第43期 CTC Report 春夏号
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236  配線工事の手間とコストが課題近年、ネットワークカメラの高画質化や小型化が進み、監視や見守りの用途に加えて、人流解析や店舗での行動分析、遠隔監視による業務効率化、withコロナ時代の「3密」回避などカメラの新たな活用に注目が集まっています。一方、カメラの設置に伴うネットワークの手配や電気・配線工事に多くの時間とコストがかかるため、CTCは、(株)NTTドコモ(以下、ドコモ)、(株)MOYAI(以下、MOYAI)と課題解決に向けた検討を行ってきました。  データ不足が招く予測精度の低下製造業などでは近年、IoTセンサーから得た大量のデータをもとに、現実の環境をコンピュータ上に再現するデジタルツイン技術に注目が集まっています。しかし、データが不足する場合は、現実を正確に再現した環境が実現できず、予測精度が低下する傾向にあります。  AIとシミュレーションを組み合わせて解決CTCとBIRD INITIATIVE(株)(以下、BIRD)は、AIとシミュレーション技術を組み合わせたデジタルツインソリューションの提供を目的とした「Intelligent Twin事業」で協業しています。BIRDが持つ最先端のAI技術と、CTCのシミュレーションおよびシステム構築の技術を組み合わせて、少ないデータでも正確に現実を再現し、未来予測、最適解の導出を可能にしていきます。  協業で課題を解決本ソリューションは、MOYAIのLED一体型高機能ネットワークセンサー「IoTube®」にドコモの4Gネットワーク回線のSIMカードを組み込んだもので、ネットワークを通して収集した動画のリアルタイムでの閲覧やAIによる動画解析を短期間で実現するプラットフォームサービスです。CTCは、データの保管やデバイスマネジメント、閲覧インタフェースの開発に加えて、本プラットフォームのサービス運営を担います。AIがデータの特性を学習し、現実を正確に再現した仮想空間を素早く立ち上げることが可能に。また、仮想空間上では、様々なパラメータを調整しながらシミュレーションを行い、工場の最適な生産計画などを事前に検証でき、その結果を現実へフィードバックすることで、分析にかかる時間を短縮し、お客様のDXに貢献。小売店に来店したお客様の属性分析や動線分析を行うことで、商品の仕入れや陳列、店舗設計などのマーケティングに活用可能です。また、鉄道車両内の見守りカメラ兼センサーとして設置、非常通報音などAIが検知・通報し、リアルタイムに鉄道事業者が事態を把握することで社会の安全に貢献します。Intelligent Twin事業ドコモ、MOYAIと協業配線工事が不要なIoTカメラソリューションを提供お客様と社会のDXを加速する「Intelligent Twin事業」でBIRD INITIATIVEと協業アタリDXの共創案件DXの共創案件

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