Best Engine

ITの最新動向を紹介する技術情報サイト

記事の
絞り込み

コラム IT春夏秋冬

変革とTシャツ

社長に就任してからは読書をする時間が少なくなったこともあって、夏休みなどでまとまった休暇がとれた時には本を抱えて部屋にこもる日が増えます。小説、エッセー、ノンフィクション、ビジネス書までジャンルは問いませんが、基本的には歴史物――中でも時代時代の様々な出来事を経済的な観点から読み解くヒントを与えてくれるような作品が好きです。

世の中が大きく動く時、大抵の場合、その裏側では経済の力が働いています。

例えば、明治維新前夜、犬猿の仲と目されていた薩摩と長州が手を組み、倒幕へと動き出すきっかけとなった「薩長同盟」も、その背景には両藩が密貿易で築き上げた財力と、お互いが欲しいものを補完し合う取り引きがあったはず。

明治維新といえば、薩長土の若者の「志」がまず頭に浮かびますが、「志」だけで幕府を倒すという大事が成就するものでもなく、一連の動きを支えたのが「トレード」という経済的な活動であったとすれば興味深いところです。

さて、変革といえば、当社でも働き方変革の一環として、昨年から「服装からもはじめるOpening New Horizons」と題して服装の選択肢を広げる取り組みを進めています。今夏はトライアルとして選択の枠を「Tシャツ」にまで広げました。

人事部の若手によれば「時代は変わったんです」ということなのですが、私のような世代からすると「Tシャツ=下着」というイメージがどうしても拭い切れません。

もちろんスマートカジュアルは大いに賛成です。そうはいっても仕事をするのだからONとOFFの最低限のケジメはあるべきだし、「CTCの人はやっぱりお洒落ですね」とお客様から言われるような服装にして欲しいと思っています。

そもそもTシャツをカッコよく着こなすというのはとても難しいことです。本気で着るのであれば、まずTシャツが似合う、“体形の変革”にも取り組んで欲しいなと思うわけです。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
代表取締役社長
菊地 哲

出典:Best Engine Vol.8

記載内容は掲載当時の情報です。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

.