コラム

よくわかるIT新発見 第14回 「営業部門の働き方変革の取り組み事例」

更新

営業部門の働き方変革の取り組みについて、CTCのエンジニアが解説します。

長時間労働の削減への取り組み

昨今、多くの企業が長時間労働削減の取り組みを行っています。CTCが2014年度に実施したお客様向けのアンケートでは、「貴方の職場では、長時間労働削減の取り組みはありますか?」という設問に対して、約87%の職場でノー残業デーなどの取り組みがあるとの回答が得られました。

CTCでも朝型勤務を推奨する施策が2014年から本格導入され、残業による長時間労働の削減に一定の成果が上っています。本コラムでは、CTCのある営業部門が、全社的な制度変更だけでなく独自の取り組みで更なる働き方変革を行い、長時間労働の削減に取り組んだ事例をご紹介します。

長時間労働の原因

営業部門における長時間労働が発生する原因として考えられることは以下の通りです。

対象範囲が広く、高い専門性が必要な商談の増加

  • グローバル、クラウド、モバイル、セキュリティなど検討対象範囲が広く、お客様の要望・要求の範囲が広くなっている。
  • 業務の分析やROI調査といったコンサルティングのノウハウ・経験が必要となる複雑な案件が増加している。

営業が担当する業務量の増加

  • お客様との窓口は営業担当であるため、提案からアフターフォローまで対応範囲が広い。
  • 営業担当にお客様や商談に関する情報が集中し、他の営業担当やエンジニアとの仕事の分担が難しい。

ここでは、ある営業部門がどのように長時間労働の削減に取り組んだかをご紹介いたします。

メルマガを活用した営業部門内の戦略・方針の共有

対象範囲が広く高い専門性が必要な商談に対応する際に、まずは営業部門内で情報共有を行い、共通認識を持つ必要があります。この営業部では、2週間に一度メールマガジンを活用して、部門内の情報共有を図りました。メールマガジンには抽象的なスローガンだけでなく、部門内の営業担当者が獲得した商談のトピックスや、目標達成率の具体的な数値を盛り込んでいます。

メルマガの内容

  • お知らせ
  • 1. 今回のTOPICS
  • 2. ベンダーパートナー情報
  • 3. 市況、業界、統計情報
  • 4. 社内会議や報告スケジュール
  • 5. 近々のセミナー予定及び結果(社内勉強会、セミナーなど)
  • 6. その他(キーワード、短期連載など)

営業活動の見える化

営業担当が持っている情報の共有を行うために、「お客様」「担当者」「商談」「活動」の情報を共有する仕組みを作りました。この仕組みによって、どのお客様にどんな活動を行ったのかを時系列で見ることができます。お客様単位での営業活動に関する情報を共有することで、別の推進担当者がそのお客様が興味ありそうなテーマのイベント案内やフォローをピンポイントで行うことができるようになり、営業活動の役割分担が可能になりました。また、商談を支援するエンジニアに商談の経緯や案件に対する営業の思いを共有することで、作戦会議での密度の高いコミュニケーションが取れるようになりました。

営業活動の報告内容例

日時 13:00~~15:00
顧客 〇✕△工業株式会社
担当者 伊藤 太郎
商談 グローバルコミュニケーション基盤の刷新
活動 CTCオフィスツアー
詳細 CTC情報システム部の企画担当者とシステム企画についてディスカッションを行う。企画担当者の悩みと進め方の共有ができた。

この営業活動の見える化を支援するサイトをCTCの情報システム部が運用しているMicrosoft SharePoint※1(以下:SharePoint)の基盤上に構築しました。このサイトには機密性の高い情報が含まれていますが、全社の統合基盤上で運用することでキュリティ対策や運用負荷の軽減を図っています。また、SharePointは業務に合わせた簡易データベースを作成することができます。

  • ※1Microsoft SharePoint:マイクロソフト社のウェブブラウザをベースとしたコラボレーションやドキュメント管理を行うプラットフォーム。

営業活動の見える化サイト

Web会議・ビデオ会議を活用したリモート商談

リモート商談

リモート商談

より専門性の高い内容の打合せで突然エンジニアの同席が必要になったときは、営業担当が所有しているタブレットをお客様のオフィスに持ち込み、ビデオ会議で離れた場所にいるエンジニアが商談にリモートで参加します。説明資料は、シンクライアントで社内ポータルに掲載されているファイルに直接アクセスして表示します。お客様から質問があった際も、社内ポータルを検索して適切な資料をその場で探すことができます。営業担当が所有している端末で業務を行うことで、オフィスに一旦戻る必要もなくなります。

CTCの働き方変革支援サービス

働き方変革を行ったこの営業部門の担当者からは、お客様のニーズにより応えられるようになったとともに、長時間労働の削減にも繋がっているという声が寄せられました。これからは働き方変革の取り組みを通して、一層、商談の数と質の向上を目指していきます。 CTCでは、働き方変革のノウハウ・経験を元にしたコンサルティングサービスやSaaS型ビジネスポータルであるcloudage portal(クラウデージ ポータル)、SharePoint基盤の運用ノウハウを元にしたSharePointライフサイクル支援サービスを提供しています。お気軽にお問い合わせください。

著者紹介

エンタープライズシステム事業グループ エンタープライズシステム事業企画室 ビジネスソリューション推進部 池田 修一

エンタープライズシステム事業グループ
エンタープライズシステム事業企画室
ビジネスソリューション推進部
池田 修一

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