Technical Report
RPA導入の勘所
RPA導入の勘所と落とし穴
1.ツールの選定
RPA導入の第一歩は自社に適したツール選定になります。この1年のうちに一気に製品の選択肢が増えた一方、最適なツールをいかに選定していくかが利用企業の悩みになり始めています。1つの解としては、各製品の特性を理解しているSIerやコンサルティング会社の知見を活用することも有効だと思われます。
【選定基準】
- システム開発とRPA導入のすみ分け
- 適用範囲(個人、部署、全社)/業務量/展開計画に応じた製品選定
- RPAと人間の役割に応じた選定(半自動型/全自動型の選択)
- 操作対象システムの特性や変更頻度を踏まえたロボットのメンテナンス性
- 導入推進者のITスキルに見合った製品選定
- メーカーやリセーラーのサポート体制
2.社内の意識作り
RPA化の推進に際しては、社内の意識改革が大きなポイントとなります。RPA化により自分の仕事がなくなるというマイナスのイメージを抱きかねないので、導入後の仕事像を示しておくことが重要です。
- RPA導入後の担当者の仕事のあり方を示し、合意を得ておくこと
- 現場担当者がRPA化の主役であることを意識付けする
- 経営、現場、IT部門が連携し、全社的な取り組みとして位置付ける(ex.全社の働き方改革)
3.RPA導入に向けた社内ルール・規定整備
ロボットが人間としての側面とシステムとしての側面を持ち合わせた新たな従業員であると認識した上で、それを適切に構築(教育)し、安全に運用(役割に沿った安全な業務推進)していくための新たなルールが必要となります。
- RPAの社内展開方法・体制の考慮(コア人材の育成→現場への配置・ローテーション)
- ロボットを構築・管理するガイドラインの策定(どの業務ロボットがいつ実行されるのか? 操作対象システムの改修による影響、ロボットの変更管理等)
- ロボット用のアカウント・権限付与についてのルール化
- 社内システム・ネットワークへの負荷の考慮(高速・大量操作による負荷)
CTCの取り組み
CTCではRPAという言葉が一般化する前の2014年から業務代行サービスのクラウドサービスとして「eAssist」を提供しており、いくつものRPAツールを検証しサービスの基盤として活用してきました。
複数のRPAツールの知見・ノウハウと、長年にわたる業務アプリケーションの構築・運用により培った業務知識とを組み合わせ、様々な業務に対応するRPAソリューションを提供しています。
- RPA製品の選定支援(クラウド・オンプレ・ハイブリッド)
- RPA化の対象業務の選定支援
- PoC(Proof of Concept)支援
- ロボット構築
- 運用サポート
CTCでは今後、RPAの取り組み強化を推進すると共に、BPMS(Business Process Management System)※、AI、BI(Business Intelligence)/BA(Business Analytics)と連携させることにより、より幅の広いソリューションを提供しお客様の働き方改革や業務高度化による企業価値向上に貢献していきます。
- BPMS:人間の作業、業務アプリケーション、RPA、AIが担う作業からなる業務プロセス全体を管理するシステム。
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