リクエスト番号 | コマンド | リリース | 区分 | メニュー | 更新日 | 担当 |
E17020 | - | 19.00 | 追加 | なし | 2009/01/21 | AYO |
同一モデル内に、部品図としてのピクチャと、そのピクチャをサブモデルとして配置し た組み図用のピクチャを持っている。流用設計や管理上の都合でモデル名を変更すると 部品図としてのサブモデルのリンクが切れてしまう。 現状では手作業でサブモデル名を変更しなければならない。 モデル名を変更してもリンクが切れないようにして欲しい。
「ピクチャ参照」機能を追加しました。 ●ピクチャ参照 同一モデル内に、部品図としてのピクチャと、そのピクチャをサブモデルとして配置 した組み図用のピクチャを持つ場合に、モデル名を変更しても自分自身のモデル内の ピクチャであることを認識する機能を「ピクチャ参照」と呼びます。 1. ピクチャ参照機能の概要 サブモデルアイテムは、サブモデル名(参照元のモデル名)と参照元のピクチャ 番号を持ちます。 自分自身のピクチャをサブモデルとして配置した場合は、モデル名とサブモデル 名が同一ですが、モデル名を変更するとモデル名とサブモデル名が一致しなくな り、リンクが切れてしまいます。 サブモデルアイテムに新たに「ピクチャ参照フラグ」を持つようにしました。 サブモデル配置時に、自分自身のモデルのピクチャを配置して作成したサブモデ ルは「ピクチャ参照フラグ」をオンにして配置します。 モデル名が変更された場合には「ピクチャ参照フラグ」を利用し、サブモデル名 をモデル名と同じ名前に変更することでリンクを保ちます。 ※ ピクチャ参照機能を使用すると若干のコマンドに使用制限が発生します。その ために、ピクチャ参照機能を使用するかどうかはユーザが選べるようになって います。 2. ピクチャ参照機能を使用する 以下の二つの方法があります。運用に合わせて、どちらかの方法を選択します。 両方が指定されていても構いません。 ・Advance CAD の起動オプションで指定する 起動時のオプションとして -DEFINE_ENABLE_PICTURE_REFERENCE と指定します。 起動例) acad.exe -DEFINE_ENABLE_PICTURE_REFERENCE ・コンフィグレーションファイルで指定する 使用するコンフィグレーションファイル内に1カラム目から ENABLE_PICTURE_REFERENCE と記述する。 ACAD.SET の例) / / ACAD.SET / ENABLE_PICTURE_REFERENCE / 3. ピクチャ参照機能を使用した場合の制限 ピクチャ参照機能の完全な保証ができないために、以下のコマンドに若干の使用 制限を設けました。 ・モデル呼出し(MODEL/READ) 新規モードで、読み込みピクチャを指定するかまたは選択マスクを参照すると してのモデル呼出しはできません。この場合は以下のエラーメッセージを表示 します。 「ピクチャ参照機能が設定されている。マスクやピクチャ指定はできません。」 ・モデルタイトル(MODEL/TITLE) モデルタイトル項目番号 202 「モデル名」は入力禁止になります。モデル名の 変更はモデル保存で行う必要があります。 ※ モデルタイトルテンプレートに項目番号 202 について記述されていると、 その記述を優先します。その結果、入力可能になる場合があります。モデル タイトルコマンドでモデル名を変更した場合は、直後にモデル保存した方が 安全です。 4. ピクチャ参照を処理するコマンド ピクチャ参照のために用意したコマンドはありません。配置はサブモデル配置コ マンド、更新はサブモデル更新コマンドを使用します。 モデルファイル内のピクチャを読み込んで配置するので、サブモデル配置やサブ モデル更新をする前にモデルファイルを更新しておかないと古い形状で配置され ます。 各コマンドで行っているピクチャ参照処理は以下の通り。入れ子のサブモデルも 同様に処理します。 注意)現在のモデル名が標準の拡張子でない場合はピクチャ参照処理は行いませ ん。たとえば、トラブル対応で *.MDL.OLD や *.PLT ファイルを読み込ん だ場合などです。このような場合は正しいモデル名で保存してから作業を してください。 ・サブモデル配置(SUB) 配置されるサブモデル名と現在のモデル名をフルパスで比較する。一致する場 合はピクチャ参照フラグをオンに、一致しない場合はオフにして配置する。 ・サブモデル更新(SUB/UPD) 更新されるサブモデル名と現在のモデル名をフルパスで比較する。一致する場 合はピクチャ参照フラグをオンに、一致しない場合はオフにして更新する。 ・サブモデル名称変更(SUB/RNM) 変更後のサブモデル名と現在のモデル名をフルパスで比較する。一致する場合 はピクチャ参照フラグをオンに、一致しない場合はオフにする。 ・モデル保存(MODEL/WRITE):全ピクチャを保存する場合 ピクチャ参照フラグがオンのサブモデルは、サブモデル名を保存するモデル名 に変更して保存する。(モデル保存時に名前を変えて保存する場合への対応) ピクチャ参照フラグがオフのサブモデルは、サブモデル名と保存先モデル名を フルパスで比較する。一致する場合はピクチャ参照フラグをオンに、一致しな い場合はオフにして保存する。 ・モデル保存(MODEL/WRITE):その他の保存の場合 サブモデル名と保存先モデル名をフルパスで比較する。一致する場合はピクチャ 参照フラグをオンに、一致しない場合はオフにして保存する。 ・ピクチャ書込み(MODEL/RPLPIC) サブモデル名と保存先モデル名をフルパスで比較する。一致する場合はピクチャ 参照フラグをオンに、一致しない場合はオフにして保存する。 ・モデル呼出し(MODEL/READ):新規モードで呼び出す場合 ピクチャ参照フラグがオンのサブモデルは、サブモデル名を呼出しモデル名に 変更して配置する。(Explorer などでファイル名を変更した場合への対応) ピクチャ参照フラグがオフのサブモデルは、サブモデル名と呼出しモデル名を フルパスで比較する。一致する場合はピクチャ参照フラグをオンに、一致しな い場合はオフにして配置する。(V18 以下のモデルやピクチャ参照機能を使用 しないで作成したモデルへの対応) ・モデル呼出し(MODEL/READ):追加モードで呼び出す場合 サブモデル名と現在のモデル名をフルパスで比較する。一致する場合はピクチャ 参照フラグをオンに、一致しない場合はオフにして配置する。 ・共通データ書込み(COMMON/WRITE) ・簡易コピー(WCP/COPY、WCP/CUT) ピクチャ参照フラグは常にオフにして出力する。 ・共通データ読込み(COMMON/READ) ・ペースト(WCP/PASTE) サブモデル名と現在のモデル名をフルパスで比較する。一致する場合はピクチャ 参照フラグをオンに、一致しない場合はオフにして配置する。 新規モードでの共通データ読込みの場合は、現在のモデル名が空になるのでピ クチャ参照フラグは常にオフで配置される。 ・ピクチャ移動(PIC/MOVE) サブモデル名と現在のモデル名のフルパスが一致し、参照元のピクチャ番号が 移動前のピクチャの場合、参照元ピクチャ番号を移動後のピクチャに変更する。 ピクチャ参照フラグは変更しない。 ※ この処理はピクチャ参照機能を使用しない場合も行われる。 ・ベリファイ(VER) サブモデルアイテムをベリファイした場合、ピクチャ参照フラグがオンの場合 はアイテムタイプを「ピクチャ参照」として表示する。 5. ピクチャ参照機能を使用しない場合のピクチャ参照フラグの取り扱い:参考 ・モデル呼出し(MODEL/READ) 新規モードで全ピクチャを呼び出す場合は、ピクチャ参照フラグを変更しない。 その他の場合は、ピクチャ参照フラグをオフにして配置する。 ・モデル保存(MODEL/WRITE) 全ピクチャを保存する場合は、ピクチャ参照フラグを変更しない。 その他の場合は、ピクチャ参照フラグをオフにして保存する。 ・ピクチャ書込み(MODEL/RPLPIC) ・共通データ書込み(COMMON/WRITE) ・簡易コピー(WCP/COPY、WCP/CUT) ピクチャ参照フラグをオフにして出力する。 ・サブモデル配置(SUB) ・サブモデル更新(SUB/UPD) ・サブモデル名称変更(SUB/RNM) ・共通データ読込み(COMMON/READ) ・ペースト(WCP/PASTE) ピクチャ参照フラグをオフにして配置する。
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