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事例・レポート

コラム

これでナットク ~風力発電に使われるITにはどんなものがありますか?~

建設地の選定や出力予測

 風力発電で使われているIT(情報技術)には大きく分けて2つの目的があります。1つは、発電施設を建てる前に活用するITです。発電用の施設を建てるとき、通常は風の強さを観測するための塔を建てます。しかし、実際に塔を建てるのはお金がかかるので、何カ所かを選んで塔を建て、あとは観測結果からITを活用したシミュレーションを行って、年間に発電できる電力量を推定します。

 風力発電では、日々の天気が発電量に大きな影響を与えます。発電施設を建てる場所は、年間を通してできるだけ安定した風向で、かつ風速が高い場所が理想です。その適正を調べるために、気象観測のデータもITで解析して、年間の風況状態を詳細に再現します。こうした詳細な分析やシミュレーションによって、最適な風力発電の候補地を選び、発電施設を建設します。

 風力発電施設を建設した後は、安定した電力を供給するためにもITが活躍します。火力や原子力とは違い、風力による発電では、天候による発電出力の強弱があります。そのため、できるだけ事前に発電出力を予測することが、安定運用上の課題となっています。風力による発電出力の予測精度を高めるためには、高度な気象予測が必要になります。ITは、その気象予測システムに不可欠な存在です。気象庁のデータをはじめとして、さまざまな気象データをITで分析し、明日、明後日の天気をできるだけ正確に予測し、風力による発電出力を予測します。

 さらに将来は、過去に建設し運用してきた風力発電所のデータを蓄積し、これらを分析することによって、より的確な風力発電所の候補地選びや建設が可能になり、正確な発電出力の予測によって、安定した事業運用の実現や、地球環境に優しいエネルギーの安定供給が可能になると考えています。

(科学システム事業部 谷川亮一)

※このコンテンツは2008年8月5日にフジサンケイビジネスアイ紙に掲載しました。

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