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業務フローとは?作り方やメリット、わかりやすく整理する方法を解説

本記事では、業務フローの意味やワークフロー・マニュアルとの違いのほか、作成するメリットや作成の基本的な進め方、わかりやすく整理する3つのポイントについて解説します。

- 業務フローとは、業務の流れを可視化したもの
- 業務フローとワークフロー・マニュアルとの違い
- 業務フローを整理するメリット
- 業務内容を社内で正確に共有できる
- 業務改善・効率化のきっかけになる
- 業務の属人化を防止できる
- DX推進や新人教育にも役立つ
- 業務フロー作成の基本的な進め方
- 1. 目的と対象範囲の設定
- 2. 関係者(部門・担当者)を抽出する
- 3. 業務タスクを時系列順に洗い出す
- 4. 条件分岐とタスク間の関係性を整理する
- 5. 現場担当者と確認・修正する
- わかりやすい業務フローを作る3つのポイント
- 理想ではなく現場の実態に合わせて整理する
- 業務フロー図は1枚のシートに収まる粒度でまとめる
- スタートとゴールを明確に定義する
- 業務フローの可視化から、現場の業務改善・DXを加速させよう
業務フローとは、業務の流れを可視化したもの
業務フローとは、業務の開始から完了までの一連の作業や手順を、順序に沿って整理したものです。「誰が」「何を」「どの順番で」行うのかを明確にすることで、関係者全員が共通の認識を持てる状態を作ります。
多くの現場では、業務の進め方が特定の担当者の記憶や経験に頼ったまま運用されているケースが少なくありません。しかし、業務フローを図や表に落とし込んで整理すれば、業務の全体像を誰が見ても理解しやすい形で共有できるようになります。
各工程のつながりや担当者の役割分担が明確になるため、日々の連携がスムーズになるだけでなく、将来的な業務改善やシステム導入を検討する際の重要な土台としても役立ちます。
業務フローとワークフロー・マニュアルとの違い
業務フローと混同されやすい言葉に、ワークフローとマニュアルがあります。それぞれ役割や使われる場面が異なるため、違いを理解しておくと目的に合わせて使い分けやすくなります。
ワークフローとは、主に業務フローの一部として、申請・承認など特定の目的を達成するためのタスクの順序を整理したものです。
一方、マニュアルとは、業務の具体的な手順や注意事項を文書化したものを指します。
■業務フローとワークフロー・マニュアルとの違い
| 業務フロー | ワークフロー | マニュアル |
|---|---|---|---|
目的 | 業務全体の流れや関係者の役割を可視化すること | 申請・承認など特定タスクの順序を明確にすること | 個別作業の具体的な手順や注意点を伝えること |
書式 | 図(フローチャート)や表など | 図や専用システム上のフローなど | 文章(手順書)など |
使用シーン | 新人教育、部署間の引き継ぎ、業務改善の検討など | 稟議や経費精算のような承認業務など | 作業手順の教育、操作方法の確認など |
業務フローを整理するメリット
業務フローの整理は、日々の業務を円滑にするだけでなく、組織全体にも良い効果をもたらします。ここでは、業務フローを作成・整理することの主なメリットを紹介します。
■業務フローを整理するメリット

業務内容を社内で正確に共有できる
業務フローを整理する大きなメリットのひとつは、業務内容を社内で正確に共有できることです。
口頭の説明だけでは伝わりにくい複雑な手順も、業務フローとして可視化することで、担当者の表現スキルや読み手の解釈に依存しない、均一な情報として共有しやすくなります。
特に部署間の連携や引き継ぎの場面では、教える側によって説明の粒度が異なり、認識のズレが生じがちです。業務フローを共通の資料として用意しておけば、説明にかかる時間や手間を削減しつつ、正確でスムーズな情報共有が可能になります。
業務改善・効率化のきっかけになる
業務改善・効率化のきっかけになる点も、業務フローを整理するメリットのひとつです。
業務の流れを可視化することで、重複している作業や不要な承認段階など、これまで気づきにくかった無駄を発見しやすくなります。
業務フローを基準として改善策を検討・実行し、その効果を確認するというサイクルを作れる点も特徴です。感覚的な改善ではなく、業務フローという共通の指標をもとに、継続的な業務改善を進められるようになります。
業務の属人化を防止できる
特定の担当者しか手順を把握していない、いわゆる「業務の属人化」を防げる点も、業務フローを整理するメリットです。
業務フローとして整理すれば、業務の進め方が特定の担当者の暗黙知ではなく、組織の共有知識として残ります。例えば、担当者の休職・退職時にも、後任者が業務フローを参照しながら一定の水準で業務を引き継げるため、業務が滞るリスクを抑えられます。
DX推進や新人教育にも役立つ
日々の業務にとどまらず、将来的なDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や新人教育の場面でも、業務フローは役立ちます。
新たにシステムやITツールを導入する際、既存の業務フローがあれば「どの工程を自動化すべきか」「システムをどう業務に組み込むか」を判断しやすくなるでしょう。
また、業務の全体像が可視化された業務フローは、新人教育の教材としても活用できます。指導担当者が一から説明する負担を軽減しながら、業務内容を体系的に伝えられます。
業務フロー作成の基本的な進め方
業務フローを効果的に機能させるためには、いきなり図を書き始めるのではなく、目的の設定から現場担当者への確認まで、段階を踏んで着実に進めることが重要です。ここでは、業務フローを作成する際の基本的なステップを解説します。
1. 目的と対象範囲の設定
業務フロー作成の第一歩は、目的と対象範囲の設定です。
「何のために作成するのか」という目的を明確にすることで、記載すべき情報の粒度や表現方法が定まります。
例えば、業務改善が目的であれば、各工程にかかる時間やボトルネックが可視化できるよう詳細に記述する必要があります。一方、新人への業務引き継ぎが目的であれば、専門用語をできるだけ避け、誰が読んでもわかりやすいシンプルな構成にするのが効果的です。
また、目的と併せて「どの作業から始まり、どこで終わる業務なのか」という境界線も明確に定めておきましょう。
2. 関係者(部門・担当者)を抽出する
目的と対象範囲が決まったら、次に関係者を抽出します。対象となる業務プロセスに直接・間接を問わず関与するすべての関係者を、漏れなく洗い出すことが重要です。
業務フローは、担当者個人の作業だけでなく、担当者や部門間の連携、そのほかの関係者がどのように関与するかまで整理する必要があります。抜け漏れを防ぐため、まず関係者の洗い出しを丁寧に行いましょう。
■業務フローの関係者例

3. 業務タスクを時系列順に洗い出す
関係者の特定が終わったら、それぞれが担当する具体的なタスクを、時系列に沿って一つひとつ洗い出し、リスト化していきます。「どのようなきっかけ(条件)で業務がスタートし、最終的にどんな状態(成果物)になれば完了なのか」という、開始と終了の定義を常に意識しながら整理しましょう。
また、タスクを洗い出す際に気をつけたいのが「粒度(細かさ)」です。細かい手順と大まかな作業が混在していると、全体の流れが把握しづらい業務フローになってしまいます。「情報の入力・加工」や「次の担当者への引き渡し(提出・承認など)」など、粒度をそろえることで、直感的でわかりやすい業務フローに仕上がります。
■関係者ごとの業務タスク例

4. 条件分岐とタスク間の関係性を整理する
実際の業務は、常に一直線に進むとは限りません。プロセスの中で発生する「承認の有無」や「書類の不備・差し戻し」といった、判断や条件分岐の要素もしっかり整理していきましょう。
条件によって処理がどのように枝分かれし、その後どこで元のルートに合流するのか。この「分岐ルール」を明示することで、イレギュラーな対応も含めた、より現場の実態に即した業務フローを構築できます。
併せて、前後のタスク同士がどのような依存関係にあるかも整理します。タスクから次のタスクへと受け渡される書類やデータなど、「何を受け取って、何を次に渡すのか」という成果物のつながりも明確にしておくことが大切です。
5. 現場担当者と確認・修正する
作成した業務フローを実際の担当者に見てもらい、実態との食い違いがないかを確認します。指摘を受けた箇所は反映し、修正を重ねていきましょう。
この工程を省略すると、実際の業務とかけ離れた業務フローになりかねません。現場の声を反映させながら精度を高めることで、実用性の高い業務フローに仕上がります。
わかりやすい業務フローを作る3つのポイント
業務フローは作成すること自体が目的ではなく、実際に活用されてはじめて意味を持ちます。ここでは、わかりやすい業務フローを作るための3つのポイントを紹介します。
理想ではなく現場の実態に合わせて整理する
業務フローは、理想形ではなく現場の実態に合わせて整理することが大切です。理想の姿を先に描いてしまうと、実際の現場の動きとズレが生じ、結果的に「誰も使わないフロー」になってしまう原因になります。
まずは現状をそのまま整理し、改善はその後の検討材料とする姿勢が重要です。整理の途中で現場担当者に確認してもらう機会を設けることで、実態との食い違いを早期に発見し、精度の高い業務フローに仕上げられます。
業務フロー図は1枚のシートに収まる粒度でまとめる
業務フローを図に落とし込む際は、全体像を一目で俯瞰できるよう「1枚のシート(または1画面)」に収まるボリュームでまとめるのが基本です。
フローが複数ページにまたがってしまうと、ページを行き来する間に工程の前後のつながりが把握しづらくなり、図解ならではの「直感的なわかりやすさ」が失われてしまいます。
もし情報が多くて1枚に収まりきらない場合は、洗い出したタスクの粒度が細かすぎないかを見直してみましょう。詳細な作業手順は別紙のマニュアルに譲るなど、情報量をコントロールするのも効果的です。
■業務フロー図の例

業務フロー図の具体的な作り方については、別記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。
関連記事:業務フロー図の書き方は?3つの記号やルール、作成のポイントを解説
スタートとゴールを明確に定義する
業務フローを作成する際は、スタートとゴールを明確に定義することが欠かせません。この境界線が曖昧なまま作成を進めると、担当者間で業務範囲の認識にズレが生じやすくなります。
そのため、「どのようなきっかけで業務が発生し、最終的にどんな状態(成果物の提出や承認の完了など)になれば完了とみなすのか」という基準をはじめにしっかりと定めておきましょう。
また、開始条件が複数存在する場合や、途中で複雑な分岐が発生する場合は注意が必要です。1つの図にすべてのパターンを無理に詰め込もうとせず、条件やルートごとに業務フローを分割して作成したほうが、かえって見やすく現場で使われやすいものになります。
業務フローの可視化から、現場の業務改善・DXを加速させよう
業務フローの整理は、社内の認識を統一し、業務効率化や将来のDX推進を成功に導くための効果的な手法です。しかし、現場の実態を正確にヒアリングし、複雑な条件分岐やタスクのつながりを漏れなく反映した業務フローをゼロから作成・維持していくには、膨大な時間と手間がかかります。
そこで強力なサポーターとなるのが、CTC(伊藤忠テクノソリューションズ)が提供する「Acsim」です。Acsimなら、既存の業務マニュアルや議事録、ヒアリングメモといった資料を読み込ませるだけで、AIがAs-Is(現状)およびTo-Be(理想)の業務フロー初版を自動生成します。
さらに、チャット形式での指示による直感的なフロー修正や、Excel形式での出力にも対応。単なる「図の作成」にとどまらず、その後の要求整理やシステム化の検討まで一貫して支援します。
「業務フローを作る時間がない」「図を作っただけで、実際の業務改善やシステム化になかなかつながらない」とお悩みの方は、DX推進の一手として、ぜひAcsimの導入をご検討ください。

よくある質問
業務フローとワークフローはどう違うのですか?
業務フローは、業務の開始から完了までの一連の流れを可視化したものです。一方、ワークフローは、業務フローの一部として、申請・承認など特定の目的を達成するためのタスクの順序を整理したものを指します。業務フロー全体の中に、複数のワークフローが含まれる場合もあります。
業務フローはどのような手順で作成すればいいですか?
基本的な手順として、まずは作成の「目的と対象範囲」を明確に設定します。次の手順は、その業務に関わる「関係者」を漏れなく洗い出し、それぞれが担当する「タスクを時系列順」にリスト化することです。さらに、イレギュラーな「条件分岐やタスク間のつながり」を整理して図に落とし込みます。
最後に、実際の「現場担当者に確認(レビュー)」してもらい、修正を重ねることで実態に即した精度の高いフローが完成します。
業務フローを整理すると、どのようなメリットがありますか?
業務内容を社内で正確に共有できるほか、プロセスが可視化されることで非効率な作業に気づき、業務改善のきっかけを作れます。また、業務の進め方が組織の共有知識として残るため、属人化の防止や新人教育への活用にもつながります。
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