Best Engine

ITの最新動向を紹介する技術情報サイト

Technical Report

実使用量での課金を実現するテクノロジー

真の従量課金を可能にした新たな単位「μVM(マイクロヴイエム)」

Virtustreamは、数千台の仮想マシンから取得した大量なシステムの稼働データを統計的に分析し、「システムの利用」を細分化して計測する独自の単位を創造しました。この単位がμVMと言われ、200MHzのCPU、768MBのメモリ、40 IOPS※11のストレージI/O、2Mbpsのネットワーク帯域から構成されます。「システムの利用」を最適に管理できる黄金比です。

xStream™は、仮想化環境での各仮想マシンによるCPU、メモリ、ストレージI/O、のネットワーク帯域の使用状況を短いサイクルで定期的に収集し、μVMに換算します。このμVM値から独自に開発されたリソース制御アルゴリズムで各リソースを仮想マシンに無駄なく割り当てることで、ITインフラ基盤全体の最適化を実現します。システムを細かく計測して1つの仮想マシンがリソースを専有することを避けており、有効活用が可能になります。

投資効果を最大化する 真の従量課金が可能な理由

現在、様々なIaaS型のクラウドサービスが登場していますが、そのほとんどが、個々のリソースを課金単位とする従量課金制を採用しています。実際に使用していなくてもリソースを専有していることで課金が発生するクラウドで、「仮想マシンのリソース確保量×仮想マシンをオンにしている時間」で費用が算出されています。

しかしμVM技術によるクラウドの場合は、個々のリソース確保量ではなく、μVM単位でリソースを細分化して測定し、実際の利用に対してのみ課金を行います。その結果、最大量のトランザクションを見越してリソースを確保する必要がなく、調達コストを大幅に削減することが可能になります。

従来のクラウドでも、オンプレミスで個別にサーバを構築するのに比べれば、柔軟にリソースを確保でき、投資コストを抑制することはできますが、計測単位を工夫することによって、さらなる効率化が図れることになります。

ミドルウェア領域での機能拡張など進化し続ける新サービス

現在、μVMを実装するxStream™はIaaSの効率化を実現するソフトウェアです。今後はデータベースやアプリケーションサーバを含めたミドルウェア領域に対して、新たなアプリケーションプロセスの測定や管理方法での機能拡張が予定されています。クラウドの運用についても、一段と自動化されることでしょう。

CTCのCUVICmc2でも足並みを合わせてサービスを拡充し、お客様へのさらなる貢献ができるよう進化していきます。

  1. IOPS:Input Output Per Secondの略で、1秒間で読み書きできる回数を示す記憶装置の指標のこと。
出典:Best Engine Vol.0

記載内容は掲載当時の情報です。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。