事例

株式会社北日本銀行 様

更新

住宅ローン契約時の説明をeMotionでデジタル化
~業務効率化とお客様ニーズ把握に基づく付加価値提案の実現~

  • eMotion ~対話式・パーソナライズド動画ソリューション~

岩手県盛岡市に本店を構える北日本銀行。経営理念に「地域密着」を掲げ、東北地方を中心に事業を広域展開し、1942年設立以来「故郷 “いわて東北”」の地域経済に長年貢献し続けている。同行は2020年12月、住宅ローン商品のリニューアルを実施。住宅ローンは好評を博し、取扱高を大きく伸ばした。その好調の裏で、住宅ローンに係る業務量が増加。この対処として、同行では業務効率化が求められていた。そこで伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)の「eMotion」を導入。住宅ローンに係る説明を動画としてお客様に提供することで、業務効率化を実現。さらに、eMotionのアンケート機能によって、お客様ニーズの把握も可能となり、住宅ローン以外の商品についても販売促進が可能な体制を整備した。

課題と効果

課題
  • 住宅ローン説明の業務効率化を図りたい
  • 住宅ローン以外のお客様ニーズを把握したい
  • 住宅ローン説明の水準を高いレベルで一定化したい
効果
  • eMotionによる動画説明で年間約1,000時間削減見込み
  • 動画視聴後のアンケートでお客様ニーズを的確に把握
  • 動画により、住宅ローンに係る説明の平準化を実現し、説明不足や漏れを解消

導入事例インタビューデータ

会社名
株式会社北日本銀行
所在地
〒020-8666 岩手県盛岡市中央通一丁目6番7号
設立
1942年2月
URL
https://www.kitagin.co.jp/新しいウィンドウで開く
  • 株式会社北日本銀行 ライフサポート部 調査役 越場 翔平氏

    株式会社北日本銀行

    ライフサポート部 
    調査役

    越場 翔平氏

  • 株式会社北日本銀行 ライフサポート部 マネージャー 田口 康平氏

    株式会社北日本銀行

    ライフサポート部 
    マネージャー

    田口 康平氏

  • 株式会社北日本銀行 ライフサポート部 松舘 聖徳氏

    株式会社北日本銀行

    ライフサポート部

    松舘 聖徳氏

    ※部署、役職については25年6月インタビュー当時

住宅ローン業務の効率化・お客様ニーズの把握・住宅ローンに係る説明の平準化を目指す

eMotion導入プロジェクトは、2023年4月に立ち上げられた同行ライフサポート部が担った。同部は、住宅ローンをはじめとした個人ローンや預かり資産、個人預金などのリテール業務全般を担っている。また、ローンに関するお客様の相談を受ける専門店舗「ローンプラザ」、および保険の相談も可能な「ほけんプラザ」などの専門拠点も直轄にある。

「ライフサポート部では、個人のお客様向け各種商品の業務全般を担っておりますが、中でも住宅ローンに係る業務量が増えていました。当行担当者はお客様に対し、商品内容や契約に関する重要事項説明について、商品パンフレットや「住宅ローン契約の手引き」という冊子を用いて口頭にて行っておりますが、毎回1時間以上費やしていました。当行にとって、人手が限られている中で、効率化は重要な課題でした」(越場氏)

さらに、住宅ローンを契機に獲得した新規お客様への商品提案強化も課題であった。「住宅ローンをご契約いただくお客様に、火災保険やマイカーローンなどをご利用いただくには、ニーズの把握が欠かせません。これまでも紙のアンケートなどで実施してきましたが、より的確で効率的に把握できる方法を必要としていました」(越場氏)

アンケート画面のイメージ

eMotionで実装したニーズ把握のためのアンケート画面イメージ

また、お客様への説明品質平準化も実現したい取り組みであった。「重要事項説明などは、ベテランでも新人でも同じレベルで行わなければなりません。動画による説明を活用することで説明内容の平準化を図り、一定の品質を保てるのではないかと考えました」(田口氏)

eMotion導入の理由

同行は、2023年よりこれら課題をデジタル技術で解決できないかリサーチした結果、CTCの対話型パーソナライズド動画サービス「eMotion」を採用。「金利や返済方法のしくみ」「団体信用生命保険」「お借入後の手続き」など、住宅ローン契約に必要な事項を動画で分かりやすくお客様に説明する。同行は、選定理由について次のように話す。

「まず、お客様にとっての利便性向上が図れると思いました。お客様は、説明の動画を好きな時に何度でも繰り返し視聴できます。次に、当行においては、従来担当者が1時間以上かけて説明していたことを、動画で代替させることで業務効率化が実現できると確信しました」(越場氏)

また、動画自体の内容・質も高く評価している。「説明が分かりやすく、お客様の役に立つイメージができました。分かりやすさは大切でして、分かりやすいほどお客様に見ていただけ、より説明事項をご理解いただけますから」(田口氏)

「動画の音声が機械の合成音声ではなく、ナレーターの肉声なので、とても耳に入ってきやすいのがよいですね」(松舘氏)

お客様にとってご理解・聞き取りやすい動画コンテンツ

eMotionのアンケート機能も採用の大きなポイントとなった。「動画視聴後に説明に関するチェック項目を設けられ、当行がお客様に内容をご理解いただけたかを確認することができます。また、先に挙げた住宅ローン以外のニーズをアンケートとしてお聞きできる点が、当行の要望にマッチしていました」(越場氏)

導入プロジェクトは、2024年12月頃に本格スタート。定例会を重ねつつ、動画の作り込みとシステム構築を進め、翌2025年4月にサービスインした。

「動画のコンテンツは、当行の要望をCTCに伝えて作り込みました。例えば、お客様が正式お申込みをするまでに見て頂きたい動画、最後のご契約をするまでに見て頂きたい動画、契約の流れに沿って区切った動画を作成しました。CTCと対話をしながら、当行ならではの見せ方にこだわりました」(松舘氏)

「行内業務の視点でも、営業店やローンプラザでの業務プロセスをなるべく変えない動画の構成にこだわりました。CTCはタイトなスケジュールのなか、当行の高い要望に親身に対応いただき、パートナーに選んでよかったです」(越場氏)

お客様の期待に応える「ユニークバンク」へ

北日本銀行はeMotionの本格運用開始からまだ日が浅いものの、従前の課題解決への道筋が立っている。「当行の試算では、eMotionの導入により年間約1,000時間を削減できる見込みです。削減できた時間は、他のコア業務に充てることができます。また、今回の取り組みは当行の効率化だけでなく、お客様の利便性向上や負担軽減、住宅事業者様の業務効率化に直結すると考えています」(越場氏)

アンケート機能については、ほけんプラザが併設されているローンプラザにて、家計の見直しアンケートを設ける体制でスタートした。「住宅ローンの契約時は、家計の見直しを行うタイミングでもあります。アンケート機能によって、お客様のお金に関する関心ごとをお聞きし、ニーズを把握することができるようになりました。住宅ローンの他、火災保険をはじめ、ライフイベントに沿った商品を提供していきます」(松舘氏)

今後はeMotionのさらなる活用を推し進め、将来的には他業務への展開も視野に入れている。「eMotionを導入して終わりではなく、ここからがスタートだと捉えています。お客様にも当行にもよりよい仕組みになるよう、継続的に最適化していきます」(田口氏)

同行は、2020年に長期ビジョンに「豊かな人間力と創造的開発力で、未来をデザインする“ユニークバンク”」を策定。今回のeMotion導入プロジェクトを踏まえ、次のように総括した。「ユニークバンクとは、当行がお客様の期待に応え、わくわくするような価値を感じていただける、他にはない、唯一無二の銀行を目指す姿です。今回の取り組みのように、人の力とデジタルの力を合わせて、お客様への付加価値の提供を目指していきます」(越場氏)

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