事例 リコージャパン株式会社 様

更新
ロゴ イメージ

IT運用の限界を「ITOX」が打破
手動でのアラート対応から脱却
よりスマートな次世代IT運用へ

  • ITOpsX-formationサービス®(ITOX)
リコージャパンが提供するマネージドITサービスは、全国の顧客システムを24時間365日体制で監視・運用する一方、月20万件を超えるアラートメール対応が大きな負担となっていた。この課題解決に向けて導入したのが、IT運用の高度化を支援する「ITOpsX-formationサービス®」(以下、ITOX)である。インシデント管理プラットフォーム「PagerDuty」を中核としたアラート集約・自動化と伴走支援により、大幅な業務効率化とサービス品質向上を両立している。

課題と効果

課題
  • 月間20万件超のアラートメールが発生。約8,000件のメールに約30名のオペレータが目視・手動で対応
  • 監視サービスの事業拡大に伴い工数増大・コスト増大が避けられず、「人を増やし続ける運用」に限界
効果
  • イベント処理の自動化により、アラート1件あたりの対応時間を約6分短縮
  • サービスデスク全体で約27%のアラート通知削減、約20%の工数削減を実現

導入事例インタビューデータ

会社名
リコージャパン株式会社
所在地
東京都港区芝3-8-2 芝公園ファーストビル
創立
1959年5月2日
事業内容
複合機(MFP)やプリンターなどの画像機器や消耗品およびICT関連商品の販売と関連ソリューションの提供、サポート&サービス、システムインテグレーションおよびソフトウェア設計・開発
URL
https://jp.ricoh.com/companies/ricoh-japan新しいウィンドウで開く
  • リコージャパン株式会社 デジタルサービス技術本部 デジタルマネージドサービス事業部 事業部長 平松 賢一氏

    リコージャパン株式会社

    デジタルサービス技術本部
    デジタルマネージドサービス事業部
    事業部長

    平松 賢一氏

  • リコージャパン株式会社 デジタルサービス技術本部 デジタルマネージドサービス事業部 マネージド推進部 部長 豊里 竜二氏

    リコージャパン株式会社

    デジタルサービス技術本部
    デジタルマネージドサービス事業部
    マネージド推進部
    部長

    豊里 竜二氏

  • リコージャパン株式会社 デジタルサービス技術本部 デジタルマネージドサービス事業部 マネージド推進部 運用管理グループ 上級エンジニア 河野 朝裕氏

    リコージャパン株式会社

    デジタルサービス技術本部
    デジタルマネージドサービス事業部
    マネージド推進部
    運用管理グループ
    上級エンジニア

    河野 朝裕氏

  • リコージャパン株式会社 デジタルサービス技術本部 デジタルマネージドサービス事業部 共通インフラ運用グループ チーフ 戸賀崎 恵美氏

    リコージャパン株式会社

    デジタルサービス技術本部
    デジタルマネージドサービス事業部
    共通インフラ運用グループ チーフ

    戸賀崎 恵美氏

  • リコージャパン株式会社 デジタルサービス技術本部 デジタルマネージドサービス事業部 マネージドサービスデスク サービスデスク1グループ 渡邉 拓己氏

    リコージャパン株式会社

    デジタルサービス技術本部
    デジタルマネージドサービス事業部
    マネージドサービスデスク
    サービスデスク1グループ

    渡邉 拓己氏

月20万件を超えるアラートが発生し、人による対応に限界が見え始める

ハードウェア中心のビジネスからIT・デジタルサービスへと、大きな事業転換を遂げてきたリコージャパン。業務課題の抽出から改善提案、システム導入構築、運用管理、効果検証まで、ICT環境のライフサイクルに合わせた最適なソリューションを提供している。

その中核を担うマネージドITサービスでは、24時間365日体制で全国の顧客システムを監視し、発生したアラートの一次対応を担っている。

しかし、監視対象が増えるに伴い、それに対応するオペレータの負担も必然的に増大していく。平松氏は、「近年では、月に20万件超のアラートメールが届くようになっていました。メールサーバ上でフィルタリングして絞り込むのですが、それでも8,000件が残ります。このアラートを30名ほどのオペレータが目検と手動で対応している状況でした」と振り返る。

事業拡大は会社として歓迎すべきことだが、その裏側では工数増・コスト増という避けられない課題に直面していたのである。

「このまま人を増やし続けるのは限界があります。サービス品質を維持しつつ、いかにして効率化できるかが大きなテーマでした」(平松氏)

PagerDuty先行ユーザーならではのリアルな知見と伴走力がITOX選定の決め手

デジタルサービス技術本部は、生成AI活用や自動化を軸としたDX推進も担っており、そうした中で社内の有識者から紹介されたのがインシデント管理プラットフォームの「PagerDuty」だった。

「さっそくPagerDuty社の年次イベント『PagerDuty on Tour 2024』に参加し、詳細な説明を受けたところ、『これはいけるかもしれない!』と直感しました」(平松氏)

河野氏が、このように続ける。

「インシデント対応に特化したPagerDutyは、複数条件を設定したトリアージや集約、自動化が可能で、これは非常に大きな魅力でした」

ただ、PagerDuty自体の優位性は理解できたものの、問題は「それを誰から導入するか」である。

「PagerDutyは海外製ツールであり、私たちも初めてチャレンジする領域であることから、伴走してくれるパートナーが不可欠でした」(平松氏)

そこで同社は、PagerDutyを取り扱う複数ベンダーのサービスを調査し、比較検討の末、最終的に選んだのが、CTCテクノロジーの「ITOX」だった。豊里氏は、「CTCテクノロジーはITOXのサービス基盤としてPagerDutyを活用し、複数システムの運用実績があるとのこと。その経験に基づくユーザー目線での話が聞けた点は、他社にはない説得力がありました」と語る。

続けて戸賀崎氏も「営業的な説明だけでなく、『この機能は良い』『この部分はまだ使いづらい』といった、“いちユーザー”として正直ベースでの見解をいただけたことが大きな信頼につながりました」と強調する。

アラート通知約27%削減・工数約20%削減などITOXの効果をPoCで実証

タッグを組んだリコージャパンとCTCテクノロジーの両社は2024年8月、まずはPoC(概念実証)に着手。特にアラート数が多く、対応の優先度が高い案件を対象に効果を検証するものだ。

この取り組みに主担当としてあたった渡邉氏は、「これまでオペレータが目検で判断していたアラートが、自動的に切り分けされることで、対応時間を1件あたり約6分短縮することができました。そしてサービスデスク全体として、約27%のアラート通知削減、一次切り分けの自動化による約20%の工数削減といった効果を確認できました」と笑顔を見せる。

こうした手応えを得て、両社は2025年6月よりITOXの本番導入を進めている過程にある。ただし、そこではPoC段階では見えていなかった課題も次々に顕在化してくる。例えば、Webhookでは通知ができずREST API連携が必要になったり、監視対象の古いシステムからのメールで文字化けが起きたりといったものだ。

これらの課題に対し、CTCテクノロジーは単なるベンダーの立場ではなく、ノウハウを共有する“当事者”としてプロジェクトに貢献している。

「例えばPythonを用いたスクリプトの設計・作成、周辺システムとの連携や構築、障害発生時の対応など、実務でPagerDutyを運用してきた先行ユーザーならではの知見を得られました」(戸賀崎氏)

さらにCTCテクノロジーの支援は、トレーニングやワークショップなどを通じた技術トランスファーにも及んでいる。

「問題を解決して終わりではなく、私たちが自走できるようになるまで、体制づくりの面でも親身なサポートをいただいていることに、とても感謝しています」(豊里氏)

顧客満足度向上に向けてさらなるサービス品質向上へ

2026年3月時点において、同社はまだITOXへの完全切り替えには至っておらず、オペレータによるアラートの目検・手動対応と並行稼働を行っている段階にある。しかし、そんな中でも定性面ではさまざまな効果があらわれている。

「マネージドITサービスにおけるお客様の監視対象システムは、その後も右肩上がりで拡大していますが、オペレータを増員するどころか、逆にわずかながらも削減できている状況にあります。今後、ITOXの本格運用に至った暁には、より大きな工数削減・コスト削減を達成できる見込みです」(平松氏)

そして同社が見据えているのは、単なる業務効率化だけではない。

「私たちが大前提としているのは、お客様満足の向上です。障害を検知した際に、『より早く』復旧を図ることで、お客様の機会損失を最小化することができます。また、さまざまなサービスを『より安く』提供することで、お客様の利便性を高めることができます。そうした付加価値をさらに高めていこうとしています」(河野氏)

「その意味ではITOXを社内基盤として利用するだけでなく、将来的に何らかの形で、お客様サービスとして展開していくことも視野に入れています」(豊里氏)

「今後も多くの課題に直面することが予想されますが、CTCテクノロジーには引き続き、私たちに多くの経験と知恵を貸してもらえる存在でいてほしいと思います」と平松氏は期待を寄せており、両社の協業はさらに多方面に広がることになりそうだ。

集合写真

この事例に関するお問い合わせはこちら

※記載内容は掲載当時のものであり、変更されている場合がございます。