CTC OutSystems User Meetup Hiroshima イベントレポート
2025年2月6日に、広島にて「CTC OutSystems User Meetup Hiroshima」を開催しました。
本イベントは、OutSystems をご利用中のお客様同士の情報交換やネットワーキングを目的に企画されたもので、当日はエンジニアやプロダクトマネージャーなど、さまざまな立場のユーザーが一堂に会しました。

セッションダイジェスト
CTC から5セッション、ユーザー様からも3セッションの発表があり、実践に即した知見やノウハウが数多く共有されました。
自動テストで OutSystems の開発生産性を保ち続けよう
菊谷 博之(CTC/クロステック推進部)
発表の要点
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CTCのOutSystems製品主管部として、以下の活動を紹介
- 営業支援活動
- 製品の技術的なサポートと、製品検証を実施
- 製品サポートと OutSystems 普及促進活動
- 通常のサポート範囲外の課題についてもサポートが可能なように建付けし、特殊な問題にも対応できる体制としたことを発表

自動テストで OutSystems の開発生産性を保ち続けよう
片野 潤一(CTC/クロステック推進部)
発表の要点
- OutSystems 開発において ”自動テストがなぜしづらいのか” について、自動テストの定義を参照しながら言及
- その前提において、どのようにしたら現実的に自動テストが可能になるかを考察
- 標準ではないが、実践的に有用な機能を持つユニットテストフレームワーク:Testing Framework の紹介と、活用のためのユースケースを紹介

【ユーザニーズに即応】OutSystems×Pendoの連携戦略
加世田 祥子(CTC/西日本SI第1部)
発表の要点
- 「VUCA時代」と言われる現代において、ユーザーのニーズは常に変化しており、アプリケーション導入後の継続的な改善が不可欠
- 本セッションでは、その課題への解決策として、Pendoのユーザー行動分析機能やガイド機能の活用方法が紹介された
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Pendoを活用した理想的な開発プロセスの考え方は以下の通り
- 必要最低限の機能を実装(MVP開発)
- ユーザーの利用状況をデータで可視化・分析
- 実際のニーズに応じた機能追加や不要機能の削除
- ビジネス・開発・運用が連携した継続的な改善

「ONE:OutSystems NextStep Experience」現地参加報告
東 里緒(CTC/中国九州SI第2部)
発表の要点
- OutSystems のグローバルイベント「NEXT STEP Experience」に現地参加した様子を共有
- 会場の雰囲気や、セッションで得られた最新情報について、現地ならではの視点から紹介
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セッション内容のハイライトとして、以下のトピックが取り上げられた
- OutSystems におけるAI活用の現在地と今後の展望
- OutSystems 11 から ODC(OutSystems Developer Cloud)への移行に関する考え方やベストプラクティス
- ODC における External Logic の活用とその設計上のポイント

OutSystems認定資格試験 CTC広島オフィスでの受験案内
平内 孝尚(CTC/中国九州SI第2部)
発表の要点
- OutSystemsの公式認定資格について、体系的に紹介
- 資格の種類や、それぞれの対象スキル・レベル感や、試験の出題形式や所要時間、合格基準などの概要を共有
- CTCオフィスで受験すると、受験時の制約が少なくなるメリットについても紹介

既存システムとのAPI連携事例の紹介
永嶋 崇広 様(株式会社メディアテック(大和ハウスグループ))
発表の要点
- OutSystems を活用し、SSO や外部システムとの API 連携を短期間で実現した事例を紹介
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実装面での工夫や活用ポイントとして、以下が挙げられた
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「Consume REST API」機能の活用
- エンドポイントの設定、テストリクエストの送信、レスポンスの保存が容易
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「Expose REST API」機能によるAPI公開
- エンドポイントの作成、外部連携先への提供もスムーズに実装可能
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「Consume REST API」機能の活用
- API 連携における品質確保のため、テストにも注力
- OutSystems の標準機能を効果的に組み合わせることで実装のスピードアップ、テストの自動化と品質の確保を両立

実践から学ぶCTCの技術力~出向2年間の学びと気づき~
畑 翔麻 様(株式会社広島銀行)
発表の要点
- CTCへの出向経験を通じて得た、技術的・人的な学びを中心に発表
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特に印象的だった学びとして、以下の点が挙げられた
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MVP(最優秀技術者)との交流
- 高度なロジック設計の考え方に触れ、またチーム開発を意識した「他者が読みやすく、使いやすいコード」の大切さを実感
- 金融以外の多様な業界での開発を経験することで、視野の広がりを実感
- 実務を通じた、API 開発やプロジェクトマネジメントスキルの習得
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MVP(最優秀技術者)との交流
- 今後のキャリア展望についても共有され、「広島銀行でのシステム開発リーダーとしての成長意欲」と「若手育成と組織力の強化」についての目標を掲げた

膨大なシステム開発を高品質に進める、OutSystemsを活用したマツダの標準化/統制戦略
伊藤 由佳 様(マツダ株式会社)
発表の要点
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DX推進の一環として、OutSystems の標準化・統制戦略を3つのポイントとともに紹介
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基盤戦略
- アプリ開発の共通基盤を整備し、統一された開発環境を提供
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アプリ構築戦略
- 「スリム化」と「カタログ選択型開発」を推進し、効率と品質を向上
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ガバナンス戦略
- アセットを体系化し可視化することで、開発効率を向上
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基盤戦略
- 開発効率化と品質向上が実現できた一方で標準遵守状況の確認に関する課題が残っている現状を踏まえ、今後はチーム体制を強化しながら開発プロセスを進化させる、と方針を発表

ネットワーキングタイム
セッション後のネットワーキングでは、技術的なディスカッションに加え、普段の開発現場で直面している課題やTipsなど、実に多彩な話題が飛び交っていました。
OutSystemsユーザー同士だからこそ通じる共感や、参考になるアドバイスが多く交わされ、笑顔と熱気にあふれた時間となりました。


おわりに
今回の Meetup は単なる情報提供の場を超え、「現場で使えるナレッジの共有」と「OutSystems ユーザーさま同士の交流」が実現した大変有意義なイベントとなりました。
今後も弊社では、OutSystemsのさらなる普及とユーザーの皆さまの成長を後押しできるよう、さまざまな形で情報発信と交流の場を提供してまいります。