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株式会社リンガーハット 様

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「守り」から「攻め」のデータ分析で競争力を強化

  • タブローソフトウェア Tableau

「Tableau」による多彩な視点からのデータ分析が売上アップに貢献

長崎ちゃんぽん専門店を柱に事業展開する株式会社リンガーハット。同社はCTCの支援のもと、BIツールであるTableauを導入。店舗ごとの売上傾向を地図上にビジュアル化するなど、多彩で効果的なデータ分析が可能な環境を整備し、店長らが独自に分析した結果を、店舗の売上アップなどへ戦略的に活用できる「攻め」のIT活用を実現した。同時に、データ分析や加工作業も大幅に効率化され、現場の店長などは本来の業務に集中できるようになり、分析に要するコストや時間も軽減された。

課題と効果

課題
  • 分析可能なデータの種類に制約
  • 分析の手間が現場の本来の業務を圧迫
  • 情報システム部門のデータ加工に負担

「Tableau」の導入

効果
  • 多種多彩なデータ分析環境が整備
  • 容易な分析で本来の業務への集中可能に
  • データ加工の負担が解消

導入事例インタビューデータ

会社名
株式会社リンガーハット
所在地
東京都品川区大崎1-6-1 TOC大崎ビル14F
設立
1970年
URL
http://www.ringerhut.co.jp/新しいウィンドウで開く
  • 株式会社リンガーハット 経営管理グループ 情報システムチーム 課長 是末 英一 氏

    株式会社リンガーハット

    経営管理グループ 情報システムチーム 課長

    是末 英一 氏

導入背景

より効果的なデータ分析で売上に貢献する「攻めのIT」

株式会社リンガーハットは、長崎ちゃんぽん専門店として全国に560店舗(2014年10月時点)運営する企業である。近年では、アジア諸国やハワイをはじめ、海外展開も意欲的に進めている。

同社の強みは商品力の高さだ。野菜および麺・餃子の小麦粉は全て100%国産を使用している。おいしさの更なる向上とともに、「野菜をもっともっと食べていただこう」、「日本の食料自給率アップをしよう」という思いから、食品の安全・安心の追求、および国内農家のサポートにも貢献している。グループ会社の浜勝株式会社が運営する「とんかつ浜勝」でも、国産野菜にこだわっているのが特徴だ。

同社では、IT投資をより最適化すべく、2012年から「3カ年計画」に取り組んでいる。その重要テーマの1つが、BI(Business Intelligence)システムの有効活用の促進だ。

株式会社リンガーハット 経営管理グループ 情報システムチーム 課長 是末 英一 氏は「業務の効率化のみならず、売上にも貢献できる「攻めのIT」に注力しています。外食産業におけるプロモーションも多様化している中で、BIツールは「攻め」の施策の1つです。店舗やエリア、曜日などによる売れ筋商品の違いなどをBIツールによるデータ分析で明確化し、価格設定やメニュー構成などに活かします」と語る。

同社では従来、データ分析の環境が整備しきれていなかったという。BIツール自体は導入していたものの、分析用データは、1日1回ホストから出力される定型レポートが主だった。このデータは時系列データを持っていなかったため、過去を遡って時系列で分析することが難しく、店長やスーパーバイザーといった現場スタッフが自らExcelやAccessで集計や加工、分析しなければならない点に苦労していた。データの集計範囲も都道府県単位や沿線単位など限られており、データ分析による売上向上を見通しにくかった。

「静的なレポートしか出せない従来のシステムでは、現場スタッフはどうしても分析を画一的に行いがちになり、「守り」のIT活用に留まっていました。そうではなく、現場スタッフそれぞれが業務に応じて自発的に考えた切り口で分析を行い、戦略的に活かして判断する「攻め」のIT活用をより促す環境の必要性を痛感していました」(是末氏)

加えて、画面の見にくさなどユーザーインタフェースに加え、機能面でも課題が残っていた。

「既存のBIツールはユーザーインタフェースや出力イメージが良くありませんでした。そのまま報告資料として使うことができずExcelで加工し直すという作業が必須でした。更に、店長やスーパーバイザーはこうした二次的な作業に時間がかかり、現場本来の業務を圧迫していました」(是末氏)

一方、データ分析環境の不十分さは、コスト面の負担増も引き起こしていた。「店長やスーパーバイザーが望む分析の帳票がホストのレポートで取得できない際は、開発を外注しなければならず、その分コストも時間もかかっていました」と是末氏は振り返る。

システム概要

使い勝手やサポート体制からBIツールにTableauを採用

リンガーハットは2013年秋、それらの課題を解決するため、BIツールの刷新に着手した。複数の製品を比較検討した結果、CTCの支援のもと、タブローソフトウェア社のTableauを採用した。是末氏は選定理由を次のように話す。

「充実した分析機能はもちろんですが、とにかくビジュアルが非常に優れていた。しきい値や地図での表示、ダッシュボードやレポート作成やデータソース接続が誰でも容易に行えるような使い勝手の良さから、採用に踏み切りました」(是末氏)

そして、CTCのサポートも採用のポイントとなった。「CTCはデータ分析やBIツールに詳しく、導入経験も豊富です。その上、質問に対する回答が素早く、安心してまかせられました。要件定義で後から気づいた要件にも柔軟に対応してくれたので、大変助かりました」と是末氏は語る。

2014年3月の採用決定後、翌月から導入を開始して同年8月にカットオーバー。本社業務部門にはTableauのデスクトップ版、国内の店舗にはサーバ版を導入した。

「全ての店舗の店長がTableauを同時に使用するのではなく、店長ごと自由な時間に使う運用体制となっています。そのため、Webブラウザから利用できるサーバ版Coreライセンスを導入することで、使用者の人数の増減を気にすることなく、ライセンスコストを必要最小限に抑えることができました」(是末氏)

加えて役員や部長クラスには、スマートデバイスでの利用もできるなど、活用の幅も広がったという。

導入効果と今後の展望

多彩で効果的なデータ分析を今後の店舗戦略に活かす

リンガーハットはTableauの導入後、早くも効果が得られている。

「何といっても、データをただレポートとして見るだけではなく、しっかりとした分析が可能になったことが大きいですね。例えば、過去数年間にわたって、曜日別の売れ筋商品がわかるようになりました。これまでは勘や経験で判断していたようなことも数字をもとに判断できるようになったのでその結果を踏まえ、メールマガジンでプロモーションを打つタイミングを決めるなど、分析をより戦略的に活用していきたいと考えています」(是末氏)

中でも、分析結果を地図上に表示できる機能を高く評価している。同社では、店舗の売上などを地図上にプロットして視覚化することで、店舗の統廃合などの判断材料にしている。

「今まではExcelに地図画像を貼り付け、手作業でプロットしており、簡易的な分析が中心でした。Tableauなら地図上に自動でプロットでき、分析の精度も飛躍的に向上しました」(是末氏)

更に、Tableauの導入によって、各自で目的のレポートや帳票を容易に分析できるようになったので、作業効率や使い勝手が大きく高まった。「現場の店長やスーパーバイザーが本来の業務により専念できるようなりました」と是末氏は手応えを感じている。

新たな分析での帳票作成についても、目的の帳票類はTableauで全てカバーできるようになったため、外注するコストや時間は一切不要になったという。

今後はTableauによるBIツールの戦略的活用をより加速させていく。「Tableauのパフォーマンスの高さを活かして、ビッグデータの分析にも取り組みたいですね。例えば1店舗あたり100アイテムを選んで、その日々のデータを全国560店舗で横断的に分析し商品開発のヒントにしたり、現在、手作業で集計している毎週6000~10000件の店舗アンケートの結果をテキストマイニングで分析するなどの構想もあります」と是末氏は展望を述べる。

こうした展望に、これからもリンガーハットはCTCの支援のもと、Tableauの有効活用によって、競争力の強化を更に加速させていく。

導入製品

画面イメージ

店舗分析:個店の時系列情報およびKPI表示

予算進捗:今期、当月の予算達成状況と前年比推移

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