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要件定義書の項目サンプルとテンプレート|記載例をわかりやすく解説

高度AI

公開日:2026.10.27

要件定義書の項目サンプルとテンプレート|記載例をわかりやすく解説

    要件定義書の項目サンプルとテンプレート|記載例をわかりやすく解説

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    要件定義書には決まった書式や統一されたフォーマットが存在しないため、「何をどのように書けばよいのか」と頭を悩ませる担当者は少なくありません。しかし、記載すべき基本項目は概ね共通しているため、各項目に含めるべき具体的な内容さえ把握できれば、実用的なドキュメントを作成することが可能です。

    本記事では、一般的な項目サンプルをもとに、具体的な要件定義書の書き方や記載例をわかりやすく解説します。テンプレートを活用する場合の課題や、効率化に向けたAI活用のポイントにもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
    Acsim-小

    要件定義書とは?

    要件定義書とは、システム開発などにおいて「構築すべき仕様」や「満たすべき要件」をまとめたドキュメントです。

    発注側と開発側が「目指すべきゴール」をすり合わせるための共通基準であり、設計・開発から最終的な検収に至るまで、すべての工程における判断の拠り所となります。

    要件定義書には公的な統一フォーマットは存在しませんが、記載すべき基本的な項目は概ね決まっています。まずは標準的な項目サンプルをもとに、具体的な記載例を見ていきましょう。

    要件定義書については、別記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

    関連記事:要件定義書とは?記載項目や作成手順、書き方のポイントを解説 

     

    要件定義書の主な項目

    要件定義書に記載する主な項目は、以下の5つです。プロジェクトの規模や内容に応じて最適化できますが、まずは基本構成を押さえておくことで、記載漏れを防げます。

     

    ■要件定義書の主な記載項目

    項目

    目的

    目的・背景

    システム化の背景や達成したい目的を整理する

    業務要件

    新しい業務プロセスを実現・運用する上で満たすべき要件を定義する

    機能要件

    業務要件を満たすために、システムへ実装すべき具体的な機能を定義する

    非機能要件

    処理性能やセキュリティ、運用保守性など、機能面以外の要求水準を定める

    スケジュール・体制

    開発スケジュールや体制を示す

    上流の項目(目的・背景、業務要件)が定まる前に、下流の項目(機能要件、非機能要件)の定義へ進んでしまうと、後工程で大きな手戻りが発生する原因となります。順番を意識して整理を進めましょう。

     

    【記載例付き】要件定義書の項目別サンプル

    要件定義書に盛り込むべき基本項目について、具体的な記載例のサンプルを紹介します。各項目に何を記載すればよいのか迷った際は、ぜひ参考にしてください。

     

    表紙・目次のサンプル

    要件定義書の表紙・目次には、文書名、作成日、作成者、バージョンなどの基本情報を記載します。開発の過程では仕様変更が発生することも多いため、更新履歴の明確な管理が重要です。

    具体的には、バージョン番号のルールを定め、改訂日・改訂内容・改訂者を一覧化した更新履歴表を目次の次に添付する形式が一般的です。

     

    ■バージョン管理の記載例

    バージョン

    日付

    変更内容

    担当者

    1.0

    20XX/00/00

    △△の要件を追加。◯◯の記載を削除

    名前

    なお、ルールのない仕様変更による現場の混乱を防ぐため、事前に変更の承認手順を定めておきましょう。

    また、データ改ざんや誤削除といった万が一のトラブルに備え、定期的なバックアップを徹底することも欠かせません。

     

    ■表紙・目次・バージョン管理の記載例

    要件定義書の表紙と改訂履歴の記載例

     

    システムの目的・背景のサンプル

    要件定義書におけるシステムの目的・背景の項目では、「なぜシステム化するのか」「解決したい課題は何か」を簡潔に記載します。現状の課題と導入後の姿を対比させ、数字や実例を入れて具体的にすると、関係者が目的を理解しやすくなります。

    まずは、現状の課題と、それによる不利益を整理し、システム化によって実現したいことを具体的に記載しましょう。

     

    ■システムの目的・背景の記載例

    要件定義書におけるシステムの目的と背景の記載例

     

    ■システムの導入後の効果を具体化する記載例

    要件定義書における期待する効果の記載例

     

    業務要件のサンプル

    要件定義書の業務要件では、システム導入後の業務の流れや運用規模、対象範囲などを整理します。具体的には以下のような項目を記載します。

     

    ■業務要件の記載例

    記載項目

    概要

    記載内容のポイント・具体例

    業務フロー

    現状とシステム導入後の業務手順や作業の流れ

    ・業務の流れを業務フロー図で整理する方法が一般的。「誰が」「何を」「どの順番で行うか」を、図形と矢印で視覚的に表現する
    ・図示が難しい場合は、現状と導入後を対比させて簡潔に記載
    (例)
     現状:◯◯が手作業で◇◇する →導入後:◯◯がシステムで◇◇する

    運用規模

    システムの利用環境や処理データ量の規模感

    ・利用者数、設置拠点数、機器数、データ量、処理件数などを記載
    (例)
    月間処理件数:◯◯件
    同時ログインユーザー数:最大◯◯人

    評価指標

    業務プロセスの効果やシステム導入の成否を客観的に評価する基準

    ・現状値と目標値・期限をセットで数値化する
    (例) 注文処理リードタイム
    平均48時間 → 平均2時間以内(稼働3ヵ月後)

    対象範囲

    システム化の対象とする業務領域および「対象外」とする範囲の境界線

    ・「対象」だけでなく「対象外」の領域と「外部連携の境界」を明示する
    (例)
    発注~入荷までを本システムの対象とし、仕入契約および◯◯部門のワークフローは対象外とする

    業務フロー図については、別記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

    関連記事:業務フロー図の書き方は?3つの記号やルール、作成のポイントを解説

     

    ■業務要件の記載例(現状とシステム導入後の業務フローの差分)

    現状と導入後の業務フロー差分を示した要件定義書の記載例

     

    機能要件のサンプル

    要件定義書の機能要件では、業務要件を満たすために、システムへ実装すべき具体的な機能について整理します。具体的には、以下のような項目を記載します。

    機能要件(一覧)

    システムに必要な機能は、業務の流れやカテゴリに応じて「大分類・中分類・小分類」のように階層構造で整理し、一覧化します。段階的に分解することで、関係者全員がシステムの全体像を把握しやすくなり、要件の抜け漏れを防げます。

    各機能の記載にあたっては、単に「何ができるか」だけでなく、その機能を提供する「目的」を明記することが重要です。さらに、実際の利用手順や、正しく動作したかを客観的に検証できる「受け入れ条件」まで踏み込んで記述することで、後工程での認識ずれや手戻りを削減できます。

     

    ■機能要件の記載例(条件の詳細など)

    機能要件と詳細条件を示した要件定義書の記載例

     

    機能要件の画面仕様

    ユーザーが直接操作する画面について、その構成や役割、画面同士の遷移関係を定義します。詳細なデザインやレイアウトは後工程(外部設計)で詰めるのが一般的ですが、要件定義の段階では「何のためにどんな画面が必要なのか」という目的と役割をあらかじめ明確にすることが重要です。

    具体的には、「画面ID」「画面名」「概要・提供機能」を明記した画面一覧を作成します。また、操作手順や業務フローとの整合性を確認するために、画面間のつながりを示す「画面遷移図」を必要に応じて作成・添付しておくと、ユーザーと開発者の間で直感的な認識合わせが可能になります。

     

    非機能要件のサンプル

    非機能要件とは、処理スピード(性能)や信頼性、拡張性、操作性といった、システムの「品質・運用面」に関する要件です。機能が豊富であっても、非機能要件が不十分では障害やユーザー離れを引き起こすため、システムの成功を左右する重要な要素となります。

    例えば、性能であれば「検索結果を3秒以内に表示する」、可用性であれば「稼働率99.9%以上を維持する」のように、数値基準を盛り込むと、認識の齟齬が生まれにくくなります。

     

    ■非機能要件の記載例

    可用性や性能などの非機能要件を示した要件定義書の記載例

     

    スケジュール・体制のサンプル

    スケジュールは、要件定義から設計、開発、テスト、リリースまでの工程を時系列で示す形式が一般的です。マイルストーンや関係者の承認タイミングも併せて明記すると、進捗管理がしやすくなります。

    体制については、発注者側・開発側それぞれの担当者と役割を図で示し、意思決定者(承認者)を明示しておくことが重要です。承認者が明確でないと、後工程での確認作業が滞り、スケジュール遅延の原因になりかねません。

     

    テンプレートによる要件定義書作成の課題

    テンプレート(雛形)を活用すれば、要件定義書の記載項目や粒度をイメージしやすくなります。しかし、手作業で要件定義書を作成・更新する運用には、次のような課題が残ります。

     

    ヒアリング内容のドキュメント化に時間がかかる

    情報が散らばったヒアリングメモや議事録、業務資料を読み込み、整合性の取れた要件定義書としてテンプレートに落とし込む作業には、時間と労力がかかります。

    プロジェクト進行に伴って要件の変更や追加が発生するたびに、手動で記述や図表を修正・更新し続ける必要があり、ドキュメントの維持管理自体が現場の負担となります。

     

    属人化により認識のずれが発生しやすい

    テンプレートを使って要件定義書を手作業で作成する場合、担当者のスキルや経験によってドキュメントの品質や記載の粒度にばらつき(属人化)が生じやすくなります。

    例えば、同じ「検索機能」の項目でも、担当者によって「検索条件の詳細」まで書き込む場合と「検索できること」としか記載しない場合、粒度のばらつきが認識のずれを生み、開発着手後に仕様の解釈違いが発覚して、手戻りが発生する原因となります。

    標準的なテンプレートを用意しても、それを扱う担当者のスキルや経験の違いによって、要件定義の完成度に差が生まれてしまうのが実情です。

     

    手作業からAI自動生成へ、要件定義書のDXを推進しよう

    要件定義書の項目サンプルを参照することや、テンプレートの活用は、要件定義書作成の第一歩として有効です。しかし、サンプルやテンプレートを利用するまでの情報整理に時間がかかり、更新のたびに手動での修正が発生し続けるという課題も残ります。テンプレートを整えるだけでは、属人化やドキュメント維持の負担そのものは解消されません。

    CTC(伊藤忠テクノソリューションズ)が提供する「Acsim」なら、既存の業務マニュアルや議事録、ヒアリングメモを読み込むだけで、AIが要件定義書のもとになる構造化データや業務フローの初版を自動生成します。生成したデータはAIが処理しやすい構造化された形式で保管され、Claude CodeなどのAI開発ツールへスムーズに連携できるため、高品質な要件定義から開発までを一貫して自動化・効率化できます。

    要件定義書の作成・更新工数を削減したい方や、AI開発ツールと連携して迅速にシステム化を進めたい方は、ぜひAcsimの導入をご検討ください。

    Acsim-大

    よくある質問

     

    要件定義書にはどのような項目を記載すればいいですか?

    要件定義書には、主に「目的・背景」「業務要件」「機能要件」「非機能要件」「スケジュール・体制」などを記載します。

    プロジェクトによって必要な項目は異なりますが、まずシステム化の目的や業務要件を明確にした上で、機能要件・非機能要件へと具体化していくことが重要です。

     

    要件定義書に決まったテンプレートやフォーマットはありますか?

    要件定義書に公的に統一されたテンプレートやフォーマットはありません。そのため、プロジェクトの規模やシステムの特性に合わせて、必要な項目を整理する必要があります。

    既存のテンプレートを雛形として活用すると効率的ですが、そのまま当てはめるのではなく、プロジェクトに応じて項目や記載内容を調整しましょう。

     

    要件定義書を作成するときのポイントは何ですか?

    要件定義書を作成する際は、要件を曖昧な表現にせず、関係者が同じ認識を持てる粒度まで具体化することが重要です。

    例えば、非機能要件であれば「表示速度を速くする」ではなく「検索結果を3秒以内に表示する」のように、可能な限り数値や条件を明示します。また、要件変更に備えて、更新履歴や承認ルールを定めておきましょう。

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    執筆者情報

    Key Technology(Keys)編集部

    Key Technology (Keys)編集部は、CTCが注力する「高度AI」「データ&アナリティクス」「クラウドネイティブ」「セキュリティ」を中心とした最先端テクノロジーの情報発信を担う編集チームです。技術動向や活用事例、サービス情報をわかりやすく届け、ビジネス変革に挑む企業の意思決定や実行をサポートします。

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