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”Well-Archtected Framework アセスメントサービス”のお客様提供実績とその勘所

はじめに

こんにちは、パートナーアライアンス推進第1課・伊藤(佳)です。
寒さの中にも春の兆しが感じられるころとなり、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
今回は弊社CTCの”Well-Archtected Framework アセスメントサービス”を実際お客様にご提供した例とその勘所などを共有させて頂きればと思います。

1.”Well-Archtected Framework アセスメントサービス”とは

AWS Well-Architected Framework アセスメントサービスは、お客様のAWS環境をAWS社提供のFrameworkを用いてアセスメントし課題を抽出して診断結果のレポートを提供します。具体的には、以下のステップで進められます。

  1. ①アセスメントスコープの決定: 事前にアセスメントのスコープを決定します
  2. ②AWS環境についての現状把握: ヒアリングシートを用いて、お客様のAWS環境や利用状況を確認します
  3. ③AWS Well-Architected Frameworkを活用した診断の実施: 6つの柱(運用の優位性、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化、サスティナビリティ)の視点で診断を行います
  4. ④Well-Architectedレビュー結果のご提示: ベストプラクティスとのギャップ、改善点、優先度を提示します
  5. ⑤(オプション)AWS環境の改善のご提案・コンサルティングのご提供: 改善点に対するアクションアイテムの提案やコンサルティングを行います

このサービスを通じて、AWS環境が最適な状況になっているか、ベストプラクティスとのギャップを把握し、改善ポイントを特定できます。弊社CTCはAWS Well-Architected パートナープログラムに認定されており、構築支援やTAMサービス、コンサルティングサービスを提供しています。ご要望があればそのサービスと組合せてこのWell-Archtected Framework アセスメントサービスが提供可能です。

Well-Archtected Framework アセスメントサービス

2.”Well-Archtected Frameworkアセスメントサービス”ご提供イメージ

AWS環境を運用している企業や組織は、Well-Architected Framework アセスメントを通じて、システム設計や運用のベストプラクティスを確認し、改善ポイントを特定できます。特に、セキュリティや信頼性の向上、コスト最適化などに興味を持つ企業に適しています。
またAWSを始めたばかりの企業やプロジェクトは、Well-Architected Framework を理解し、AWS環境を最適化するための指針を得ることで、効率的にシステムを構築できます。そして既存のAWSユーザーは、Well-Architectedアセスメントを通じて、現在のAWS環境を改善するための具体的なアクションアイテムを得ることができます。特に運用上の優秀性やパフォーマンス効率の向上を目指すユーザーに適しています。
Well-Architectedアセスメントサービスの価格は、以下の要因によって異なります。

■アセスメントのスコープ

アセスメントの対象となるAWS環境の規模や複雑さによって価格が変動します。大規模な環境や多くのサービスを含む場合、価格は高くなる可能性があります

■アセスメントの深さ

アセスメントの詳細度によって価格が変わります。基本的なアセスメントから詳細な診断まで、お客様のニーズに合わせて選択できます

■提供するコンサルティングの範囲

アセスメント結果に基づいて改善アクションを提案するコンサルティングの範囲も価格に影響します

具体的な価格は、弊社CTCの公式ウェブサイトもしくは担当者に直接お問い合わせ頂けますと幸いです。

3.お客様提供実績

弊社CTCは2021年7月にAWS Well-Architected パートナープログラムの認定を取得し現在も維持継続しています。これまでお客様ご提供実績から例を挙げて共有したいと思います。

ある製造業のお客様から、近々リリース予定のAWS環境でAWS Well-Architected Framework アセスメントを実施したいとの依頼をいただきました。対象のワークロードは、既存のオンプレミス環境からAWS環境への移行プロジェクト案件であり、新規AWS環境が会社の情報セキュリティ規定に適合しているかなどを確認したいとのことでした。

ワークロードがまだリリース前であるため、現在の状況を評価し、準備が整っているかどうかをアセスメントしました。結果として、ほぼベストプラクティスに従っていることが確認されました。ただし、ユーザーIDや特権管理については明確に定義されていなかったため、それを指摘した結果をアセスメントレポートに記載しました。運用設計の段階でこれらの項目を明確に定めることが求められており、問題の可視化と改善が明確になりました。

4.アセスメントの勘所

AWS Well-Architected Framework は6つの柱から成り立っており、その優先順位はプロジェクトの進捗や設計・運用担当者のAWSの習熟度によって異なります。しかし、最も重要な柱は「セキュリティ」です。日々変化するセキュリティの脅威や脆弱性には終わりがありません。そのため、該当のワークロードがどれくらいのセキュリティ重要度に位置しているかによって、対応や対策が異なります。そのため定期的なアセスメントは欠かせません。
運用フェーズに入ったシステムを対象にアセスメントする場合は「セキュリティ」の次に「運用の優秀性」と「コスト最適化」です。この3つの柱を優先に実施すべきです。新規・移行システムを対象にアセスメントする場合は6つすべての柱をアセスメントしましょう。

AWS Well-Architected Framework アセスメントサービスは大前提として我々もお客様も以下の意識をもってレビューを実施しないと成果がでません。

  • アーキテクチャの評価は「非難せずに」掘り下げることができる一貫した方法で実施することが必要です
  • 何日もかけずに「数時間で終わる軽いプロセス」であることが必要です
  • 「アセスメント・調査・可視化」であり、「監査」ではありません
  • アーキテクチャレビューの目的は、対策を必要とする「重大な問題や改善可能な領域を特定」することです
  • レビュー結果は、お客様のワークロードの扱いやすさを「改善する対策」です

アセスメントスコープ・深さの決定、AWS環境の現状把握を整理することで、労力をかけずにアセスメントを実施することが可能です。そしてそのアセスメント結果としてベストプラクティスとのギャップ、改善点、優先度を示し対処していきます。

さいごに

CTCは、AWS Well-Architected Framework アセスメントサービスを提供しています。
現在のAWS環境においてベストプラクティスとのギャップを把握し、改善ポイントを特定してみませんか?
本サービスは「アセスメント・調査・可視化」であり、「監査」ではありません。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ



【著者プロフィール】

伊藤 佳正(いとう よしまさ)

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 クラウドアーキテクト

アプリ、インフラのエンジニアとして20年以上活動し、現在AWS、GoogleCloudなどパブリッククラウド担当として活動中。2020/2021 Japan AWS Top Engineers。2022/2023 Japan AWS All Certifications Engineers。

伊藤 佳正(いとう よしまさ)

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