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統合オフィスインフラ

事例紹介

「シンクライアント+FeliCa+認証基盤」でセキュリティと利便性を両立

社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院 様

クライアント統合ソリューション「Trusted Desk Engine」を導入

情報漏洩対策の一環として、シンクライアントの導入を本格化させている企業や団体は多い。一方でシンクライアント化による利便性の低下を心配する企業も増えている。そこで、CTCの提案するのがクライアント統合ソリューション「Trusted Desk Engine」だ。シンクライアントとFeliCa、および認証基盤をパッケージ化した、CTCオリジナルのソリューションである。済生会熊本病院では、この「Trusted Desk Engine」を導入して、セキュリティと運用性を両立。更にTCOの大幅な削減に期待している。
社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院 医療情報システム室 室長 松下 龍之介 氏

社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院 医療情報システム室 室長
松下 龍之介 氏

社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院 医療情報システム室 大橋 宝 氏

社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院 医療情報システム室
大橋 宝 氏

導入背景

地域医療の中核となる済生会熊本病院
 『九州に済生会熊本病院あり』、と全国規模で名前が知れ渡っている病院の1つである。入院治療に特化した病院であり、その病床数は400床。「入院患者さんの平均在院日数はわずか11.1日で、長期療養型の病院ではありません。急性期病院として、熊本県内の病院とネットワークしています。地域医療支援病院・地域がん診療連携拠点病院の位置付けにあります」と、医療情報システム室 室長 松下龍之介 氏は語る。

 2002年には6階建ての「健診センター」をオープンし、脳ドックや心臓ドックなど、各種人間ドックに対応。毎日百数十名以上の患者を受け入れている。

 2007年には「外来がん治療センター」をオープン。入院だけではなく抗がん剤や放射線治療など、外来患者へのがん治療を提供している。「アメリカで開発された放射線治療装置トモセラピー(TomoTherapy)を導入しており、これは日本ではまだ8台。九州では当院が初めての導入になります」と、医療情報システム室 大橋 宝 氏は説明する。

 済生会熊本病院は最先端のITシステムの活用に、積極的に取り組んでいることでも有名だ。その姿勢の1つとして、IT導入の目的を「医療の質の向上を目指す」と明確に打ち出している。

 「そのために、システムに求めるものは情報を2次利用できること、医療情報のDB化なんです」(松下氏)。これもあって、システム構築はベンダーまかせにせず、医療情報システム室主導で進めている。代表的な事例が、システムの拡充を十年来にわたって進めている、同院オリジナルの電子カルテシステム「Path Team Pro」だ。電子カルテシステムの重要なキーワードとなっているクリニカルパスを早期から取り入れ、関係者による全員参加型医療を実現している。

 同院がCTCの「Trusted Desk Engine」を導入した背景には、この「Path Team Pro」の本格稼働や外来がん治療センターのオープンなどがあった。

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課題と効果

課題と効果

課題と効果

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システム概要

シンクライアントSunRayの導入
 済生会熊本病院では、IT化を積極的に進めてきたが、その過程でいくつかの課題も浮き彫りになってきた。同院には千名以上の職員がおり、その数以上のクライアントPCを院内に設置していた。このクライアントの運用管理に医療情報システム室が追われていたのである。「私たちの役割は業務改善にあり、クライアント管理ばかりに時間をかけてはいられません。しかし、6人いるスタッフのほとんどがクライアント端末のトラブルに忙殺されていました」と、松下氏は振り返る。

 マシンの故障や業務システムとの相性によるトラブルなどが頻発していた。ちょうど、「Path Team Pro」の本格稼働や外来がん治療センターのオープンなどが控えており、TCO削減対策として注目したのがシンクライアントであった。

 「もう1つ課題となっていたことがあります。うちの職員の働き方です。例えば看護師はナースルームや外来、検査室や病棟でも仕事をします。現場ごとにクライアント端末はあるのですが、その度にシステムを起動してログインするのは時間がかかりますし、何より面倒です。また、急なナースコールに呼ばれて、使用中のシステムをログオフすることができないことがあります。そのままで駆け出すと、第三者がクライアント端末を操作して、機密情報にアクセスすることが可能となり、情報漏洩の危険性が高まります」と、松下氏は指摘する。

 これを解決できるシンクライアントとして、ホットデスク機能を持つサン・マイクロシステムズのSunRayに着目する。SunRayであれば、認証用のICカードを抜き取ることで、そのままログオフできる。移動先の端末にそのICカードを差し込み、ログインすることでログオフしたそのままの状態から作業を始めることができるのである。

 そこで2006年2月、すでにSunRayを核にしたソリューションを導入し、社内で利用していたCTC本社を訪問、オフィスを見学して、「これなら使える」と確信したという。
ICカードFeliCaと認証基盤の導入
システム概要図

システム概要図

 クライアント端末と同時に、同院で使用していた磁気カードも課題となっていた。「拡張性がありませんし、システムの信頼度も低く、手間もかかっていました」(松下氏)。

 磁気カードは入退室管理と売店での買い物の自動引き落としに使用していた。だが、同院は施設を数年に一度の割合で拡大しており、それに応じた入退室用リーダーの設置が求められる。同軸ケーブルを敷設してネットワークを延長し、リーダーの設定をするのに数週間もかかってしまっていた。

 更に、買い物金額の集計ミスが指摘されていた。だが、チェックするにも履歴を確認する手段がなかった。加えて、買い物は給料から天引きされる仕組みとなっていたが、これにかかる手間が事務部門の大きな負荷になっていた。「だからといって切り捨てると、職員へのサービス低下となります。そこで、FeliCaの電子マネーEdyを使うことにしました。CTCの『Trusted Desk Engine』にはFeliCaがパッケージ化されています」(大橋氏)。

 同様に、「Trusted Desk Engine」にはActive Directoryをベースにした認証基盤がセットされている。「Active Directoryの認証オプションを利用して、4桁のPinコードを入力することで、SunRayにログインすることが可能となっています」(大橋氏)。

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導入効果

利用現場に違和感なく浸透
血液浄化センターに配置されたシンクライアント端末

血液浄化センターに配置されたシンクライアント端末

 「Trusted Desk Engine」の導入はスモールスタートで始められた。当初は看護師の勤務表作成から始まり、次に透析システムへと拡大。更に、人事や経理など、事務部門へと展開していった。2008年末には400台にまでシンクライアント端末が設置されている。

 「クライアント管理に振り回されなくなりました。アプリケーションの相性によって、端末ごとに起きていた障害がまったくありません。故障も皆無です」と、松下氏は断言する。シンクライアント端末には、最も故障の発生しやすいハードディスクがないため、故障等によるトラブルが極めて起こりにくいのである。

 また、かつては端末に依存するアプリケーションがあり、部署によってはその端末の取り合いもあったという。そのようなこともなくなったと、松下氏は語る。

 どこの端末でも直前までの操作を再現できるホットデスク機能も便利に使われている。「薬剤師が薬局にいても病棟にいても、FeliCaを差し込むことで同じ情報を見ることができるのが好評です」と、大橋氏は語る。

 事務部門においては、単純に端末が変わったとしか思われていない。それほど、利用できる機能や操作性に変化がないのだ。シンクライアント端末が違和感なく浸透している点から評価すると、今回のシステム導入は大成功ということができるだろう。

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今後の展望

システムの拡充とシングルサインオンの検討
 システムは導入に成功し、現場では違和感なく使っている。だが、これで終わりではない。今後充実させたい点がいくつか残っている。その最大のものがシングルサインオンだ。

「認証基盤を整備したので、次に手がけたいのがシングルサインオンですね。当院ではいくつものシステムを構築していますので、その認証を1回ですますことができる仕組みを早く取り入れたいと考えています」(松下氏)。

 「印刷などいくつかの課題は残っていますが、クライアントまわりのインフラが完成しましたので、これをベースに利便性を追求したいと思います。CTCとの話し合いを進めています」(大橋氏)。シンクライアントを会議室やセミナールームに設置していきたいし、院外からVPN回線経由でアクセスできるよう検討を進めている。

 「CTCの提案力はすばらしいと思います。私たちの課題を解決するために知恵を絞ってくれます」と、CTCソリューション能力を松下氏は認める。また、大橋氏は「私たちの気づかないハードウェア障害をリモートで検知して、その日の午前中には駆けつけて調整してくれます。すばらしい対応力です」と、高く評価している。

 済生会熊本病院の先進的なITの姿勢や取り組みは、全国的に有名だ。そして、それら取り組みを具体化し、形にしているのがCTCのソリューション能力なのである。

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用語解説

SunRay
サン・マイクロシステムズの提供するシンクライアントシステム。すべてのアプリケーションをサーバ側で実行し、端末は画面表示やキーボードからの入力、ICカードによる認証、サーバと情報をやり取りするための最低限の機能だけを備える。
FeliCa
非接触型ICカードの名称。複数種類のデータを管理することができるため、1枚のカードで電子マネー、社員証、入退室管理などの機能を持つカードを作成できる。
電子カルテシステム
既存の紙カルテを電子化するシステム。院内の様々なシステムと連携することで医療情報を集約でき、病院の基幹システムとなっている。
クリニカルパス
患者へのわかりやすい医療情報の提供や医療の標準化のため、入院から退院までに行われる検査や治療などの情報をスケジュール化したもの。

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お客様プロフィール

済生会熊本病院エントランス

会社名: 社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院
所在地: 〒861-4193 熊本市近見5丁目3番1号
開設: 1935年9月16日
病床数: 400床
職員数: 1,231名 (平成19年4月1日現在)
URL: http://www.sk-kumamoto.jp/site/view/index.jsp

記載されている会社名、製品名、サービス名は伊藤忠テクノソリューションズ(株)または各社の商標もしくは登録商標です。

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