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CTC DISCOVER 2025イベントレポート: AIを探る、AIで共創する。CTCとお客様が描くビジネスの未来

高度AI

公開日:2026.03.09

CTC DISCOVER 2025イベントレポート: AIを探る、AIで共創する。CTCとお客様が描くビジネスの未来

    CTC DISCOVER 2025イベントレポート: AIを探る、AIで共創する。CTCとお客様が描くビジネスの未来

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    2025年10月17日(金)、グランドプリンスホテル新高輪 飛天・国際館パミールにて、「CTC DISCOVER 2025」が開催されました。本イベントは、「AIを探る、AIで共創する」をテーマに、国内企業によるAI活用事例講演や海外テック企業の最新技術紹介など、多彩なプログラムが展開されました。本レポートでは、その様子をご紹介します。
    会場に設置された「CTC DISCOVER 2025」のロゴオブジェ

    「集う(Forum)」から「見いだす(DISCOVER)」へ

    CTCのお客様向け旗艦イベントとして約10年にわたり開催されてきた「CTC Forum」は、2025年から「CTC DISCOVER」へと刷新されました。イベント名を「集う(Forum)」から「見いだす(DISCOVER)」へと変更し、CTCとお客様が共創パートナーとして伴走しながら課題や可能性を探る場へと位置付けを転換しました。完成形のソリューション提示にとどまらず、体験型展示や専門家との対話を通じて、構想段階からの気付きや発見を重視しています。

    会場には全国からIT/DX/AIに関わる役員層、情報システム担当者、エンジニア、経営企画・DX推進担当者が集まり、大きな賑わいを見せました。

    「CTC DISCOVER 2025」の基調講演会場に集まる聴衆

    AI活用の最前線に触れられるとあって会場の熱気がひしひしと伝わってくる

    AI共創が示すビジネスの可能性

    CTCが示すAI共創のかたち

    基調講演ではCTC 代表取締役社長 新宮達史が登壇し、「未来を創るAI共創が拓くビジネスの新境地」と題して、AIの急速な進化を踏まえた企業の向き合い方と、CTCの支援体制について語りました。

    CTC 代表取締役社長 新宮達史氏の基調講演

    CTC
    代表取締役社長
    新宮 達史

    新宮は冒頭、この1年で生成AIを取り巻く環境が大きく変化したことに言及しました。OpenAIに加え、GoogleのGemini、AnthropicのClaude、中国のDeepSeekなど複数の大規模言語モデルが登場し、「用途に応じて使い分ける時代に入っています」と指摘。さらに、AIエージェントが人間に代わって業務を遂行するフェーズに入りつつあることにも触れました。

    こうした急速な進化を踏まえ、新宮は「我々は今、大きな岐路に立たされています。AIの便利さに甘えて確率的な結果に委ねてしまうのか、それとも人間ならではの創造性や判断力を加えながら使いこなしていくのか。どちらの道を進むのか、今まさに問われています」と問題提起しました。

    その実践例として、新宮自身が生成AIを使って作成したゴルフスイング指導アプリを会場でデモンストレーションする一幕もありました。自然言語で指示を出すだけでプログラムコードが自動生成される時代が到来したことを示しつつ、こうしたアプリを起点に練習メニューの自動生成やクラブのレコメンド、さらにはゴルフクラブメーカーやヘルスケア事業者との連携といった新たなビジネスモデルへと発展させていく可能性を示しました。

    また、企業がAIを本格活用するうえで必要となる技術要素として、「高度AI」「データ&アナリティクス」「クラウドネイティブ」「セキュリティ」の4つの注力領域を挙げ、CTCがこれらを横断的に支援できる体制を整えていると説明しました。

    併せて、「CTC Buildサービスチーム」を紹介。これはお客様がテクノロジーを活用した新たなビジネスを構築する際に、構想段階から伴走しながら内製化を支援していく取り組みであり、その具体例として後に登壇するJR東海との協業が挙げられました。

    このように基調講演の冒頭から、AIの進化がもたらす可能性と、それに向き合う姿勢について明確なメッセージが示され、今回のイベントテーマ「AIを探る、AIで共創する」の意図が伝わる内容でした。

    リニアプロジェクトに見るアジャイル開発とAI活用の最前線

    続いて、CTC Buildサービスの具体例として、東海旅客鉄道株式会社(以下:JR東海)専務執行役員 寺井元昭氏が登壇し、新宮との対談形式でセッションが行われました。テーマは、中央新幹線(リニア)プロジェクトにおけるIT活用とデジタル変革。ここでは、その模様をダイジェストでお伝えします。

    東海旅客鉄道株式会社 専務執行役員 寺井元昭氏の講演風景

    東海旅客鉄道株式会社
    専務執行役員
    寺井 元昭氏

     

    寺井氏はまず、リニアの技術概要について説明しました。中央新幹線は南海トラフ大地震など大規模災害への備えとして、東海道新幹線との二重系化を目的に建設が進められています。超電導リニアの技術開発は60年以上の歴史を持ち、営業に必要な技術はすでに完成しているとのことです。

    なお、リニアは無人遠隔制御で運行する仕組みを採用しており、車両から送られてくる膨大なデータを地上側のコンピュータで処理し、運転を制御します。「鉄道は非常に広い技術分野をカバーしなければ運営できません。それぞれの分野でシステムを構築するとサイロ化してしまうため、共通プラットフォームを構築してデータ連携を進めています」と寺井氏は語りました。

    こうしたシステム開発において、JR東海は現場社員が主体となるアジャイル開発を直轄で進めています。CTCのBuildサービスチームと協業し、車両の状態監視や基地での作業計画、装備品管理などを担うアプリケーション「VOS(Vehicle Operating System)」を開発。「システム開発の経験が少ない当社社員にとって、CTCのご支援は非常に大きかったです」と寺井氏は振り返りました。

    また、今後の展望として、「RAGを活用した報告書作成など既存業務の効率化」「エージェンティックAIによる運行判断支援など業務の高度化」「AI支援によるソフトウェア開発の内製化」の3つのアプローチでAI活用を進めていくとのことです。

    対談セッションは、CTCの伴走支援が単なるシステム構築にとどまらず、お客様の内製化や人材育成にまで踏み込んだものであることを示していました。現場を知る社員が自らシステムを作り、改善していくという姿勢は、まさに基調講演で新宮が語った「AIを使いこなす」ことの実践例と言えるのではないでしょうか。

    システムインテグレーターからロボットインテグレーターへの挑戦

    続いて、Liquid AI, Inc. Co-founder & CEOのRamin Hasani氏が登壇し、CTCとのパートナーシップについて語りました。

    Liquid AI, Inc. Co-founder & CEO Ramin Hasani氏の講演風景

    Liquid AI, Inc.
    Co-founder & CEO
    Ramin Hasani氏

    Ramin氏は、AIが社会全体に与える影響は大きいものの、AIシステムのスケーリングには資本の大量投入、カーボンフットプリントへの対応、理解度の向上に伴うコスト増加が課題であることを指摘。その課題を解決するAIモデルが「Liquid Foundation Models」であると説明しました。

    そしてLiquid AI社がCTCとパートナーシップを結び、日本での活動を広げていくことに言及。「このパートナーシップによって、CTCは従来のシステムインテグレーターという域を超え、ロボットインテグレーターへと進化していく可能性があります」と、CTCが新たにロボティクス領域へ踏み出す展望が示されました。

    主体性こそが人間の本質、元サッカー日本代表監督が語るAIとの付き合い方

    基調講演の最後には、株式会社今治.夢スポーツ代表取締役会長で元サッカー日本代表監督の岡田武史氏が登壇し、サッカーと地方創生の実践を通じて得た知見から、AI時代における人間の在り方について語りました。

    まず岡田氏は、日本人選手に欠けてきた主体性について言及し、「主体性こそが人間の本質ではないでしょうか」と問題提起しました。そして型を身に付けたうえで自由に発想させる「守破離」の考え方を紹介しつつ、サッカー界でもデータ活用が進んでいることに触れ、「データは貴重で大事ですが、それだけに頼ってはいけません。現場を見ることが重要です」と強調しました。

    加えてAIが仕事を代替する時代だからこそ、自ら考え行動を起こす力が価値になると指摘。FC今治や今治高等学校での教育・経営の取り組みを例に、テクノロジー時代に必要なのは効率化だけでなく、人を育て、地域と共に価値を生み出す仕組みづくりだと訴えました。

    ここは押さえたい!注目4セッション

    会場では「AI」「クラウド/クラウドネイティブ」「データ&アナリティクス」「セキュリティ」「開発・運用」「先端技術」など多彩なテーマで63のセッションが実施されました。ここでは、その中から注目の4セッションをピックアップしてご紹介します。

    CTCが考えるAIで実現する未来図

    本セッションでは、デジタルサービス事業グループ デジタルサービス開発本部 本部長 久保田さえ子が登壇し、生成AIを軸とした企業変革の現在地と、CTCが描くAI活用の考え方を解説しました。

    CTCの調査では生成AIの導入率は8割を超えているものの、その多くが業務効率化に留まっている現状を指摘。今後は生産性向上の先にある価値創出が問われる段階に入ったと語りました。

    技術動向としては、ローカルLLM、ソブリンAI、バイブコーディング、エージェンティックAI、フィジカルAIといった注目領域を紹介。一方で、エージェンティックRAGの実装には「4つの壁」があるとし、「品質・コスト・リスクの3要件を満たすAI実行基盤の設計が不可欠です」と強調しました。また、データについてはAIが活用しやすい形への転換、いわゆる「AI-Ready」なデータ整備の重要性にも言及。最後に、CTCの「Data & AI Offering Suite」を紹介し、課題特定から運用までを一気通貫で支援する姿勢を示しました。

    生成AI導入が進む中、次のフェーズとして何が求められるのかを整理したセッションでした。AI活用の方向性を模索する企業にとって、具体的な指針となるのではないでしょうか。

    次の産業革命を担うフィジカルAIの衝撃

    本セッションでは、フロンティア技術戦略部 アソシエイトプリンシパル 寺澤豊と、AI・先端技術部 主任 岸部工平が登壇し、フィジカルAIの概念や技術構成、今後の市場性と課題について解説しました。

    寺澤はフィジカルAIをAIとロボティクスを組み合わせた技術と定義し、自動運転車を含む広義の概念であると説明。現状のロボットは「動く」段階にとどまり、「働く」レベルに達していない点を課題として挙げ、「実作業を担えるロボットの実現が重要です」と指摘しました。市場面では、労働人口減少が進む日本にとって大きな機会になる一方、AIとロボティクスの両分野を横断的に理解できる人材不足が課題だと述べました。

    そして岸部が、汎用的なフィジカルAI実現に向けた課題として、目的達成のためのプランニング、移動時の走破性、柔軟なタスク理解と達成の3点を挙げ、シミュレーションと実機との差異への対応が今後の重要なテーマになると解説しました。

    基調講演でも触れられたフィジカルAIについて、より技術的な視点から掘り下げたセッションでした。「動く」から「働く」への進化が実現したとき、社会はどう変わるのか。期待が膨らみます。

    AI が駆動する Cloud-Native の新しいライフサイクル

    本セッションでは、DXコンサルティング本部 クラウドネイティブ推進部 リードスペシャリスト 杉田修一郎が登壇し、AIとクラウドネイティブの関係性について、今後2〜3年先を見据えた視点から講演を行いました。

    杉田はクラウドネイティブの本質を「あらゆる要素をコードとして扱い、自動化・標準化するための技術」と定義。生成AIとの親和性については、YAMLやJSONといったマシンリーダブルな形式を生成AIが得意とする一方、Wordなどのドキュメントは扱いにくいと説明しました。こうした特性を踏まえ、「今後は人が中心のDevOpsから、AIが提案・実行を担い、人が承認・監督するAIファーストのプロセスへと移行していくでしょう」と見通しを示しました。

    また、KubernetesがAIワークロード基盤として再び注目を集めている点にも言及し、生成AIとクラウドネイティブの相互進化によってAIファーストな開発・運用が現実のものになると締めくくりました。

    AIとクラウドネイティブの関係性を整理し、開発・運用の未来像を具体的に示したセッションでした。エンジニアにとって、今後のキャリアや技術選定を考えるうえでも参考になりそうです。

    生成AIセキュリティの現在地とこれから ~AIが狙われる時代に備える~

    本セッションでは、サイバーセキュリティビジネス企画・推進本部 セキュリティビジネス推進部の釣 洸一が登壇し、生成AIを利活用するためのセキュリティ対策について解説しました。

    まずパブリックAI利用時の懸念として、シャドーAIによる情報漏えい、ハルシネーションによる誤判断、プロンプトへの機密情報入力などを挙げました。エンタープライズAIにおいては、OWASPが定義するプロンプトインジェクションやデータモデルの汚染といった脅威への対策が必要だと釣は説明しました。

    特に注目されているのがLLMガードレールの必要性です。釣は「既存のDLPでは自然言語の検知が難しく、日本語の精度にも課題があります。AIの入出力を制御するには、専用のLLMガードレールが必要です」と指摘します。そして、その対策として、AIの入出力をリアルタイムで監視・制御するLLMガードレール機能と、プロンプトインジェクションやハルシネーションの発生有無を事前に検査するAIレッドチーム機能を備えたDynamo AI社のプラットフォームを紹介。CTCが同社とパートナー契約を結ぶ予定であることを発表しました。

    AIエージェントの普及が進む中、セキュリティ対策の重要性を改めて認識させられるセッションでした。「まだ先の話」と思っていた方も、今から備えるべきタイミングが来ていると感じたのではないでしょうか。

    体感型の展示エリアで最新技術を「見る」から「試す」へ

    会場となった国際館パミールには、協賛社展示エリア「DISCOVER BLUE Sky」とCTC展示エリア「DISCOVER BLUE Sea」が設けられ、計129ブースが出展されました。

    AI活用のソリューションを紹介するCTCの特設展示ブース

    注目テーマの紹介が目白押しのCTC特設展示ブース

    DISCOVER BLUE Sea中央のスペースには、フィジカルAI、配送体験変革ソリューション、電力業界向けソリューションなど5つの特設展示ブースが用意されていました。

    単なる製品紹介にとどまらず、RAGやAIエージェント、AI基盤の運用やガバナンスまで含めた展示が多く、各ブースにはエンジニアやコンサルタントが常駐。来場者が自社の課題を前提に相談できる場となっていました。

    展示エリア全体を通じて感じたのは、リアルイベントならではの価値です。対面でしか得られない情報交換や、その場で生まれる対話。オンラインでは実現できない熱気が会場全体に満ちていました。

    最新技術やソリューションを体験できる展示エリアの全景

    自社課題を解決できるソリューションを求め、各ブースを巡る来場者たち

    来場者と一緒につくる企画コンテンツ

    展示エリア以外にも、来場者が直接参加できる企画が用意されていました。

    「Ask the Expert」は、CTCのエンジニアやコンサルタントに直接相談できるスペースです。生成AIやデータ基盤、運用設計といったテーマについて、構想段階から運用フェーズまでの具体的な課題を持ち込む来場者の姿が多く見られました。

    CTCのエキスパートに相談する来場者

    ビジネス加速のヒントを得ようと多くの来場者がCTCのエキスパートに相談を持ち掛けていた

    参加型コンテンツ「TownCraft」では、来場者が思い描く未来の街や社会課題、実現したい技術を入力すると、その内容がリアルタイムで街の要素として反映され、会場の大型スクリーンに「未来都市」として可視化されました。完成されたソリューションを提示するのではなく、「共創」というコンセプトを体験として伝える印象的な試みでした。

    来場者が参加し未来都市を可視化する「TownCraft」コンテンツ

    大型スクリーンに映し出された未来の街並みに多くの来場者が釘付けになっていた

    まとめ

    CTC DISCOVER 2025は、「AIを探る、AIで共創する」というテーマのもと、AIがもたらすビジネスの可能性と共創の価値を示すイベントとなりました。

    来場者にとっては、新しいビジネスの可能性の発見、課題解決のヒント、専門家との直接対話、国内外の最新事例や技術に触れる機会、そして参加者同士の交流など、「ビジネスの新しい可能性が見つかる場所」というコンセプトが実現された場だったのではないでしょうか。

    約10年続いた「CTC Forum」から「CTC DISCOVER」への進化は、「集う」から「見いだす」への転換を意味しています。完成されたソリューションを提示するのではなく、CTCとお客様が共創パートナーとして課題や可能性を探る。その姿勢がリアルイベントならではの対話や体験を通じて具現化されていたように感じました。

    CTCの挑戦は続きます。次回開催にもぜひご期待ください。

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    執筆者情報

    Key Technology(Keys)編集部

    Key Technology (Keys)編集部は、CTCが注力する「高度AI」「データ&アナリティクス」「クラウドネイティブ」「セキュリティ」を中心とした最先端テクノロジーの情報発信を担う編集チームです。技術動向や活用事例、サービス情報をわかりやすく届け、ビジネス変革に挑む企業の意思決定や実行をサポートします。

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