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ゴルフダイジェスト編集 心に勝つための実戦ゴルフ学

苦手ホールを攻略する「3つの方法」

取材協力/チームセリザワゴルフアカデミー

いつでも気持ち良く打てる「得意ホール」がある一方で、「ティグラウンドに立っただけで何となく不安」という「苦手ホール」もあります。
では、苦手ホールとはどう向き合えばいいか。スコアメイクでは大きな要素になる、その攻略法を解説しましょう。

芹澤氏近影

芹澤 信雄

1959年生まれ 59歳
日本プロマッチプレー優勝(1996年)をはじめツアー通算5勝、シニア入りしてから1勝をマーク。現在、主宰として藤田寛之プロ、宮本勝昌プロらと共に「チームセリザワ」を結成。大箱根CCにゴルフアカデミーを開校。わかりやすいレッスンで多くのファンを持つ。

距離に圧倒されずにリラックスしてアドレスを

私の場合、飛距離が出る方ではないので、ティグラウンドからずっと打ち上げで、セカンドショットは、高い球で上から攻めなければいけないようなホールは苦手です。具体例でいうと、浜岡(静岡カントリー浜岡コース&ホテル。2002年まで、男子ツアー「ダイドードリンコ静岡オープン」を開催)の18番、川奈(川奈ホテルゴルフコース富士コース。2004年まで、男子ツアー「フジサンケイクラシック」を開催)の18番のようなホールです。用具の進歩で、私の飛距離は伸びていますが、同時に、トーナメント開催コースの全長も伸びているので、飛ばし屋の選手と比べて、長いホールが苦しいことに変わりはありません。和合(名古屋ゴルフ倶楽部和合コース。「中日クラウンズ」開催)のように、あまり全長が伸びていないコースだと、楽しむこともできますが…。

ゴルファーにとって、「ホールの長さ」は、最大の苦手要素と言えます。普通のアマチュアは、400ヤードを超えるパー4などでは、ヤーデージのプレッシャーでどうしても力みやすく、ミスが出やすいものです。しかも、自分が力んでいたことに気づくのは、打ってしまった後ということが多いのではないでしょうか。普段通りにリラックスして構えられているかは、スムーズに「ワッグル」できるかどうかで判断できます。
ワッグルしようとしても、ヘッドが上手く動かなければ力んでいる証拠。そういう時には、剣道の「面」を打つ要領で、ヘッドを上下に大きく動かすワッグルをするのが効果的です。これは、私も試合でよく実践しています。

「苦手意識」からくるアライメントのブレに注意

ホールとの「相性」には、自分の持ち球と、ホールレイアウトの組み合わせが大きく関係していて、特にペナルティエリアがどこにあるかということが問題です。例えば、持ち球がスライスの人は、右サイドに池やOBがあるホールは、どうしても「立ちにくく」「打ちづらい」のです。この場合、危険な右サイドを避けて、左サイドに打っていきたいのですが、苦手意識があると、なかなかうまくできません。原因は、ほとんどの場合、無意識に生じるアライメントのブレによるものです。

人間は、打ちたい方向に、まず「顔」を向けるため、左に打ちたいと思えば、顔が左を向き、それによって肩のラインが開きます。すると、開いた肩のラインと、スタンスラインが「クロス」して、スライスが持ち球の人は、ますますスライスが大きくなるというわけです。持ち球がフックの人が、左を避けて右に打つ場合も、同じ原理でアライメントのブレが生じやすくなります。これを避けるには、クラブを両手で持って、腰の高さくらいからゆっくり持ち上げていき、スタンスライン、腰のライン、肩のラインがそれぞれ平行になっているか、チェックする習慣をつけるのが良いでしょう。特に練習では、1球ごとにアライメントをチェックすることで、本番でのショットの精度を高めることができます。

クラブ選択など何かを明確に変えてみる

ところで、苦手意識というのは、過去の記憶に密接に関係しています。例えば、以前のラウンドでOBを打った記憶があり、同じホールでまたOBが出ると、ミスの記憶が強化されます。すると、次にそのホールをプレーする時にも、「またOBを打つのでは」という不安から、体がスムーズに動かなくなり、同じミスを繰り返す悪循環に陥るのです。この悪循環から抜け出すには、何かを「明確に」変えるのが有効です。ドライバーをやめて、スプーンやユーティリティでティショットを打つ。あるいは、ティアップの高さや、素振りの回数を変えるだけでも、全く違う気持ちでプレーできることがあります。

ホールとの「相性」を考えるには、前提として、技術が一定レベル以上に達していることが肝要です。例えば、「右を避けて左に打つ」ということが、自分の意志でできるレベルかどうか。普通ならできるのに、特定のホールでできなくなるとすれば、それはホールとの相性が悪いということですが、ホールに関係なくミスを頻発するのであれば、それは「技術」の問題です。自分の能力を客観的に見定める力がないと、ゴルフの上達スピードは上がりません。更に、コースの情報を収集する力、それを基に自分ができることだけをつなぎ合わせて戦略を立てる力がないと、スコアアップは難しいでしょう。もちろん、ミスが出たらその原因を分析し、ラウンド後の練習で修正する地道な努力も必要です。そのプロセスは、ビジネスで結果を出す過程と同じではないかと思います。

出典:Best Engine Vol.8

記載内容は掲載当時の情報です。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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