CTC 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

本格始動する基幹系システムのクラウド化

インターネット上のITリソースを必要な時に必要な分だけ利用できる画期的なサービスとして登場したクラウド。しかし企業経営の根幹を支え、重要な業務を担う基幹系システムは安定性と堅牢性が重視されるため、多くの企業はオンプレミスのシステムで運用してきました。一方、基幹系システムは企業にとって運用の負担が大きく、クラウド活用への期待が高まっています。CTCは、2016年4月より基幹系特化型のクラウドサービス「CUVICmc2(キュービックエムシーツー)」を開始します。このサービスが他の基幹系クラウドサービスと何が違うのか、掘り下げていきます。

無事故・無停止の安定運用の実績を土台に始まる基幹系クラウド

CTCは、「仮想化」というキーワードが世に出始めた2007年からシステム統合化やプライベートクラウド案件を数多く手がけ、大規模システムの設計・構築に携わってきました。

2008年には、プライベートクラウドのノウハウを基に、IaaS(Infrastructure as a Service)型の仮想化ホスティングサービス「TechnoCUVIC」の提供を開始。2012年には、長年にわたるメインフレームの運用や大規模なオープン系システムの設計・構築・運用、多種多様なベンダー製品に対応した保守サービスのノウハウを結集し、ITインフラの設計・構築から運用・保守までワンストップで行う「ElasticCUVIC」をリリースしました。

そして、CTCはこれまでのクラウドサービスの提供で培ったノウハウを基に新たなサービスを発表。世界の企業や政府機関に対して基幹系システム向けのIaaSサービスを展開している米国Virtustream社と、統合業務ソフトウェア(ERP:Enterprise Resource Planning)で国内トップシェアを誇るSAPジャパンとともに、基幹系システムに特化したクラウドサービス「CUVICmc2」 を2016年4月より提供します。

高い安定性・堅牢性を保持し、真の従量課金を実現

CUVICmc2は、SAPソリューションをはじめとする基幹系システムに特化したクラウドサービスです。システムの安定稼働と高いセキュリティに強みを持つVirtustream社のIaaS技術をベースに、1987年の稼働開始から安定運用の実績を誇る自社データセンターから提供します。CTC、Virtustream、SAPジャパンの3社の最先端技術を結集したCUVICmc2の特長は3つです。

1つめは、「性能保証」。一般的なクラウドサービスに多く見られる、サービスの可用性を担保することに加え、ストレージの応答時間や大規模災害時の復旧性能に対しても保証しています。

2つめは、「高セキュリティ&コンプライアンス」。日々猛威を振るう脆弱性にリアルタイムで対応します。また、CPUレベルでの暗号化技術であるIntel TXT※1やポータルの2要素認証※2をはじめ、様々なセキュリティテクノロジーによる強化に加えて、日本セキュリティ監査協会(JASA)のクラウドセキュリティ監査ゴールドマークやクレジットカード業界のデータセキュリティ基準「PCI-DSS」などにも対応予定です。Virtustream社は世界トップクラスと言われるセキュリティレベルのクラウドサービスを提供しており、そのノウハウを活用し、CUVICmc2でも同様のセキュリティとコンプライアンスを実現していきます。

3つめは、「実使用量ベースの従量課金」。従来のIaaSの従量課金では、CPUやメモリなど確保している固定リソース分に対する時間を元に課金が行われました。CUVICmc2では、Virtustream社の特許技術「μVM(マイクロブイエム)」を活用し、CPU、メモリ、ネットワーク、ストレージを複合的に計測することで仮想環境でのリソースの実使用量を把握し、使用していないリソースと時間を除いた課金を行います。

基幹系システムのクラウド化が加速する中、CTCはお客様のご要望を的確に把握し、最適な提案でクラウドの新時代を切り拓いていきます。

※1 Intel Trusted Execution Technology。サーバを含むハードウェアのCPUチップやファームウェアレベルでセキュリティを確保する技術。
※2 オンライン認証方式に関する3つの要素「記憶(SYK:Something You Know)」、「所持(SYH:Something You Have)」、「バイオメトリクス情報(SYA:Something You Are)」の内、2つの要素を使用して本人認証を行う仕組み。

サービス概要

CUVICmc2は、投資効果を査定する①「Advisory Service」、既存環境からの移行を行う②「構築・移行サービス」、OS・ミドルウェアの運用サービスである③「Cloud Cover Service」、IaaS環境のクラウドサービスである④「Cloud Platform Service」で構成されます。SAPソリューションを利用するお客様へは、SAPジャパンが認定した高品質な環境としてSAP HANA®を仮想マシンで提供します。Cloud Cover Serviceは、24時間365日の運用サポート体制の下、OSやデータベースについての監視、障害対応、設定変更などを請け負います。SAPソフトウェアについてはデータベースやWebインターフェースなど、共通基盤(SAP BASIS)の運用サービスを提供します。

参考リンク

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