イベント・レポート

CTC Forum 2015 Tokyo ユーザー講演

組み込みソフト開発環境の刷新に向け
東日本大震災を機にクラウド化を推進

更新

CTCクラウドでディザスタリカバリにも対応

  • クラウド
  • 製造
開催日
主催
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
講演
京セラドキュメントソリューションズ株式会社
京セラドキュメントソリューションズ株式会社 ソフト開発本部 ソフトウェア2統括技術部 第21技術部 SD36課 課責任者 上之郷 陽氏

京セラドキュメントソリューションズ株式会社
ソフト開発本部 ソフトウェア2統括技術部 第21技術部 SD36課 課責任者
上之郷 陽氏

京セラドキュメントソリューションズは2015年3月、組み込みソフトウェア開発環境のクラウド化を実現しました。東日本大震災を機に、その開発環境をCTCのクラウドへ移行してディザスタリカバリ(DR)化を図ったものです。

世界5拠点で組み込みソフトウェアの開発を行っていることから、単にDR化を図っただけでなく、今回のプロジェクトを契機にそうした開発体制におけるさまざまな課題も解消して、「攻めの開発環境への刷新」に取り組んだのです。このプロジェクトの概要について紹介します。

まず従来の開発環境の課題としては、構成・変更管理システムにおいて世界5拠点での同期のずれによる「パフォーマンスの悪化」、各種ツールの違いによる「環境適用性への懸念」、保守費用を中心とした「コスト増大」といった点がありました。またインフラ構成では、管理効率の悪化を招く「各拠点でのサーバ乱立」、サーバ乱立による「監視・運用・可用性への懸念」、そして「ネットワーク冗長化への懸念」といった課題がありました。

これらの課題を解消すべく、ツールの変更やインフラのクラウド化を検討していた矢先に東日本大震災が発生しました。当社も東京に設置していたサーバを大阪へ移設するなどの対処を余儀なくされました。そこでツールの変更やインフラのクラウド化とともに、災害対策としてDR化を図ることとなりました。

DRを含めたクラウド環境の構築・運用については、CTCに支援いただいています。クラウドベンダーについては他にも選択肢がありましたが、技術や価格、データセンター(DC)の堅牢性をはじめとした65にわたる項目の総合評価において、CTCのソリューションが最適であると判断しました。なかでもカスタマイズ対応に柔軟なクラウド環境であることが、採用の決め手となりました。

今回のプロジェクトにおいては、クラウドベンダーが確定してから約1年で、DRへの対応を含めてシステムのクラウドへの移行を完了することができました。非常に厳しいスケジュールのなかでの作業となりましたが、移行をやり遂げることができたのは、CTCのプロジェクト推進における総合力のお陰だと感謝しています。

しかも、日々のデータ遠隔保管から災害後のDRサイトでのリストア復旧まで、ゲストサーバ単位で必要なレベルを選択できるようになっています。

今回の取り組みによって、組み込みソフトの開発環境は先述したさまざまな課題を解消するとともに、DR化を図ることができました。

まさに「攻めの開発環境への刷新」を実現できたと考えています。長年にわたって慣れ親しんだツールの移行についても、「思い切って“断捨離”すべし」との教訓を得ることができました。

今後は、さらにスケールアウトな開発環境に向けて、プライベートクラウド環境のみにとどまらず、パブリッククラウドの活用も検討したいと考えています。すでにCTCからも、システムの特性によってCTCクラウドと外部のパブリッククラウドなどを使い分ける「クラウドハブ」という新たなソリューションのご提案をいただいており、今後もCTCと一緒にチャレンジしていきたいと考えています。

東日本大震災を機に災害対策を施すとともに、「攻めのソフトウェア開発環境への刷新」にチャレンジ

東日本大震災を機に災害対策を施すとともに、「攻めのソフトウェア開発環境への刷新」にチャレンジ

他講演レポート

2015年10月16日開催「CTC Forum 2015 Tokyo」の他講演レポートは、下記のリンクからご覧ください。

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