企業のビジネスイノベーションを支援する
アプリケーションの共創を通じて、自動車業界が100年に一度といわれる大変革期を迎える中、
「自動車をつくる会社」から未来のモビリティ社会を創造する「モビリティカンパニー」へと
モデルチェンジを推し進めるトヨタ自動車。
CTCはアジャイル型開発によるアプリケーションの共創を通じ、トヨタ自動車の挑戦と変革を舞台裏から支えている。
アプリケーション開発
デジタル・トランスフォーメーション時代のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の波が急速に広がり、企業は次々と押し寄せるイノベーションへの適応を迫られている。そうした中、注目を集めているのが「アジャイル型」と呼ばれるアプリケーション開発手法だ。従来は主にウォーターフォール型という手法を用い、大規模な開発チームが時には数年がかりで開発していたが、アジャイル型はお客様と少人数編成のエンジニアチームがたえずコミュニケーションを取りながら「スプリント(試作→レビュー→フィードバック)」を一週間から数週間サイクルで繰り返し、優先度の高い機能から段階的にリリースしていく。スプリントの反復の中で要求の変化や機能の追加にも柔軟に対応できる。まさにDX時代に最適な開発手法だといえる。
CTCは、アジャイル型の手法をエンタープライズレベルのシステム開発に取り入れるアクションをいち早く起こし、約100名のエンジニアを擁する専門チームを組織。また、アジャイル型開発を得意とするベトナムFPT社と協業体制を構築したほか、ビジュアル言語を用いてプログラミングを超高速化する「OutSystems」(ポルトガル)を開発ツールとして採用。更に、お客様とのコミュニケーション&コラボレーションを促進するアジャイル開発専用スペース「アジャイルオフィス」を東京と豊田の2ヶ所で開設している。 東京の大崎オフィス内に開設した「THE AGILE TOKYO」はアジャイル開発のビジネスと技術の中心拠点として、豊田オフィス内に開設した「the agile office」はよりお客様に近い開発拠点として機能する。
共創を実現する「the agile office」
お客様とCTC、チーム一体となった「the agile office 豊田」は、CTCがトヨタ自動車とアプリケーション開発を円滑に推進していくために立ち上げたアジャイル型開発専用のワークスペース。固定された座席がなく、パーティションやテーブルのレイアウトも、好きな場所にテントを組むように自由自在。「&CAMP」をコンセプトにデザインされたという開放感あふれるフロアには、日々両社の関係スタッフが出入りし、じかに向き合って情報やアイデアを交換し合っている。国内外の拠点やパートナーと常時接続されたTV会議システムをはじめ、チャット、バックログ、画面共有といったコミュニケーションツールが準備されているだけでなく、リフレッシュのためのカフェスペースを設けるなど、ブレーンストーミングや会議を活性化するための環境づくりがなされている。
「アジャイル型開発では、コミュニケーションの積み重ねが何よりも大切です。雑談の中でのお客様の何気ない一言が、アプリケーションに大きな付加価値をプラスするヒントにつながることも少なくありません」
そう語るのはエンジニアの藤田。アジャイル型開発はスプリントごとに成果が求められるため気を抜けないが、お客様と二人三脚でより高みにあるゴール(完成度)を目指していく達成感があるという。
パートナーを目指して
新たなビジネスモデルの創出に寄与できる「the agile office 豊田」では常時十数本のプロジェクトが同時に進行し、それを約20名の営業と約60名のエンジニアでカバーしている。エンジニアのうち20名は「スクラムマスター」と呼ばれる資格を持つアジャイル型開発のエキスパートだ。
「部品調達から、自動車の企画、開発、試作、生産、品質管理といった一連の製造プロセス、さらには販売プロセスまで、トヨタ自動車様の事業を支えるあらゆるアプリケーション開発をお手伝いしています。特にOutSystemsの特長を生かして開発したモバイルアプリケーションは、生産性向上の面でお客様から高い評価をいただいています」
アジャイル専任営業としてポルトガルのOutSystems本社ともコネクションを築いている藤井は、共創の手応えを語る。
IoT、AI、ビッグデータ、クラウドなどの技術革新を変革へのターニングポイントと捉え、「モビリティカンパニー」への道を走り始めたトヨタ自動車。今後CTCは事業のバックグラウンドを支えるだけでなく、お客様に寄与できるようなアプリケーション開発を目指し、パートナーシップを深めていく。
PROJECT MEMBER
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営業
T.F.
2017年入社/教育学部 数学専攻
エンタープライズ事業グループ自動車部品サプライヤーの担当営業としてRPAツールの拡販などに携わった後、入社2年目よりトヨタ自動車を担当。OutSystemsをプラットフォームとしたアジャイル型開発の推進に取り組む。
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エンジニア
M.F.
2017年入社/文学部 英文学科専攻
エンタープライズ事業グループ入社後、OutSystemsの認定トレーナーとしてトヨタ自動車へのプリセールス活動やトレーニング業務を経験。現在はFPT社と協業しオフショアアジャイル開発プロジェクトに携わる。