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事例・レポート

事例

CMSツールを用いてWebサイトを一新し、ブランドの確立と事業戦略への活用を実現

横河電機株式会社 様

会社名
横河電機株式会社
所在地
東京都武蔵野市
資本金
323億600万円
代表者
内田 勲
従業員
18,675名
URL
http://www.yokogawa.com/

グローバルブランドの統一を図り、アクセス数増加を達成

計測、制御、情報分野におけるリーディングカンパニー、横河電機。特にプラント制御システムや計測機器においては、国内で圧倒的なシェアを誇る。今後さらに成長を続けていくためには、海外における市場拡大こそが重要となる。Webサイトを重要なビジネスポータルと位置付け、企業ブランドのアピールと、事業戦略への活用を検討。そこで、ビジネス・ポータル・アプリケーション「BroadVision」とエンタープライズ・コンテンツ管理ツール「Interwoven」を用いてCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を構築し、Webサイトを刷新。ブランドの統一と、アクセス数増加を同時に実現している。

経営管理本部 業務品質センター 業務システム部 係長 倉上洋一 氏

経営管理本部 業務品質センター 業務システム部 係長
倉上洋一 氏

経営管理本部 業務品質センター 業務システム部 係長 谷古宇啓之 氏

経営管理本部 業務品質センター 業務システム部 係長
谷古宇啓之 氏

経営管理本部 業務品質センター 業務システム部 部長 松田光弘 氏

経営管理本部 業務品質センター 業務システム部 部長
松田光弘 氏

導入背景

ブランド訴求、戦略活用のためには、Webサイトの活用が重要

「横河電機のWebサイトは、マルチサイト(温泉旅館)症候群に陥っていました」とWebサイトの運用も手がける横河電機(株)経営管理本部の倉上洋一氏は語る。各事業部が、個々のビジネス戦略に基づき、必要なコンテンツを継ぎ足した結果、多くのサイト、サブサイトが存在していた。電話よりもサイトを通しての問い合わせ、成約が多い海外事業部にとって、横河ブランドの訴求やお客様の囲い込み、取引につながる戦略的な機能の実装は、焦眉の急だった。

そこで、倉上氏は、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)に着目。ワークフローやテンプレートの機能を用いることで、お客様の視点に立ってサイトを統一管理することや、全てのページでブランドイメージを統一する事が可能になると考えた。こうして、Webサイト再構築プロジェクト「Global Web Project」がスタートした。

導入経緯

SIPSにより、新しいWebサイト像を策定

Webサイトの見直しは、グローバルブランドとして統一を図ること、事業戦略への活用、この2点を中心に行うこととなった。そこでまず、WebサイトのコンサルティングサービスであるSIPS(Strategic Internet Professional Service)を導入。現状のWebサイトの分析、ビジネス戦略に基づく今後のWebサイト活用法、Webデザイン作成を中心に進められた。

約半年かけて、現場へのヒアリング、サイトの分析が行われ、新しいサイトのコンセプトを策定。新しいサイトの構造は、グローバルサイト.comを「主」に位置付け、日本、北米、ヨーロッパ、東南アジアのサイトを「従」とするものだ。また、お客様視点での操作性とブランドを統一するために、サイト統一のユーザーナビゲーションを決め、コンテンツも一定のデザインルールに則って各コンテンツ作成担当が作成するというインフラ構造も決められた。

Ritzプロジェクトが始動、まず事業部との連携から

同時期に、サイト刷新の中核となるGlobal Web Project、別名Ritzプロジェクトが結成された。温泉旅館ではない、ブランドホテルに、という思いを込めて、有名ホテルの名を借りたプロジェクトチームは、さっそく事業部との調整に入る。

しかし、これまで自らの手でWebサイトを作成してきた事業部には、すでに自分たちなりのやり方が確立していた。そんななか、ひとつのデザインコンセプト、ルールに合わせてコンテンツを作り直すことは、容易なことではない。しかし、グローバルにブランドイメージを統一することの意味、お客様が利用しやすいインタフェースの重要性などを繰り返し説明することにより、会社全体での意思統一に成功する。「事業部との連携がRitzプロジェクトを成功させるための大きなポイントでした」(倉上氏)。

課題と効果

課題と効果

課題と効果

システム概要

ナビゲーションとコンテンツの連携

Webサイト構築は、ハイブリッドCMSという、世界的に例のない手法で始められた。これは、HTMLで記述して貼り付けるスタティックサイトと、クリックするとその都度部品をもってきてページを生成するダイナミックサイトを組み合わせるものだ。

この手法を選択した背景には、次のような考えがあった。毎回、事業部の担当者が、HTMLでナビゲーションを作る作業を効率化、自動化したい。そして、決められたナビゲーションルールのもと、事業戦略を反映させた階層構造をwebマスターが設定し、事業部はその設定に基いてコンテンツを作成していく。これによりサイトの統一感が保たれる。この考え方を実現する手段として、ハイブリッドCMSを選択したのである。

また、横河電機としては、最終的には、お客様ごとにWebサイトの内容を変えられるダイナミックサイトを求めていた。しかし、取扱製品数が多いこともあり、いきなりの導入は難しい。

そこで、将来のダイナミックサイトへの含みを残しつつ、現在のコンテンツ管理を確実に行う。そうした考えから、ハイブリットCMSの導入が決定した。

ナビゲーション部分は、BroadVisionを使い、Webマスターだけが定義できるように設定。コンテンツ部分は、Interwovenを用いて事業部が自由に作成できるようにする。ワークフローもInterwoven上で流れており、Webマスターの最終承認を経なければコンテンツの掲載ができないため、ビジネス戦略に合致したものだけを発信するなど、情報の絞り込みも可能となる。こうしたダイナミックサイトとスタティックサイトの連携により、ブランドイメージをキープしつつ、必要なコンテンツを自由に提供することが可能となるのだ。もちろん、将来におけるダイナミックサイトへの一本化にも対応している。

現在にも将来にもメリットの大きいハイブリッドCMSだが、前例がないだけに、開発は容易ではなかった。同じく経営管理本部の谷古宇啓之氏も「世界にも例がないことなので、こうすればできる、というところがなかなか見えてこなかった」と苦労の大きさを語る。

こうして新しいグローバルWebサイトがカットオーバーにいたった。しかし、すぐに2つの問題がプロジェクトを悩ませる。それは、外部の検索エンジンにかからないことと、運用の煩雑さだ。

外部の検索エンジンにヒットしないのは、ナビゲーション部分をダイナミックサイトで構築しており、コンサルティングと設計とでズレが生じていたためである。また、連携部分の処理が複雑なため、システムの保守に多大なコストが必要となる。

外部の検索エンジンにヒットすることは、新規顧客獲得のためには絶対に欠かせない。だが、ナビゲーション部分は、グローバルブランドを維持する上で重要な部分であり、ここを崩すことは考えられなかった。

CMSの強化へ

システム構成イメージ

システム構成イメージ

そこで、コンテンツを生成する時点でダイナミックにナビゲーションを作成し、最終的にオールスタテックな出力画面を表示させる仕組みが採用された。経営管理本部の松田光弘部長は、「ハイブリッドCMSを一旦は断念するという大きな決断だったが、当初のサイト構造に対する考え方が変わったわけではない。実現手段が変わっただけだった」と語る。ハイブリッドCMSを、適材適所でCMSを使用する仕組みに変更したが、サイト構造を定義し、そこにコンテンツをヒモ付けして公開していくという当初の考え方は変わっていない。

現在は、CMSをベースに、ダイナミックサイトとスタティックサイトが並行して稼働するアーキテクチャ構造になっており、BroadVisionは、今後、請求や問い合わせ対応など、お客様の囲い込みツールとして活用される予定である。

2倍のアクセス数。ビジネスチャンスの拡大

新規Webサイトを公開してから、グローバルでのアクセス数は2倍、問い合わせ件数も1.6倍に増加した。「お客様へのコンテンツの見せ方や、ユーザビリティが高まったことが、この数値につながったといえるでしょう。今後の新規のお客様の獲得、潜在的なお客様の発掘に向けたビジネスの拡大も期待できます」(谷古宇氏)。

また、Webマスターの目を通ってコンテンツが社外に公開される仕組みができあがったことは、間違いなく品質の向上につながっているといえだろう。

北米、東南アジアサイトの公開が完了し、現在は、ヨーロッパ、日本サイトのリニューアルに向けて稼働中だ。特に日本は、コンテンツ量もCGI等のプログラムも多く、プロモーションとしての強化がより重要となるため、いままでの考え方では通用しない。これまでWebでできていたことができなくなるのは、事業部としては当然NGだ。そこで、お客様の視点で一点一点コンテンツを考え、再設計する方向で検討されている。

今後の取り組み

CMSをもっとビジネスにつなげるために

今後の取り組みとしては、現在、各国サイトを東京のサーバで一元管理しているが、その強化が挙げられる。運用面においては、アクセス数、問い合わせ数の増加にともなう対応の仕組み作りが急務だ。「お客様からのアクセス情報を、どう営業や代理店とシェアしていくか。Webシステムのベースができあがった次は、それを発展させるシステムを考えていかなければなりません。そして、もっとも重要なことは、いかにお客様のためのコンテンツを作りあげるか、です」(谷古宇氏)。

CMSは、そのための手段であり、この活用がより一層必要となろう。コンテンツ発信とお客様からのアクセス、このコミュニケーションをビジネスにつなげていくこと・・そのための方策が、いままさに考えられている。

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