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CTC Forum 2016 ユーザー講演

AIを活用したコンタクトセンターの実現で顧客満足度向上とコスト最適化を両立

更新

ベルシステム24が目指す新しいプラットフォームとは

  • クラウド
  • AI
  • CRM/コンタクトセンター
  • 流通/運輸
開催日
主催
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
講演
株式会社ベルシステム24ホールディングス
株式会社ベルシステム24ホールディングス 執行役員 CIO 松田 裕弘氏

株式会社ベルシステム24ホールディングス
執行役員 CIO
松田 裕弘氏

ベルシステム24ホールディングスは1982年に創業した国内最大級のコンタクトセンター事業者です。現在は国内29拠点・1万5,000席を超えるビジネススケールで、コンタクトセンター代行事業を展開しています。

当社のビジネスモデルは当初、コンタクトセンターのコスト削減や変動費化という顧客ニーズに応える“アウトソーサー”でした。現在もアウトソーサーとしてのビジネスが約8割を占めますが、最近はビジネスプロセスの変革を含む“パートナー”というビジネスモデルへ少しずつ変化しています。

そして近年中の実現を目指しているのが、「アドバンスドCRMパートナー」というビジネスモデルです。これは従来のコンタクトセンターの枠組みを超えた、顧客に新しいビジネス価値をもたらす取り組みであり、その実現に向けた「アドバンスドCRMプラットフォーム」の構想を練っているところです。

すでに、このプラットフォームの基盤となるパブリッククラウドサービス「BellCloud」を提供しています。最近は機能強化を加速させており、2015年からの1年間だけでも音声認識機能とテキストマイニング機能の「BellCloud VOC」、IBM Watsonを活用した自動応答システム「SmartIVR」、Web上での問い合わせに対応するバーチャルコミュニケータなどの提供を開始しました。2017年3月には、Webブラウザで音声や映像データを通信させる「BellCloud for WebRTC」の提供も予定しています。

BellCloudを中心としたクラウドプラットフォームの中で、特に注力しているのが「コンタクトセンターAI」です。コンタクトセンターAIではまず、電話やメール、チャットなどタッチポイントの自動化を目指そうと考えています。人を補完する形でAIを適用し、顧客の自己解決を促進して、「満足度向上」と「コスト最適化」を実現しようというわけです。しかしAIの導入によってコンテンツ管理の負担増という懸念、あるいはブラックボックスのAIに顧客接点を委ねても大丈夫なのかという不安もあります。

当社のAIシステムは、社内外のQAサイト、過去の応答内容をクローリングしてコンテンツ収集やメタデータ作成を行い、収集データをもとにしたナレッジベースを自動的に作成します。これにより、コンテンツ管理の負荷やブラックボックス化の課題は解決できます。

高度な対話システムや自然言語処理については、先進のAI技術を活用することで一問一答の精度を向上させていきます。いずれにせよ、コンタクトセンターAIを自律的に成長するプラットフォームにできるか否かの肝はナレッジマネジメントです。

現在、特定カテゴリーにおけるメールの自動応答を実現すべく開発に取り組んでいますが、今後はチャット、さらには音声応答へとチャネルを拡張していく予定です。またカテゴリーも徐々に追加し、将来的にはすべてのカテゴリーに対応させる計画です。さらに機能やUIの改善、チューニングも実施します。

コンタクトセンターAIは、自己解決増によるコール減、研修期間の短縮、品質の均一化といった、さまざまな効果が期待されます。当社は伊藤忠商事およびCTCとの包括的な提携関係のなかで、AIを活用した先進的なアドバンスドCRMプラットフォームの実現を目指します。

AIを活用した先進的なプラットフォームで「アドバンスドCRMパートナー」を実現し、顧客に新たなビジネス価値の提供へ

AIを活用した先進的なプラットフォームで「アドバンスドCRMパートナー」を実現し、顧客に新たなビジネス価値の提供へ

他講演レポート

2016年10月28日開催「CTC Forum 2016」の他講演レポートは、下記のリンクからご覧ください。

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