イベント・レポート

CTC Forum 2016 ユーザー講演

クラウドを活用しながら運用水準を確保
2020年に向けたファミリーマートの新基盤

更新

プライベートクラウドをCTCと共同で構築

  • クラウド
  • 仮想化
  • 構築支援
  • 流通/運輸
開催日
主催
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
講演
株式会社ファミリーマート
株式会社ファミリーマート システム本部 商品・物流システム開発グループ マネジャー 田中 浩之氏

株式会社ファミリーマート
システム本部 商品・物流システム開発グループ マネジャー
田中 浩之氏

ファミリーマートはコンビニエンスストアの店頭業務やお客様へのサ-ビス拡充を実現するために、店舗ネットワ-クと本部システム機能を強化してきました。

1989年に構築した「第1世代店舗システム」では、店舗の受発注や収納代行、POSデータ分析などの業務を実現する一方、本部側では手作業で行われてきた業務のシステム化を図りました。1998年の「第2世代店舗システム」では、オンラインチケット販売やカード決済などサービス提供の拡大に合わせ、本部業務の効率化を実施しました。2006年の「第3世代店舗システム」では、大容量化した店舗ネットワークを利用したサービスの提供を実施しました。

現在の「第4世代店舗システム」は世の中の変化に対応しつつ、今後ナンバーワンを目指すチェーンを支えるシステム基盤の構築に着手しています。ユニーグループ・ホールディングスとの経営統合による店舗数急増への対応、変化する時代のニーズへの機敏な対応、柔軟な情報システムと効率的な開発手法などのテーマに取り組みながら、2017年度には次世代システムへの刷新を予定しています。

本部システム基盤としては、第1世代ではメインフレームを導入し、バッチ業務を整備しました。第2世代ではダウンサイジングを断行し、クライアント/サーバとWebアプリケーションによってビジネスアプリケーションを提供しました。さらに第3世代では仮想化によるコンソリデーションを行うという流れを経て、現在はビジネススピードに対応すべく、システム特性による使い分けを推進しています。

第4世代では、コンビニエンスストアの公共性が高まるなか、業務領域によって利用するインフラ基盤を区分けしています。高性能/高可用性が求められる特殊な業務領域および基幹業務についてはアプライアンスをオンプレミスで導入。

一方、監視・障害など一定の運用基準をクリアした業務はプライベートクラウド基盤を利用しています。さらにIoTやオフィス業務といったサービスレベルが許容されるシステムでは、IaaS、PaaS、SaaSなどのパブリッククラウドを適材適所に導入しています。クラウドを活用しながら、独自に定義した運用水準を保っていることがファミリーマートの特徴です。

このうち、ファミリーマート専用のプライベートクラウド基盤は2016年7月、当社のパートナーであるCTCと共同で構築しました。CTCが保有するシステム基盤でありながら、ファミリーマート専用としてサービスを利用できるという利点があります。この基盤は仮想化技術の特性を活かして迅速かつ柔軟に仮想サーバを用意できるので、システム構築のコスト削減と工期短縮を実現しています。プライベートクラウド基盤の運用についてはファミリーマートが一元的に管理しており、障害の迅速な検知、早期復旧、性能監視によりシステムの安定運用ができています。

2020年に向けた新インフラ基盤活用に向けた将来展望としては、ファミリーマートの運用基準を落とさず、クラウド化をさらに推進していこうと考えています。

「攻めのIT」では分析やシステム開発の分野で「CUVIC on AWS」を積極的に活用し、「守りのIT」では従来のクラウドサービスでは難しかった基幹システムの基盤として、CTCの「CUVICmc2」を導入し、さらなる効率化を図っていく計画です。

プライベートクラウドにはCisco UCSサーバを導入、システムごとに必要なリソースを用意できる基盤を構築

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他講演レポート

2016年10月28日開催「CTC Forum 2016」の他講演レポートは、下記のリンクからご覧ください。

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