」(兒島氏)。

運用負荷も大幅に軽減、トラブルなしの安定稼働

2011年4月に物理サーバを1台増やし、11台に増加。これに合わせて、10台のサーバのメモリも増設している。「これら一連の作業を、一切システムを止めることなくできました。今までなら、休日を選び、関係部署に連絡して、煩雑な作業が必要でした。驚くほどの運用負荷軽減です」と、兒島氏は感嘆する。

現場からのサーバリクエストにも迅速に応えることができる。「従来は1台のサーバを用意するのに2週間ほどかかっていました。今では1日で提供できます」(兒島氏)。

もちろん安定稼働にも満足している。「正直、最初はなんでシスコがサーバなんだ?という不安もありました。今は全くありません。最新の技術で、非常に安定した運用となっています」。更に兒島氏は続ける。「例え相談ごとやトラブルがあってもCTCが窓口になっているから助かります。クラウド化されてから運用業務は大幅に改善されました」。

今後の展望

県外の自治体へ本格進出

県庁のシステム刷新を目的に構築したクラウドだが、半分以上の47台は市町村等のサーバを仮想化して提供している。「鳥取県内19市町村あるうちの11団体を当社が運用支援をしています。そのサーバを順次仮想化して提供しています」(兒島氏)。

株式会社化した同社にとって、県外への市場開拓は必須で、「いよいよ、その時が来ています。技術スタッフを増やし、スキルを磨き、構築したインフラを最大限に活用していかなければなりません」と、谷口氏は意気込みを見せる。「実際、自治体は実績を大変重視します。ここで私達の構築した実績が認められ、県外の自治体からも多くの引き合いが来ています」と、兒島氏も語る。

更に、奥田氏は災害対策にもクラウドは有効と訴える。「遠隔地にサーバを置くことはもちろん、それらを分散させることで、ディザスタリカバリが可能となります。東日本大震災後、事業継続が多くの自治体の課題となっています。この解決策として当社のインフラを提案していきたいと思います」と語る。

これらもあって、「Vblock」の可能性と、パートナーとしてのCTCには、大きな期待が寄せられている。

用語解説

UCS
ネットワーク機器メーカーであるシスコの提供するサーバ製品(Unified Computing System)。仮想化コンピューティング環境の実現に特化しており、世界的にユーザーが増加している。

ディザスタリカバリ
災害などへの備えや、システムの復旧・修復のこと。クラウドを採用することにより、災害時の被害を最小限にできる。また、バックアップ・サイトをクラウドにより遠隔地に設けることで、強固な対策が可能となる。

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