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Technical Report

実使用量での課金を実現するテクノロジー

CUVICmc2の特徴である実使用量ベースでの従量課金を可能にするのが、米Virtustreamの新技術「μVM(マイクロヴイエム)」です。
ここでは、“実使用量”の意味を紐解きながら、このμVMに基づくクラウドアーキテクチャを解説します。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
ITサービス事業部グループ
クラウド・セキュリティ事業推進本部
クラウドサービス企画開発部
部長代行

神原 宏行

既存のクラウドシステムが抱える課題

一般に、基幹系システムは企業のビジネスを支え、止まらずにアクセスできる可用性、大量のトランザクションを処理できるパフォーマンス、情報の盗難や改竄などへの耐性を持つ高いセキュリティが要求されます。各種の厳しい要件を満たしつつ、構築や維持のために高くなるコストを抑えることが重要な課題でした。

例えば、システム負荷の増大により、処理の遅延が発生するリスクを回避するため、通常はトランザクションの最大量を想定し、それに合わせて設計・構築されています。しかし、想定される最大量のトランザクションが常に発生するわけではなく、突発的な対応のために保険としてあらかじめリソースを確保するため、システムが大規模になります。コスト削減を期待し、基幹系システムをクラウドに移行したとしても、従来は厳しい要件を満たすため、高機能なオプションを追加したり、追加の開発や運用で機能的な不足分を補ったりする結果となり、オンプレミスのシステムとTCO(TotalCost & Ownership:総所有コスト)が変わらないというジレンマがありました。

ジレンマを解消する鍵 Virtustream

このジレンマを新たな方法で解決するのが米国のクラウドサービス企業Virtustreamです。

Virtustreamは2009年1月に創業し、米国ワシントンD.C.に本社を、欧米諸国とアジアにオフィス拠点やデータセンターを構えています。ユーザー企業には大手飲料メーカーや食品メーカーなどを含めたグローバル企業や政府機関などが名を連ねます。

同社が開発したソフトウェア「xStream™」は、仮想化環境でのリソース利用を効率化するもので、「性能保証」、「高セキュリティ&コンプライアンス」、「実使用量の測定と最適管理」といった特徴を持ちます。これらの特徴を可能にするのが同社の特許技術「μVM(マイクロヴイエム)」です。

一般的な従量課金とμVMでの課金の違い
課金の違い

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