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業務フロー図の書き方は?3つの記号やルール、作成のポイントを解説

本記事では、業務フロー図に使う基本記号や、書き方の具体的な5つのステップ、わかりやすく整理するポイントを解説します。よくある失敗の対策や業務フロー図作成に使えるツールについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。

- 業務フロー図とは、業務の流れを整理して視覚化したもの
- 業務フロー図に使う3つの基本の記号
- 業務フロー図の書き方(5ステップ)
- 1. 作成の目的と対象範囲を明確にする
- 2. 関係者を洗い出して配置する
- 3. 業務タスクを時系列順に洗い出す
- 4. 条件分岐とタスク間の関係性を整理する
- 5. 現場担当者と確認・修正する
- わかりやすい業務フロー図を作る4つのポイント
- 1枚のシートに収まる粒度でまとめる
- 記号の種類・色数を絞る
- 矢印の向きを統一する
- 開始と終了を明確に示す
- 業務フロー図でよくある失敗と対策
- 完璧を目指して完成しない
- 理想形を描いてしまい実態と乖離する
- 作って終わりになり活用されない
- 業務フロー図の作成に使えるツール
- Excel・PowerPoint
- 作図専用ツール
- 資料からAIで業務フロー図を生成できる「Acsim」
- 業務フロー図の形骸化を防ぎ、成果につながる業務改善を実現しよう
業務フロー図とは、業務の流れを整理して視覚化したもの
業務フロー図とは、業務の開始から完了までの作業について「誰が」「何を」「どの順番で行うか」を、図形と矢印で視覚的に表現したものです。
文章だけの説明では、担当者や作業の前後関係が伝わりにくく、読み手によって解釈が分かれてしまうことがありますが、図にすることで、複雑な業務であっても全体の流れをひと目で把握できるようになります。
業務フロー図が活用されるのは、主に次のような場面です。
<業務フロー図が役立つ場面>
担当者が異動・退職する際の業務の引き継ぎ
新しく加わったメンバーへの研修
既存業務の課題を洗い出す業務改善
いずれの場面においても、「関係者間で業務の全体像を共有し、認識のズレをなくすこと」が目的です。
業務フローについては、別記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。
関連記事:業務フローとは?作り方やメリット、わかりやすく整理する方法を解説
業務フロー図に使う3つの基本の記号
業務フロー図で使われる記号は、JIS(日本産業規格)で定められたものだけでも20種類以上にのぼりますが、基本となる3つの記号を押さえれば、実務で使う業務フロー図の大部分は作成できます。ここでは、主な3つの記号について解説します。
■3つの基本の記号
記号名 | 記号の形状 | 意味 |
|---|---|---|
開始・終了 | 楕円・角丸長方形 | 業務フローの始まりと終わりを示す。フローの最初と最後に1つずつ配置 |
プロセス(処理) | 長方形 | 具体的な1つの作業・処理を示す。文言は「動詞+目的語」で簡潔に記載 |
条件分岐(判断) | ひし型 | Yes/Noなど条件によって処理が分かれる箇所に配置する |
これらの記号を直線や矢印でつなぐことで、処理の順序やつながりを表現します。時系列に沿って処理が進む場合は、矢印の向きで流れを示すのが基本です。
例えば、請求書を送付した後に入金を確認する業務であれば、次のような流れで整理できます。
■3つの記号を使った業務フロー図例

<入金確認の業務フロー図>
開始
プロセス:請求書を送付する
プロセス:入金を確認する
条件分岐:入金の有無を判断する
プロセス(Yesの場合):入金消込とシステム更新を行う。6へ(終了)/プロセス(Noの場合):督促連絡を行う。3へ戻り、再確認する
終了
このように、3つの記号と矢印を組み合わせるだけでも、業務の分岐点まで含めた流れを表現できます。
業務フロー図の書き方(5ステップ)
業務フロー図を作成する際、全体の整理をせずに書き始めてしまうと、対象範囲が曖昧になったり、関係者や工程の抜け漏れが生じやすくなったりします。以下の5つのステップに沿って進めることで、手戻りを防ぎ、認識のズレがない業務フロー図を効率よく作成できます。
1. 作成の目的と対象範囲を明確にする
業務フロー図の作成では、最初に何のために作成するのか(目的)を明確にします。目的が定まっていないと、必要な情報の粒度や関係者の範囲が定まらず、作成の途中で手戻りが発生しやすくなるためです。
<業務フロー図作成の目的例>
業務担当者の引き継ぎ
新人研修での活用
業務改善のための課題の洗い出し
併せて、対象とする業務の開始と終了の境界線も同時に決めておくと、業務フロー図が複雑になりすぎるのを防げます。
2. 関係者を洗い出して配置する
業務に関わる担当者や部門、社外の関係者を漏れなく洗い出します。
洗い出した関係者は、担当者ごとにレーンを分けて配置する「スイムレーン」形式でまとめるのが一般的です。スイムレーンで担当者や部門を区切ることで、「誰が」その作業を担当するのかがひと目でわかるようになります。
一般的な目安として、レーンの数は3~5列程度に収めると見やすくなります。関係者が多く、それ以上の列数になる場合は視認性が下がるため、業務フロー図の分割を検討しましょう。
■スイムレーンの例

3. 業務タスクを時系列順に洗い出す
業務の開始から終了までのタスクを、時間の経過順にリスト化します。このとき、タスクの粒度をそろえることが重要です。粒度がばらつくと、業務フロー図が見づらくなったり、関係者ごとの作業量の差が正しく伝わらなかったりします。
粒度をそろえる際は、情報の受け渡しが発生する単位でタスクを区切ると、担当者間の連携ポイントが明確になり、後続の条件分岐の整理もしやすくなります。
■業務タスクの記載例

4. 条件分岐とタスク間の関係性を整理する
リスト化したタスクをもとに、条件によって処理が分かれる箇所を書き出します。
実際の業務では、「承認の有無」や「書類の不備」など、例外的な分岐が発生する場面が少なくありません。こうした分岐を考慮しないと実態にそぐわない業務フロー図となってしまうため、イレギュラーな処理も忘れずに洗い出しましょう。
併せて、前後のタスクの依存関係や、成果物を受け渡すタイミングなども明確にすることで、より実用性の高い業務フロー図に仕上がります。
■関係性を整理した業務フロー図例

5. 現場担当者と確認・修正する
作成した業務フロー図を実際の担当者に見てもらい、実態との食い違いがないかを確認することも大切です。
作成者だけで完結させると、実際の業務では発生している例外処理や、暗黙のルールが反映されないまま業務フロー図が完成してしまうことがあります。
現場担当者からの指摘を反映し、修正を重ねることで、実際の業務に即した業務フロー図に仕上がります。
わかりやすい業務フロー図を作る4つのポイント
業務フロー図は、情報を詰め込みすぎると読みづらくなり、現場で活用されなくなってしまいます。関係者が直感的に理解できるよう、整理のコツを押さえることが大切です。ここでは、業務フロー図の視認性と実用性を高めるための4つのポイントを紹介します。
1枚のシートに収まる粒度でまとめる
業務フロー図は、ひと目で全体像が把握できるよう、1枚のシートに収まる粒度に調整します。情報を詰め込みすぎると、文字が小さくなったり矢印が交差したりして、読み取りにくい業務フロー図になりがちです。
業務の範囲が広く、1枚に収まりきらない場合は、主要フローとサブフローに分割して作成することを検討します。
記号の種類・色数を絞る
業務フロー図に使用する記号は、なるべく基本の3種類に絞ります。記号の種類を増やすほど、意味を都度確認する手間が発生し、業務フロー図の理解に時間がかかってしまうためです。
色についても同様で、色数を絞りシンプルな配色を意識すると、重要な箇所が視覚的に伝わりやすくなります。
矢印の向きを統一する
フローを進める矢印は、「左から右」または「上から下」のどちらか一方に統一します。向きがバラバラだと視線が定まらず、全体の流れを追いにくくなってしまうためです。
差し戻しや確認などの「戻り矢印(ループ)」を描く場合も、「常に下側(または左側)を通す」といったルールを決めておくと、例外的な流れであることが視覚的にわかりやすくなります。
開始と終了を明確に示す
業務フロー図では、フローの開始点と終了点を必ず1つずつ明示するのが基本です。開始と終了があいまいなままだと、どこまでがその業務フロー図の対象範囲なのかが伝わらず、関係者ごとに解釈がぶれてしまいます。
開始条件が複数存在する場合は、条件ごとに業務フロー図を分けて作成すると、それぞれの流れが明確になります。
業務フロー図でよくある失敗と対策
業務フロー図の作成では、いくつかの失敗パターンがあります。よくある失敗とその対策を押さえておくと、作成の手戻りを減らせるでしょう。
完璧を目指して完成しない
業務フロー図の作成でよくあるのが、すべての例外パターンまで網羅しようとして作業が停滞してしまうケースです。最初からイレギュラーな処理まで整理しようとすると、分岐が際限なく増え、作成がいつまでも終わりません。
まずはトラブルがない通常時の流れ(正常系)から作成し、例外的なケースは後から追記していく進め方にすると、着実に完成へ近づけられます。
理想形を描いてしまい実態と乖離する
業務フロー図を作成する際、「本来あるべき理想の進め方」を反映してしまい、実際の業務プロセスからかけ離れてしまうケースがあります。理想論で書かれたフロー図は、現場から「実際の作業と合っていない」と扱われ、次第に使われなくなってしまいます。
まずは現状の業務(As-Is)を正確に図式化し、改善後の理想形(To-Be)は別の図として作成することが、現場の実態とのズレを防ぐポイントです。
作って終わりになり活用されない
時間をかけて作成した業務フロー図が、共有フォルダに保管されたまま一度も参照されないケースは少なくありません。利用目的や運用の場面が曖昧なままだと、業務フロー図は「作成すること」自体が目的となり、放置されてしまいがちです。
「新人研修のテキスト」「業務改善の検討資料」など、あらかじめ用途や更新ルールを決めておくことで、作成後も継続して活用される状態を維持できます。
業務フロー図の作成に使えるツール
業務フロー図を作成できるツールには、手軽に導入できるものから高度な設計が可能なものまで、多様な種類があります。ここでは3つのツールについて、それぞれの特徴を紹介します。
Excel・PowerPoint
Excel・PowerPointは、多くの企業で導入されているため、追加コストをかけずに業務フロー図を作成できる点がメリットです。普段から使い慣れている社員が多く、作成後の共有もスムーズに行えます。
一方で、修正のたびに図形や矢印を手作業で位置調整する必要があるため、工程数の多い大規模な業務や、更新頻度が高い業務フロー図には向きません。まずは小規模な業務から整理したい場合に適した方法です。
作図専用ツール
作図専用ツールは、スイムレーンをはじめとする専用テンプレートが豊富で、本格的な業務フロー図をスピーディに作成できます。複数人でのリアルタイム共同編集に対応しているため、チーム単位で管理・更新したい場合に最適です。
一方で、関係者全員がツールの操作に慣れる必要があり、社内への浸透に少し時間を要する場合があります。また、運用ルールをあらかじめ決めておかなければ、作成後に放置され、情報が陳腐化しやすい点にも配慮が必要です。
資料からAIで業務フロー図を生成できる「Acsim」
業務マニュアルや議事録、Excelなどの既存資料を取り込むだけで、AIがAs-Is(現状)・To-Be(改善後)の業務フローの初版を自動生成できるツールが、CTC(伊藤忠テクノソリューションズ)が提供する「Acsim」です。
Excel・PowerPointでの手動作成や、作図専用ツールでの運用には、作成や更新にかかる工数、社内への浸透という課題が伴います。Acsimでは、打ち合わせのたびに発生する業務フロー図の修正について、チャットで指示するだけで修正案・差分提案が提示され、承認するだけで反映できるため、打ち合わせ後の修正工数を短縮できます。
さらに、作成した業務フローをもとに、要件定義書・要求一覧・テスト仕様書・開発タスクまで一貫して構造化・管理できる点も特徴です。業務フローの作成を起点に、その先のシステム化・業務改善まで見据えたい場合に適したツールといえます。
業務フロー図の形骸化を防ぎ、成果につながる業務改善を実現しよう
業務フロー図の作成は、複雑な業務の全体像を可視化し、チーム内での認識のズレをなくす上で効果的です。一方で、手作業での作成や更新は負担が大きく、「実態とズレて放置される」「形骸化する」といった壁にぶつかりやすいという課題もあります。
CTCが提供する「Acsim」なら、業務マニュアルや議事録などの資料を取り込むだけで、AIがAs-Is・To-Beの業務フロー初版を迅速に生成できます。チャット指示による変更反映やExcel出力にも対応しており、メンテナンスの手間を削減可能です。
業務フロー図を形骸化させず、その後の要件定義やシステム化まで確実に推進したい方は、ぜひAcsimの導入をご検討ください。

よくある質問
業務フロー図の記号はどこまで使い分ければよいですか?
業務フロー図に使う記号は、基本的には「開始・終了」「プロセス」「条件分岐」の3種類です。記号を増やしすぎると確認に手間がかかり理解しにくくなるため、まずは基本記号に絞ってシンプルに作成するといいでしょう。
例外処理が多く業務フロー図が複雑になる場合はどうすればいいですか?
例外がない場合の通常の流れのみで業務フロー図を作成します。すべての例外パターンを盛り込もうとすると複雑になり、業務フロー図の意義が薄れるため、まずは正常系を完成させ、例外的なケースは後から追記していくのが効果的です。
業務フロー図作成後の形骸化(放置)を防ぐ方法はありますか?
引き継ぎや新人研修、業務改善など、業務フロー図を「いつ・誰が・何の目的で使うか」をあらかじめ決めておきましょう。また、修正や更新の手間を減らすためにツールの導入を検討するのも有効です。
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