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「マネージドCNAPP」で実現するクラウドセキュリティの最適化│運用負荷を軽減しながらセキュリティを強化

セキュリティ

公開日:2026.04.02

「マネージドCNAPP」で実現するクラウドセキュリティの最適化│運用負荷を軽減しながらセキュリティを強化

    「マネージドCNAPP」で実現するクラウドセキュリティの最適化│運用負荷を軽減しながらセキュリティを強化

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    デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速に伴い、IaaS(Infrastructure as a Service)・PaaS(Platform as a Service)・SaaS(Software as a Service)をはじめとするクラウドの活用が企業に広く浸透しています。これにより働く人の生産性やビジネススピードが向上する一方、サイバー攻撃のアタックサーフェス(攻撃対象領域)は拡大し、セキュリティリスクは増す一方です。こうした課題を解決する総合的なクラウドセキュリティ基盤として注目されているのが「CNAPP(Cloud Native Application Protection Platform)」です。本稿では、CNAPPの概要・導入メリットに加え、運用負荷を大幅に軽減する「マネージドCNAPP」についても解説します。

    1. 拡大するクラウド利用とセキュリティリスク

    企業におけるクラウド利用は拡大を続けています。総務省の「令和7年版 情報通信白書」によれば、日本企業のクラウドサービスの導入率は80.6%に上り、2014年からの10年間で約42ポイントも上昇しているといいます。

    実際、メガクラウドのプラットフォームへ企業ITインフラを移行する流れは強まっており、また、障害リスクの分散化やベンダーロックインの回避を目的に単一の企業が複数のクラウドプラットフォームを併用するケースも珍しくありません。

    また、リモートワークの一般化に伴い、SaaS(Software as a Service)の利用も進み、アプリケーション開発・実行環境としてPaaS(Platform as a Service)の活用も広がっています。加えて、近年では、コンテナや、コンテナのオーケストレーション(*1)を実現する「Kubernetes」、サーバーレスといったクラウドネイティブ技術の利用も活発化しています。

    こうしたクラウド活用の広がりは、システム開発・運用の効率化やビジネス現場の生産性向上、ビジネススピードの向上など、様々なメリットを企業にもたらしています。ただ一方で、サイバー攻撃のアタックサーフェスが増え、セキュリティリスクを増大させるという負の側面も生んでいます。

    クラウド環境は、企業内ネットワークへの脅威の侵入を防ぐファイアウォールの外側にあり、サイバー攻撃の脅威に常にさらされています。そのため、例えばシステムにおける設定ミスや脆弱性が攻撃者に突かれたり、正規ユーザーのアカウントが乗っ取られたりして、重大なセキュリティインシデントが引き起こされるリスクが高まっています。

    しかも、サイバー攻撃は年々高度化・多様化しており、新たな攻撃手法が生まれるスピードも加速しています。企業はリスク低減に向けた有効な手を早急に打つ必要があり、その解決策として世界的な注目を集めているのが「CNAPP(Cloud Native Application Protection Platform)」です。

    図1:企業におけるクラウドサービス利用率の推移

    図1:企業におけるクラウドサービス利用率の推移
    出典:総務省「令和7年 情報通信白書」(2025年7月)のデータを基に作成


    *1 コンテナのオーケストレーション:多数のコンテナ(コンテナ化されたアプリケーション)のデプロイ(展開)、実行、スケーリング、負荷分散といった運用管理のプロセスを効率化・自動化すること

    2. CNAPPとは何か

    CNAPPは、IaaSやPaaS、Kubernetes、コンテナ、サーバーレスなど、クラウドネイティブ環境全体を可視化・評価・保護するための基盤です。同基盤が提供する主な機能は以下のとおりです。

    CSPM(Cloud Security Posture Management)

    クラウド環境全体を管理して、設定ミスなどのセキュリティリスクを検出する

    CWPP(Cloud Workload Protection Platform)

    コンテナや仮想マシン(VM)などのワークロードを保護する

    CIEM(Cloud Infrastructure Entitlement Management)

    クラウドインフラにおけるユーザー権限やアクセス制御を行う

    IaC(Infrastructure as Code)セキュリティ

    インフラ構築・運用をコード化して自動化するIaCツール(「Terraform」や「CloudFormation」など)のテンプレートを、デプロイ前にスキャンして設定ミスやセキュリティリスクを早期に発見する

    APIセキュリティ

    アプリケーション間のAPI通信を可視化・監視し、不正アクセスや情報漏えいのリスクを低減する

    DSPM(Data Security Posture Management)

    クラウド上の機密データの所在を特定し、データのアクセス状況や漏えいリスクを可視化して管理する

    KSPM(Kubernetes Security Posture Management)

    Kubernetesクラスター(*2)の保護に特化したセキュリティ管理を行う

    図2:CNAPPプラットフォームの全体構成

    図2:CNAPPプラットフォームの全体構成


    *2 Kubernetesクラスター:コンテナを効率的、自動的に実行・管理するためにグループ化された複数ノードの集合体

    3. CNAPPが有効とされる理由

    CNAPPが有効とされる背景には、主に三つの理由があります。第一に、クラウド環境で起きるセキュリティインシデントの多くが、設定の不備や過剰な権限付与といった人為的ミスに起因している点です。こうしたミスは日常業務の中では気づきにくく、自動検出の仕組みが不可欠です。

    また、クラウド環境(あるいはクラウドネイティブ環境)を構成する多様な仕組みを、それぞれ個別のツールを使って管理し、潜在リスクを分析し、全体の統制をとるのは至難といえます。そのため、単一の基盤を通じてクラウド環境全体を一元管理し、設定ミスや脆弱性、過剰権限、データの露出といったリスクを可視化したいというニーズが膨らみました。それがCNAPPに対する関心の高まりにつながっています。

    加えて、CNAPPは、サイバー攻撃者がシステムに侵入し、最終目的(情報の窃取や破壊など)に達するまでの具体的な経路(攻撃パス)を明らかにし、リスクの高い経路から順に対策を講じる優先順位付けも行えます。これにより、セキュリティ担当者の業務負担を減らしながら、より的確で迅速なセキュリティインシデント対応が可能になります。

    4. CNAPPの運用を巡る課題

    CNAPPの活用は、複雑化するクラウド環境のセキュリティリスクを低減する有効な一手です。ただし、その運用を巡っては、いくつかの課題もあります。

    主な課題は二つあります。第一に、CNAPPが発するアラートが多すぎて対応が追いつかなくなることです。第二に、適切な対応には、IAM(Identity and Access Management)や脆弱性対策、ワークロード保護、クラウドネイティブ技術などに関する専門知識とスキルが要求されます。しかも、アラートの分析や設定のチューニングを適切に行うには、セキュリティ上の高度な判断力も必要とされます。

    そうした専門知識・スキルを持つ人材は不足しており、日本ではその傾向が顕著です。ゆえに、CNAPPを導入したものの、適切に運用できる人材が確保できず、有効活用に至らないリスクがあります。

    5. マネージドCNAPPという選択肢

    CNAPPの運用を巡る課題を一挙に解決する手段が「マネージドCNAPP」です。

    マネージドCNAPPは、CNAPPの運用業務を代行する専門サービスのことです。提供される主なサービスは以下のとおりです。

    • CNAPPが発したアラートを分析し、分析結果を担当者に通知する

    • エンドユーザーからの問い合わせに対応する

    • 月次レポートを作成し、提供する

    マネージドCNAPPでは、専門チームのエキスパートがアラートの内容や対応方針を整理します。そのうえで、ユーザー側(顧客企業におけるクラウド担当者やセキュリティ担当者など)と連携しながら、クラウドセキュリティの運用全体を伴走型で支援していきます。これにより、セキュリティやクラウドネイティブ技術に精通していなくても、CNAPPを適切に運用し、活用のメリットを最大限に享受することが可能になります。

    マネージドCNAPPは、金融機関や公的機関、あるいはガス・電気・水道・交通といった社会インフラを担う企業・組織にも適しています。こうした企業・組織では、セキュリティ侵害が社会全体に大きなダメージを及ぼしかねず、CNAPPの運用に間違いがあってはならないからです。

    とはいえ、すべてのマネージドCNAPPのサービス品質が一定とは限りません。ゆえに、マネージドCNAPPを選ぶ際には、自社が導入する予定のCNAPP製品を扱った実績やアラートの分析力、問い合わせ対応の品質などを吟味する必要があります。また、「CNAPPにおける設定変更やチューニングなどを柔軟に支援できるか」「IAMやネットワーク、クラウドネイティブ技術、クラウドインフラに関する豊富な知識・スキル・経験を有しているか」といった点も入念にチェックすべきです。

    6. マネージドCNAPPの導入に向けて

    CTCはこれまで、SOC(セキュリティオペレーションセンター)の運用、金融サイバーセキュリティガイドへの対応、クラウドセキュリティ案件など幅広い実績を積み重ねてきました。それによって培った知見・ノウハウをもとに、高品質なマネージドCNAPPを提供しており、「アラート分析・評価」から「問い合わせ対応」「CNAPPの設定支援」「ポリシーチューニング」「月次レポートの作成・報告」といったサービスをワンストップで提供しています。

    また、顧客企業のグループ会社や各部署のクラウド担当者、ならびにセキュリティ管理者と連携しながら、伴走型の運用支援を提供できる点も強みです。さらに、ポリシー設定のチューニングや設定支援、CNAPPへのオンボーディング支援なども提供しています。詳細は、お気軽にお問い合わせください。

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    執筆者情報

    Key Technology(Keys)編集部

    Key Technology (Keys)編集部は、CTCが注力する「高度AI」「データ&アナリティクス」「クラウドネイティブ」「セキュリティ」を中心とした最先端テクノロジーの情報発信を担う編集チームです。技術動向や活用事例、サービス情報をわかりやすく届け、ビジネス変革に挑む企業の意思決定や実行をサポートします。

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