IT Terminology
NFT:Non-Fungible Token
案外手軽なNFT売買への道
では、実際にNFTを売買するにはどうすれば良いのでしょうか。実は筆者は、仮想通貨を保有したこともなく、NFTとはさらに無縁でした。そこで今回、試してみました。
NFTの売買には、NFT取り引き専用のマーケットプレイス(電子市場)を利用します。その代表的なものの一つが「OpenSea」で、売買には、「イーサリアム(またはイーサ)」という仮想通貨と、OpenSeaでの取り引きに対応した専用の「ウォレット(ネット上の財布)」を作らなければならないことがわかりました。
既に複雑な感じがしましたが…、まずはイーサリアムを手に入れる(購入する)ことから始めました。
イーサリアムは広く取り引きされている仮想通貨で、主だった仮想通貨の取引所・販売所であればどこでも扱われているようでした。筆者は、大手販売所の「Coincheck」で購入することにして、まずはCoincheckで口座開設へ。運転免許証などがあればスマートフォンだけで簡単に完了。そして半日もしないうちに口座が有効になり、オンラインバンキングで、銀行口座から試しに5,000円入金しました。そのうち3,000円分をイーサリアムに換金して(手数料100円ほど)、無事に0.0076ETH(ETH:イーサリアムの単位。この時1ETH=約38万円)を得ることができました。
NFTを買うためには、そのイーサリアムをOpenSeaでの取り引きに対応したウォレットに移さなければなりません。ウォレットにも色々ある中、メジャーらしい「MetaMask」に決め、開設へ。スマホにそのアプリをインストールしたら、個人認証も必要なくすぐできました(セキュリティ確保には英単語12語からなる秘密のフレーズを使用)。
そして、先ほど手に入れたイーサリアムをCoincheckの口座からMetaMaskのウォレットへ送金すれば準備完了! あとはOpenSeaのサイトからNFT作品を選んで購入するだけ、というわけです(ただし、Coincheckの口座からMetaMaskへの送金手数料がなかなか高く(当時2,000円程度)、今回送金はしませんでした)。
NFTがサービスや生活の概念を変える
NFTの売買は、それなりに準備は必要なものの、思っていたより手軽でした。今後、利用者が増えるほどに、仕組みはさらにシンプルになっていくのではないかと考えられます。
ゲームを仕事に変えつつあるように、NFTは今後、様々なサービスの概念を変え、生活を変化させていく可能性があります。最近では「メタヴァース」という、実際に経済活動を行える仮想空間の構想も聞くようになっています。実現すれば、そこでもNFTは重要な役割を果たすようです。 今は思いもしない活用の方法が、何年か後には当たり前になっているかもしれません。

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