リクエスト番号 | コマンド | リリース | 区分 | メニュー | 更新日 | 担当 |
E15015 | ATR | V15.04 | 機能追加 | なし | 2003/01/23 | AYO |
CAD運用規定により線の用途ごとに線種・線幅・色が指定されている。現在アイテム属性を設定 するには線種・線幅・クラスの各設定コマンドで別々に設定しなけらばならない。1項目を選ぶこ とでより簡単に設定できれば便利。
アイテム属性設定コマンド ATR は既存アイテムを選択してカレント属性を設定する。 バージョン 15.04 で、線種・線幅・クラス・レビジョンを連続して指定する機能、およびファイル に定義した属性の1項目を選ぶことで線種・線幅・クラス・レビジョンを設定する機能を追加した。
● カレントアイテム属性を一括で設定する { IS } ATR { s1 [s2 [s3 [s4]]] <CE> } { filename } カレントアイテム属性を既存アイテムの属性で設定する。 IS : アイテムを選択する。選択されたアイテムの属性(線種・線幅・クラス・レビジョン) をカレント属性にする。 カレント属性を線種・線幅・クラス・レビジョンの順に番号または名前で指定する。 s1 : 線種番号を数値で指定する。カレント線種を指定された線種にする。 0 が指定された場合はカレント線種は変更しない。 s2 : 線幅番号を数値で指定する。カレント線幅を指定された線幅にする。 0 が指定された場合または省略された場合はカレント線幅は変更しない。 s3 : クラスを番号または名前で指定する。カレントクラスを指定されたクラスにする。 0 が指定された場合または省略された場合はカレントクラスは変更しない。 s4 : レビジョンを番号または名前で指定する。カレントレビジョンを指定されたレビジョン にする。 0 が指定された場合または省略された場合はカレントレビジョンは変更しない。 <CE> : ATR コマンドを終了する。 この機能はオンスクリーンメニューにマクロを埋め込んで使用することを想定している。 後述の「メニューのカスタマイズ」を参照。 カレント属性をアイテム属性定義ファイルから選択する。 filename : アイテム属性定義ファイル名を指定する。ワイルドカードも指定できる。 ファイルが指定されるとそのファイルで定義されているアイテム属性が一覧表示 される。該当するアイテム属性を選択すると、選択された属性をカレント属性に する。
アイテム属性定義ファイルの例 VERSION 1.0 ITEM ATTRIBUTES DEFINITION FILE / / #title# アイテム属性定義の例 / /"属性名称" 線種 線幅 クラス レビジョン / "外形線" 1 2 - - "寸法線" 1 1 - - "かくれ線" 2 1 - - "中心線" 3 1 - - "基準線" 3 2 - - "想像線" 4 1 - - アイテム属性定義ファイルの格納ディレクトリとファイル拡張子 コンフィグレーションファイル(ACAD.SET)のキーワード #ATRTABLE# でファイルのディレクトリ と拡張子を決める。 標準出荷では、ディレクトリは /acad/maint/、拡張子は .TXT になる。 15.04 以前からバージョンアップした場合はこの記述はされていないので追加が必要。 アイテム属性定義ファイルの作成 sample/ATR/ATRTBL.TXT に例が記述されている。該当ディレクトリにコピーし、ファイル名および 内容を変更して使用する。 各行の意味は次のとおり。 バージョン番号行 バージョン番号行は必須。1行目に1カラム目から以下のように記述。 VERSION xx.x ITEM ATTRIBUTES DEFINITIN FILE xx.x : アイテム属性定義ファイルのバージョン番号 Advance CAD バージョン 15.04 以降は 1.0 注釈行 1カラム目に / を記述すると注釈とみなしてその行を無視する。 ただしタイトル行だけは1カラム目が / だが注釈ではない。 タイトル行 #title# で記述されている 文字列 はファイル一覧で、ファイルタイトルとして表示される。 1カラム目を / とし、2カラム目以降に #title# に続けてタイトルを 64 バイト(全角で 32 文字)以下で記述する。 タイトル行は2~10行目の間にいれる。 省略可。 属性定義行 1カラム目から属性名称を " で囲んで記述する。 以降に線種番号、線幅番号、クラス番号またはクラス名、レビジョン番号またはレビジョン名 の順に記述する。 各項目間は一つ以上の半角スペースまたはタブで区切る。 属性名称はアイテム属性選択時に目安として表示されるものであり自由に記述できる。たとえ ば "外形線"、"寸法線"、"中心線" など。 線種と線幅は番号で、クラスとレビジョンは番号または名前を記述する。 規定しない場合は 0 または - と記述しておく。 例の "外形線" の記述ではクラスとレビジョンを - にしている。これが選択された場合には 線種は1、線幅は2に変わるがクラスとレビジョンは変わらない。 行数の制限はないが、あまり多いと選択時に不便。
以下の二つの例は標準メニューの ACADOSM.MEN の該当部分を抽出し、一部を修正および追加した。 必要ならば menu ディレクトリに USEROSM.MEN という名前でコピーし、コピー後の USEROSM.MEN を修正する。 例1.sample/MENU/USEROSM.MEN_ATR1 ステータス領域の属性設定コマンド ATR をピックすると、オンスクリーンメニュー上に 「線の用途」(外形線、寸法線、中心線など)を表示する。 表示された「線の用途」を選択することで線種と線幅を設定する。 メニューページ名 status_rad1、status_rad3、status_dia1、status_dia3 の <2, 1> 行 を以下のように修正した。これで ATR コマンドが選択されたときに メニューページ line_attr が表示される。 + < 2, 1> "ATR" !ATR! [line_attr, none, c0] メニューページ名 line_attr を追加した。たとえば「外形線」が選択されると線種は1 線幅は2になる。 Menu [line_attr, 3, 17, c4] T < 1, 1> "外形線" !ATR 1 2 <CE>! T < 2, 1> "寸法線" !ATR 1 1 <CE>! T < 3, 1> "隠れ線" !ATR 2 1 <CE>! T < 4, 1> "中心線" !ATR 3 1 <CE>! T < 5, 1> "基準線" !ATR 3 2 <CE>! T < 6, 1> "想像線" !ATR 4 1 <CE>! 例2.sample/MENU/USEROSM.MEN_ATR2 ステータス領域の「線属性」というメニューをピックすると、画面にアイテム属性定義 ファイル ATRTBL.TXT の内容が表示される。表示された属性から該当する行を選択する ことで線種と線幅を設定する。 メニューページ名 status_rad1、status_rad3、status_dia1、status_dia3 の <2, 2> 行 を追加した。これが選択されるとアイテム属性定義ファイル ATRTBL.TXT の内容が表示さ れる。 T < 2, 2> "線属性" !ATR "ATRTBL"! アイテム属性定義ファイルが複数あり、該当ファイルを選択する場合は以下のようにすれば アイテム属性定義ファイル名が一覧表示される。該当するファイルを選択するとその定義 ファイルの内容が表示される。 T < 2, 2> "線属性" !ATR "*"!
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