TOP>コラム一覧>【初心者必見】オプトアウトポリシーを設定してみた

【初心者必見】オプトアウトポリシーを設定してみた

はじめに

こんにちは。CTCの朴木です。
本記事ではオプトアウトの設定方法についてご紹介いたします。AWS Organizations で AI サービスのオプトアウトポリシーを設定していく方法を記載します。実際にオプトアウトの設定を実施した場合にAmazon Transcribeの動作がどうなるかを確認しましょう。Amazon Transcribeの使い方に関しましては前回の記事を見ていただければ幸いです。

オプトアウトとは

オプトアウトとは、ユーザから情報提供を拒否することを意味します。デフォルトではサービス改善のために処理されたコンテンツの使用されることがありますが、オプトアウトすることによりそれを制限することが可能です。

オプトアウトの設定

それでは実際に設定していきましょう。今回はあるAWSアカウントのみにオプトアウトを設定します。
まずはAWS Organizationsのサービスを開き、ポリシーを選択します。次に「AI サービスのオプトアウトポリシー」を選択します。

オプトアウトの設定 画像01

「AI サービスのオプトアウトポリシーを有効にする」ボタンを押下します。

オプトアウトの設定 画像02

「ポリシーの作成」ボタンを押下します。

オプトアウトの設定 画像03

ポリシー名に任意の名前を入力します。
例:all_AI-services_opt-out_policy

オプトアウトの設定 画像04

以下のJSONポリシーを入力し、「ポリシーの作成」ボタンを押下します。

{
            "services": {
                "@@operators_allowed_for_child_policies": ["@@none"],
                "default": {
                    "@@operators_allowed_for_child_policies": ["@@none"],
                    "opt_out_policy": {
                        "@@operators_allowed_for_child_policies": ["@@none"],
                        "@@assign": "optOut"
                    }
                }
            }
        }
オプトアウトの設定 画像05

ポリシーが作成されたことを確認します。次に「アカウントの整理」タブから設定を実施するOU配下のアカウントにチェックをいれ、右側の詳細ペインにある「AIサービスのオプトアウトポリシー」をクリックします。

オプトアウトの設定 画像06

作成したポリシーから「アタッチ」を選択します。

オプトアウトの設定 画像07

以上でオプトアウトの設定は完了です!

設定の確認

それでは実際にAmazon Transcribeを使用して動作を確認してみましょう。Amazon Transcribeのサービス画面へ移動し、「Create job」ボタンをクリックします。

設定の確認 画像01

適当なジョブ名を入力してLanguageを日本語に選択します。

設定の確認 画像02

Input dataにて音声ファイルを指定し、「Next」ボタンを押して、次の画面にて「Create」ボタンをクリックします。そうすると以下のように表示され、ジョブが実行されません。

設定の確認 画像03

オプトアウトしているためジョブが実行できず、バケットを指定して再試行するよう記載されています。これにより、オプトアウト設定が適用されており、バケットを指定していない場合はジョブが実行されないことを確認できました。
改めて「Output data」にてS3バケットを指定してジョブを実行してみましょう。

設定の確認 画像04

上記にてバケットを指定することでジョブを作成することができました。

設定の確認 画像05

オプトアウトの設定をした場合はバケットの指定をする必要がありますが、S3 バケットを使用することでオプトアプトと同等の効果があるわけではありません。AWS 側にて管理している S3 バケットに音声データが保存されないよう制限するために、S3 バケットの指定が必要になっています。

おわりに

いかがでしたでしょうか。以前ですとこのオプトアウトの設定はAWSサポートに問い合わせて実施いただくものでしたが2020年7月よりOrganizationsから設定できるようになりました。オプトアウトポリシーのドキュメントもAWSから公開されていますので、ご利用に合わせて最適なポリシーを設定してみるといいかもしれません。

CTCは、AWSのビジネス利活用に向けて、お客様のステージに合わせた幅広い構築・運用支援サービスを提供しています。
経験豊富なエンジニアが、ワンストップかつ柔軟にご支援します。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

【著者プロフィール】

朴木 瞳(ほうのき ひとみ)

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 クラウドエンジニア

AWSのインフラ構築や技術QAを経験し、現在はアカウント管理に従事。従量削減のためのRIのコストシミュレーションにおいてお客様を支援中。

朴木 瞳(ほうのき ひとみ)

TOP>コラム一覧>【初心者必見】オプトアウトポリシーを設定してみた

pagetop