<受賞特別企画>
AWS & CTC Ambassadors /
Top Engineers &
Jr. Champions 対談 2025


<受賞特別企画>
AWS & CTC Ambassadors /
Top Engineers & Jr. Champions 対談 2025
「AWS Japan Partner of the Year」の複数回にわたる受賞など、クラウド分野で確固たる実績を持つ伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)。その技術力の源泉は、AWS認定資格を持つ多くの精鋭エンジニアたちにあります。
本コラムでは、2023年、2024年に続き、2025 Japan AWS Ambassadors、 Top Engineers、 Jr. Championsに選出されたCTCのTop Engineerたちが集結し、対談を実施しました。この記事が、皆さんのAWS学習やキャリアを加速させるヒントになることを願っています。
(2025年8月6日、CTC神谷町オフィスにて収録)
ファシリテーター

- 佐藤 和 氏
-
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
パートナーアライアンス事業統括本部 パートナー技術統括本部 第二技術部
パートナー ソリューション アーキテクト
CTCの2025 Japan AWS Ambassadors受賞者

- 高橋 繁義
- 2025 AWS Ambassadors

- 園田 一史
- 2025 AWS Ambassadors
CTCの2025 Japan AWS Top Engineers受賞者

- 高橋 繁義
- 2025 Japan AWS Top Engineers(Services)

- 坂 和久
- 2025 Japan AWS Top Engineers(Services)

- 滋野 陽介
- 2025 Japan AWS Top Engineers(Services)

- 近藤 隆太
- 2025 Japan AWS Top Engineers(Services)

- 稲守 啓樹
- 2025 Japan AWS Top Engineers(AI/ML Data Engineer)
CTCの2025 Japan AWS Jr. Champions 受賞者

- 岡田 理
- 2025 Japan AWS Jr. Champions

- 須永 響
- 2025 Japan AWS Jr. Champions
自己紹介・AWS認定へのパーソナルジャーニー
AWS佐藤氏皆さん、本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。改めて紹介しますと、AWSではパートナー企業の技術やビジネスに貢献された個人を表彰するグローバルプログラムとして、AWS Ambassador Programがあります。また、日本独自のプログラムとして特定の AWS 認定資格を持ち、AWS ビジネス拡大につながる技術力を発揮した活動を行っている方、または技術力を発揮した重要な活動や成果がある方をJapan AWS Top Engineersとして表彰しています。そして、社会人歴1年目から3年目の若手エンジニアに限定し、AWSに関する技術的な挑戦やコミュニティにおけるリード活動を評価するJapan AWS Jr. Championsという制度もあります。

本日は、これら3つのプログラムの受賞者の皆さんにご参加いただいています。まずは皆さんの自己紹介と、AWSとの出会い、そして普段の業務内容についてお聞かせください。Ambassadorsのお2方からお願いします。
高橋私はパブリッククラウド推進部に所属し、CTCにおけるAWSの全社的な企画推進や人材育成を主に担当しています。Ambassadorsには4年連続で認定いただいています。
AWS佐藤氏いつもありがとうございます。高橋さんには、パートナーとしての認定プログラムや人材育成で長くお力添えいただいており、大変心強く感じています。

園田高橋と同じデジタルサービス事業グループの、CUVICサービスデリバリ部に所属しています。CTCが展開している「CUVIConAWS」というブランドサービスの運用統括や、お客様への導入コンサルティングを担っています。Ambassadorsは2019年からで、今回で7回目になります。
AWS佐藤氏園田さんは、まさにCTCにおけるAWSビジネスのサービス、運用サービスの歴史を長く一緒に歩んでくださっています。続いて、Top Engineersの皆さん、お願いします。

坂私はエンタープライズシステム技術本部・EPアーキテクト技術部に所属しています。フロント部署からの困りごとを担う、横串的な組織です。嬉しいことに3年ぶりにTop Engineersに返り咲くことができました。最近は、お客様の組織内のCCoE(Cloud Center of Excellence)の立ち上げや、お客様の共通基盤の立案・構築・運用支援を主に担当しています。
AWS佐藤氏坂さんは単にシステムを構築するだけでなく、お客様社内のクラウド推進やエンジニア育成を支援されているのですね。CCoEのような取り組みは、クラウド活用において非常に重要性が高まっています。ぜひこれからも、お客様のクラウド活用を指南していただければと思います。

滋野私はEPシステム開発第2部に所属しています。主に電力系のお客様向けの再生可能エネルギー予測システムの開発・運用などを担当しています。元々、全AWS認定資格を持つ「All AWS Certifications Engineers」として表彰いただいたことが、Top Engineersに挑戦するきっかけとなりました。
AWS佐藤氏滋野さんは、All AWS Certifications Engineersという資格取得に特化した表彰制度を経て、さらにビジネスでの活動が評価されてのTop Engineer選出ですね。素晴らしいステップアップだと思います。

近藤私は西日本ソリューションビジネス部に所属しています。西日本地区でのフロント業務として、SI業務やAWSを用いたソリューション開発を行っています。
AWS佐藤氏近藤さんのように東京だけでなく、全国の拠点からTop Engineersが選出されるのは、拠点で勤務されている多くのエンジニアの方々のモチベーションに繋がると思います。昨年はJapan AWS Jr. Championsとして受賞されておりますが、そこからステップアップされていますので、後ほどそのあたりのお話もぜひお聞かせください。

稲守リテール&サービス開発本部のR&S開発第4部に所属しており、主に流通・卸関係のお客様を担当しています。担当分野はデータ活用基盤や機械学習のアプリケーション基盤の構築・運用・提案です。Top Engineerは2年連続で認定いただきました。
AWS佐藤氏特に世の中でも注目度の高いAI/ML(機械学習)分野での表彰ということで、稲守さんの知見と実績が評価に繋がったのだと思います。続いて、Jr. Championsのお二人はいかがですか。

岡田私は西日本ソリューションビジネス部に所属しており、広島オフィスで勤務しています。入社2年目ですが、ガバメントクラウドのネットワーク環境構築案件でプロジェクトマネージャーとして携わらせていただいています。
AWS佐藤氏すごいですね。それぞれの表彰制度は昨年4月から今年の3月までの活動を評価しておりますので、入社1年目の活動内容が評価されていることになります。まさに、これから入社される新卒エンジニアの皆さんのお手本になると思います。

須永デジタルサービス事業グループのデジタルサービス技術第2部に所属しています。AWSのマルチアカウントやネットワークといったインフラ基盤の構築を行っています。私も全AWS認定資格を取得し、社内外のコミュニティ活動にも注力しています。
AWS佐藤氏須永さんもAll AWS Certifications Engineersとして表彰されましたね。若手エンジニアの方が、社内だけでなく他のパートナー企業を交えた外部のコミュニティ活動で大きな貢献をされていることを、大変嬉しく思います。

CTCの次世代エンジニア支援の取り組み
AWS佐藤氏続いて、若手エンジニア、Jr. Championsの皆さんにフォーカスしてお話を伺いたいと思います。今回初選出された岡田さんと須永さん、そしてJr. ChampionsからTop Engineersへとステップアップされた近藤さんを中心に、若手が成長できるCTC社内の土壌について、お聞かせください。
まずは、岡田さんと須永さん、Jr. Championsに選出されてからの変化や、周囲からの支援で印象に残っていることはありますか?
岡田Jr. Championsに選出されてから、AWS案件に関わる機会が非常に増えました。私は広島で勤務していますが、イベント登壇や勉強会の講師に挑戦する機会をいただき、地方にいても恵まれた環境だと感じています。特に、同じ西日本エリアの近藤さんの存在が刺激になり、モチベーションが高まりました。
須永私はAWSが開催する若手エンジニア向けのハッカソン「ANGEL Dojo」に参加したことが、大きな成長に繋がったと感じています。このイベントで出会った他社の若手とコミュニティを立ち上げ、イベントを主催するなど、周囲に貢献するイメージができたことが、Jr. Championsの受賞に繋がったと思います。

AWS佐藤氏ありがとうございます。そうした活動が、個人の成長だけでなく他者への貢献にも繋がっているのは素晴らしいですね。それでは近藤さん、Jr. Championsとして得た経験はTop Engineersへとステップアップする上で、どのように役立ちましたか?
近藤Jr. Championsの活動を通して、技術力だけでなく外部への発信力が必要だと学びました。勉強会の企画などでリード力が身についた経験は、顧客への提案活動にも活かされています。また、周囲の若手エンジニアの活動を間近で触れたことで、「高みを目指そう」というモチベーションにつながり、Top Engineersへのステップアップの、大きな原動力となりました。
AWS佐藤氏なるほど。発信活動を通じてCTCという会社のケイパビリティ(組織や個人の能力)をアピールし、さらに多くの人を巻き込みながら進めていくという経験は、非常に価値のあることだと思います。Ambassadorsの高橋さんとしては、CTC社内における若手エンジニアの活動を、どうお感じになりますか?

高橋若手育成という意味では、近藤さんが西日本で始めた勉強会の企画が、今では全国的な取り組みに広がっています。上からではなく若手自身が自発的に企画してくれたことで盛り上がりますし、参加者も集まります。その結果、資格取得や受賞などの成果が生まれていますので、これからもこの動きを加速させていきたいですね。
最先端のAWS技術が拓くビジネス価値
AWS佐藤氏続いて、Top Engineersの皆さんに、高度なAWSスキルをどのようにビジネスに活かし、お客様の課題解決やCTCの成長に貢献しているか、具体的な事例を交えてお聞かせいただきたいと思います。
園田今のトレンドはやはり生成AIです。CTCでは「CUVIConAWS」というサービスブランドで、運用改善に生成AIを活用しています。これまでモチベーション維持が難しかった運用における定型業務を、AIが客観的に評価・レビューすることで、エンジニアの頑張りを可視化し、モチベーション向上に繋げる仕組みを検討中です。
AWS佐藤氏運用業務はなかなか評価が難しいですが、AIを活用してエンジニアのモチベーション向上を目指すというのは、画期的で素晴らしいアイデアですね。

坂私は、利用者と管理者の間のトレードオフを最適化するコンサルティングを大切にしています。お客様の「管理は集約したいが、負荷は分散したい」という相反する要望に対し、それぞれの比重を伺い、最適な落としどころを導き出すことを心がけています。
AWS佐藤氏「集約と分散」、まさに相反するリクエストなので、両立させることは難しいですね。お客様との対話を通じて、最適なバランスを見つけ出すのがCTCの強みであり、坂さんの強みでもあるのだと感じました。
滋野私も生成AIに注目しており、特にAmazon Q Developerなどの開発支援ツールを、自社サービスの改善や科学系エンジニアの技術知識補完に活用することを検討しています。専門知識を持ったメンバーが、理論をシステムに落とし込む際の助けとして、生成AIが大きな強みになると考えています。
AWS佐藤氏なるほど、専門知識を持った方が、生成AIでさらに深い知見を活かし、よりスマートにシステム開発できるというのは、CTCの強みの一つになりそうですね。
稲守AWSでは、AI・データアナリティクス系の機能強化が精力的に行われています。「Amazon S3 Vectors」のような新機能を活用して、生成AIと組み合わせたデータ活用提案に活かしていきたいと考えています。また社内では、アプリ共通標準アーキテクチャのテンプレート化(Infrastructure as Code:コードによるインフラ構成管理)に取り組んでいるので、これらの新機能を生かしながら、より簡単にデータ基盤を提供できると良いですね。
AWS佐藤氏生成AIにおけるデータの重要性は、昨年発表された次世代Amazon SageMakerにもありますように、AWSが特に注力している分野です。稲守様には引き続き取り組んでいただきたいと考えております。

近藤西日本のお客様は、東京の企業ほど大規模にGPUサーバーに投資できないケースが多い。そこでオンプレミスのデータを活用し、AWSのLLM(大規模言語モデル)だけを利用する、ハイブリッドな生成AI基盤を開発中です。セキュリティを確保しつつ、初期投資なしで利用できるこのソリューションは、地域のニーズに合ったものだと考えています。
AWS佐藤氏地域固有のお客様のニーズを捉えたサービス開発、素晴らしいですね。高橋さんは、Ambassadorsとしての情報発信は、実務にどう影響していますか?
高橋私自身の情報発信活動では、私の働き方やCTCの運用に変化をもたらした技術を中心に、意識的に発信するよう心がけています。加えて、今回Top Engineersに選ばれた方々をはじめ、社内で優れた技術を持つ方々にお声がけし、ブログ執筆をお願いしたり、テーマを設定したウェビナーを企画して、登壇いただくなど、CTC社内の知見を広く発信する活動にも力を入れています。
未来を目指すエンジニアへのメッセージ
AWS佐藤氏最後に、これからAWSを学ぶ方やキャリアアップを目指す方々に向けて、皆さんからメッセージをお願いいたします。
須永AWSは社内外にたくさんのコミュニティがあり、刺激を受けられる環境があります。ぜひそういった場に積極的にチャレンジしてほしいです。
岡田クラウド分野は、インフラ、セキュリティ、AIなど幅広く携われるのが魅力です。これまでの経験や知識も無駄にならないので、AWSの可能性を信じて、ぜひ挑戦してください。
近藤AWSは、コミュニティが活発で非常に学びやすい環境です。まずは安心して、実際に手を動かし、触ってみることから始めてみてください。
坂知らないことは弱みではなく、『強み』です。知らないことを知る機会は、周りの人へのプレゼントにもなります。AWSは『楽しい遊び』だと思って、触ってみましょう。
滋野AWSには、技術を学ぶ以外の楽しさや魅力もたくさんあります。後輩にクラウドネイティブなソリューション開発に関わってもらった結果、『他案件よりも楽しかった』という声もありました。ぜひ皆さんも積極的に触ってほしいです。
稲守自分でアカウントを作って、いろいろ試して壊すという経験を積むことで、力がつきます。自由に試せる環境を自ら創り、どんどん挑戦してみてください。
園田昔のオンプレミスの時代は、新しい技術を学ぶには高価な機器が必要でした。しかし今はAWSのアカウントさえ作れば何でもできる。あとは『一歩踏み出す勇気』だけです。CTCはブログというアウトプットの場も用意しているので、ぜひ活用してください。
高橋AWSは、古い技術から最新の技術までどんどん取り入れる点が魅力です。広く学ぶことで、いろんな人と会話できるようになり、仕事の幅や人脈が広がります。
AWS佐藤氏皆さん、ありがとうございます。今回の対談は、これからAWSを学び始める方や、キャリアアップを目指す方々にとって、大きなヒントとモチベーションになったのではないでしょうか。CTCはAWSの最前線で活躍するTop Engineersが、自ら学び、挑戦し、そして次世代を育む土壌を築かれていることが大変よく分かりました。本日はお忙しい中お時間いただき、ありがとうございました。
一同ありがとうございました。
今回選出されたAWS Top Engineersを筆頭に、CTCにはインフラ、開発、専門領域のエンジニア陣が多数在籍し、AWSの利活用をご支援しています。
ぜひ、AWSへのマイグレーションでお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。
