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OpenID Connectとは?仕組みやOAuth・SAMLとの違いを解説

本記事では、OpenID Connectの基本的な仕組みやOAuth・SAMLとの違いを解説します。

- OpenID Connectとは、OAuth 2.0を拡張した認証プロトコル
- 認証と認可の違いとOpenID Connectの役割
- OpenID ConnectとOAuthの違い
- OAuthの仕組み
- OpenID ConnectとOAuthの違い
- OpenID ConnectとSAMLの違い
- OpenID Connectを導入するメリット
- シングルサインオンが実現できる
- セキュリティを強化できる
- 開発・運用を効率化できる
- 多様なサービスとの連携ができる
- OpenID Connectの注意点
- IDトークンを厳重に管理する必要がある
- 最新動向の把握と脆弱性対策が必要になる
- OpenID Connectを活用した認証システムなら「SELMID」がおすすめ
- OpenID Connectを活用して安全で便利な認証システムを導入しよう
OpenID Connectとは、OAuth 2.0を拡張した認証プロトコル
OpenID Connectとは、OAuth 2.0を拡張して設計された認証プロトコルで、ユーザーが本人であることを安全かつ標準化された方法で確認できる仕組みです。そのため、さまざまなWebサービスやモバイルアプリで広く採用されています。なお、OAuthの仕組みについては、「OpenID ConnectとOAuthの違い」の項目をご参照ください。
この仕組みでは、認証を行った結果として、ユーザーの識別情報をまとめた「IDトークン」がクライアントアプリケーションに提供されます。アプリケーション側は、このIDトークンを利用することで、ユーザーが正しく認証された本人であると確認することが可能です。
IDトークンは、軽量で処理しやすいJSON Web Token(JWT)形式で発行されるため、さまざまなシステムやAPIと連携しやすく、開発者にとっても扱いやすい点が特徴です。また、OpenID Connectを利用することで、一度のログインで複数のサービスを利用できるシングルサインオン(SSO)など、ユーザー体験を向上させる仕組みも実現できます。
OpenID Connectは、従来の認証方式で課題となっていた仕様のばらつきや実装の複雑さを解消することを目的に開発されました。仕様はOpenID Foundationによって策定・公開されており、異なるベンダーのサービス間でも互換性を保ちながら、安全な認証連携を実現できます。
さらに、技術ブログやコミュニティなどを通じて実装ノウハウの共有も進んでおり、さまざまな企業やサービスで採用が広がっています。このような背景から、OpenID Connectは信頼性の高い認証プロトコルとして広く利用されています。
■OpenID Connectの活用イメージ

認証と認可の違いとOpenID Connectの役割
システムにおけるセキュリティ設計では、「認証」と「認可」という2つの概念を正確に理解することが重要です。認証とは「誰がアクセスしているか」を確認するプロセスです。ログイン時にIDやパスワードを入力し、本人であることを確認する操作がこれに該当します。
一方、認可は「そのユーザーが何をできるか」を決定する仕組みです。例えば、「一般ユーザーは閲覧のみ可能で、管理者はデータの変更もできる」といった権限の違いを管理する役割を担います。
OpenID Connectは、このうち認証を安全に行うための仕組みです。OAuth 2.0が主にサービスへのアクセス権限の管理(認可)に特化しているのに対し、OpenID ConnectはOAuth 2.0を拡張する形で、ユーザーが本人であることを確認する機能(認証)を追加しています。
具体的には、認証の結果を「IDトークン」としてアプリケーションに渡すことで、サービス側はユーザーが正しくログインした本人であることを安全に確認できます。
OpenID ConnectとOAuthの違い
OpenID ConnectとOAuthには、密接な関係があります。ここでは、OAuthの基本的な仕組みと両者の違いについて解説します。
OAuthの仕組み
OAuthは、ユーザーの認証情報を共有することなく、外部アプリケーションにリソースへのアクセスを許可するための「認可プロトコル」です。
例えば、あるWebアプリケーションが、ユーザーのカレンダー共有サービスの情報にアクセスしたいとします。このとき、OAuthを用いれば、ユーザーはそのサービスのアカウント情報(ID・パスワード)をWebアプリケーションに直接入力する必要はありません。代わりに、OAuthの仕組みによってアクセストークンを取得し、そのトークンを使ってカレンダーAPIにアクセスできるようになります。
アクセストークンは、「どのようなサービスに」「どれくらいの期間」「どの範囲まで」アクセスできるかといった情報を持っており、ユーザーの許可にもとづいて発行されます。IDトークンのようにユーザーの本人確認情報は含まれておらず、あくまで「アクセスを許可するか否か」という認可情報に特化して受け渡しを行うのがOAuthです。
このように、OAuthはユーザーのセキュリティを保護しつつ、安全に外部アプリケーションとの連携を可能にする仕組みとして、SNSやクラウドサービスを中心に広く採用されています。
■OAuthを活用したWebサービスへのアクセスの流れ

OpenID ConnectとOAuthの違い
OpenID ConnectとOAuthの違いは、IDトークンも扱えるか否かという点です。OAuthはあくまで認可に特化したプロトコルであり、IDトークンは扱わず、ユーザーが誰であるかといった認証機能は提供していません。一方、OpenID Connectは、OAuthの仕組みをベースに、ユーザー認証を可能にするIDトークンのやりとりを追加した認証プロトコルです。
OpenID Connectでは、Webサービスやアプリケーションにログインしようとする際、認可サーバーがユーザーの認証を行い、その結果をIDトークンにしてWebサービスなどに返却します。WebサービスやアプリケーションがこのIDトークンを検証することで、ユーザーの本人確認が可能になるのです。
例えば、ユーザーがSNSアカウントでほかのサービスにログインする際、その認証でOpenID Connectが利用されていた場合、IDトークンとOAuthのアクセストークンとがセットで動作しています。
つまり、OAuthとOpenID Connectは用途が異なるものの、補完的に機能する関係です。認可と認証を一貫して設計する場合、この2つのプロトコルを組み合わせることで、より安全で効率的なアクセス制御が可能になります。
■OpenID Connectを活用したWebサービスへのアクセスの流れ

OpenID ConnectとSAMLの違い
OpenID ConnectとSAML(Security Assertion Markup Language)は、どちらもユーザー認証を実現するためのプロトコルですが、その仕組みや対象とする利用シーンに違いがあります。
SAMLはXMLベースの認証・認可フレームワークであり、主にイントラネットや企業内の大規模システムにおけるシングルサインオン(SSO)に利用されてきました。一方で、実装の複雑さやモバイル対応の難しさが課題とされています。
これに対し、OpenID Connectはより軽量なJSON形式を採用しており、近年幅広く活用されているAPIの設計スタイルであるRESTful APIとの親和性も高く、クラウドサービスやモバイルアプリとの連携に適しています。また、OpenID ConnectはOAuth 2.0をベースとしているため、アクセストークンやIDトークンの運用においても開発者にとって扱いやすいのが特徴です。
OpenID ConnectとSAMLを選択する場合、自社のシステム構成や将来的な拡張性を踏まえることが重要です。レガシーシステムとの連携が必要な場合はSAMLが有効ですが、クラウド環境との親和性やスピーディーな実装を求める場合はOpenID Connectが適しています。
いずれのプロトコルも高いセキュリティ性を備えていますが、運用コストや技術的な制約を考慮し、適切な選択を行う必要があります。
OpenID Connectを導入するメリット

OpenID Connectには、技術的な優位性だけでなく、運用面やユーザー体験の向上などさまざまな側面でメリットがあります。ここでは、OpenID Connectの主なメリットについて解説します。
シングルサインオンが実現できる
OpenID Connectを導入するメリットのひとつが、シングルサインオンの実現です。シングルサインオンが可能になれば、ユーザーは一度のログインで複数のサービスにアクセスできるようになります。
BtoCビジネスではユーザー体験の向上が見込めるだけでなく、顧客が複数サービスを横断する際の行動履歴を単一のIDで紐付けて分析できるようになるため、データドリブンなマーケティングや精度の高いパーソナライズ施策の実現にも貢献します。
さらに、企業側の運用面においては、各サービスで分散していた認証情報が一元化されることで、システム運用やカスタマーサポートにおけるアカウント管理の手間の軽減が可能です。また、ユーザー側のパスワード管理の負担が減ることで、パスワードの使い回しといったリスクも軽減でき、結果として、システム全体のセキュリティレベル向上にも役立ちます。
セキュリティを強化できる
OpenID Connectは、安全な認証を実現するための仕組みが整備されており、従来の認証方式と比較しても高いセキュリティレベルを確保できるというメリットもあります。
その中心となるのが、IDトークンの活用です。IDトークンには、ユーザーの識別情報や認証に関するデータが含まれており、これらは署名によって改ざん防止が施されています。また、トークンの有効期限や発行者・受信者の情報も含まれているため、不正利用のリスクを低減することが可能です。
加えて、OpenID ConnectはOAuthのアクセストークンと組み合わせて使用されるため、ユーザー認証とリソースへのアクセス認可の制御を分離して設計できます。これにより、システムごとのアクセス権限を細かく設定することができ、過剰な権限付与の防止にもつながります。
開発・運用を効率化できる
OpenID Connectは、認証機能を標準化された仕様にもとづいて実装できるため、開発や運用の負担を軽減できる点もメリットです。
従来のカスタム認証では認証処理のロジックをゼロから構築する必要がありましたが、技術が公開されているOpenID Connectを導入することで、既存のライブラリなどを活用した迅速な開発が可能になります。また、エラー処理やセキュリティ対策が必要になっても解決策が確立されているケースが少なくないため、品質の高いシステムを効率的に構築可能です。
加えて、運用面でも、ユーザー管理やトークンの有効期限管理といった機能を標準的に備えているため、独自実装と比べてメンテナンスコストを抑えやすくなります。
多様なサービスとの連携ができる
OpenID Connectは、GoogleやMicrosoft、Amazonなど主要なIDプロバイダーが対応しており、さまざまなクラウドサービスやソーシャルログイン機能との連携が容易な点もメリットです。
これにより、異なるシステムやプラットフォームとの間でも高い互換性を保ちながら、統一された認証機能を提供できます。例えば、SaaSアプリや自社開発のWebサービスをOpenID Connectで連携させることで、ユーザーにとって煩雑なログイン作業を簡略化できます。
また、ソフトウェア開発キットや開発用のライブラリがさまざまな言語・フレームワーク向けに提供されており、開発者は短期間で高品質な認証機能を実装することが可能です。これにより、認証システム構築にかかる工数を削減しながら、将来的な技術変化に柔軟に対応できる拡張性も確保できます。
OpenID Connectの注意点
OpenID Connectにはさまざまなメリットがある一方で、導入・運用にあたっては慎重な設計と継続的な対策が求められます。ここでは、安全かつ効果的に活用するための注意点について解説します。
IDトークンを厳重に管理する必要がある
OpenID Connectで利用されるIDトークンは、ユーザーの識別情報を含む重要なデータであるため、アクセストークンと同様にその管理には細心の注意が必要です。不正取得や改ざんが行われた場合、なりすましやセッションハイジャックといったセキュリティリスクが発生する可能性があります。
そのため、IDトークンには署名や暗号化などの保護処理が必須です。また、トークンの有効期限を適切に設定し、期限切れのトークンが再利用されないよう対策することも重要です。
さらに、トークンを保持するクライアント側では、安全なストレージの確保とHTTPS通信を用いた安全な送受信を徹底しなければなりません。
最新動向の把握と脆弱性対策が必要になる
OpenID Connectは進化を続ける技術であり、その仕様やセキュリティ上のベストプラクティスも日々更新されているため、導入後も常に最新の動向を把握して脆弱性対策を実施しましょう。
OpenID Connectの仕様を策定・管理している業界団体のOpenID Foundationでは、公式仕様の改訂やセキュリティガイドラインを随時公開しており、これらに定期的に目を通すことが重要です。また、新たな攻撃手法やトークンに関する脆弱性が報告された場合は、すみやかに対応策を講じる必要があります。
加えて、開発者やシステム管理者だけでなく、関係者全体に対してセキュリティ教育を行い、最新の対策方針を共有することも効果的です。自社内でのセキュリティ意識の向上が、脆弱性による被害リスクの軽減につながります。
OpenID Connectを活用した認証システムなら「SELMID」がおすすめ
OpenID Connectを活用した認証環境を導入したい場合は、その技術を活用した認証システムを導入することをおすすめします。例えば、伊藤忠テクノソリューションズの「SELMID」は、OpenID Connectを活用したMicrosoft Entra External IDを拡張してビジネスでの利便性を高めたシステムで、OpenID Connectでの接続含めたアプリケーションに関する手厚いサポートを受けられる点が特徴です。
スムーズに導入を進めたい場合は、「SELMID」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
OpenID Connectを活用して安全で便利な認証システムを導入しよう
OpenID Connectは、OAuth 2.0を拡張してユーザーの認証を安全かつ効率的に行うために設計されたプロトコルです。IDトークンを活用することで、なりすましの防止やユーザー情報の安全な伝達が可能になります。そのため、OpenID ConnectはWebサービスやアプリケーションで広く採用されています。
また、OAuthやSAMLといったほかの認証・認可技術と比較しても、OpenID Connectは導入のしやすさやクラウドサービス・モバイルアプリとの連携といった面で優位性があるといえるでしょう。これらの技術の違いを正しく理解し、自社に最適な方式を選ぶことが、セキュリティと利便性の両立において重要です。
一方で、IDトークンの安全な管理や脆弱性対策といった技術的な配慮も不可欠です。プロトコルそのものの堅牢性に頼るだけでなく、運用の中で継続的な見直しと改善を行うことが、信頼性の高い認証基盤を支えるカギとなります。
なお、OpenID Connectを活用した認証システムを導入するなら、自社で開発するのではなく、最先端の技術を活用した「SELMID」を活用するのもおすすめです。「SELMID」は、導入のしやすさに特徴があるサービスで、複雑で高度な認証機能やID接続機能の開発を行わなくても、テンプレートによる短期間でのシステム構築が可能です。OpenID Connectを活用した認証システムのスムーズな導入に興味のある方は、ぜひ以下から資料をダウンロードいただき、詳細な機能をご確認ください。

よくある質問
OpenID Connectとは何ですか?
OpenID Connectとは、OAuth 2.0をベースに設計された認証プロトコルです。ユーザーの本人確認を安全かつ標準化された方法で行うために開発されました。IDトークンを用いて、ユーザーの識別情報を安全にクライアントに提供し、シングルサインオンにも対応しています。
OpenID ConnectとOAuth、SAMLはそれぞれどのような違いがありますか?
OAuthはリソースへのアクセス権限を委譲する「認可」プロトコルであり、ユーザーの認証情報は扱いません。それに対してOpenID ConnectはOAuthを拡張し、IDトークンを用いた「認証」機能を追加しています。
また、SAMLは、XMLベースの認証・認可フレームワークで、主に企業のイントラネットなどで長年使われてきた成熟した技術です。一方、OpenID ConnectはJSON形式で軽量なため、モバイルやクラウド環境での利用に適しています。
OpenID Connectのメリットは何ですか?
OpenID Connectの主なメリットは、下記のとおりです。
<OpenID Connectの主なメリット>
シングルサインオンによるユーザー利便性の向上
IDトークンを活用した強固なセキュリティ
開発・運用の効率化
主要なサービスとの高い連携性
標準仕様にもとづいた技術であるため、将来的な技術変化にも柔軟に対応できます。
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