コラム

SEのためのストレージ講座

第16回 データ急増への対応~データ増加に柔軟に対応~

更新

IT基盤のストレージの役割や課題から仮想化・統合化まで、CTCのエンジニアが解説します

著:クロスファンクショングループ プロダクトマーケティング室
インフラソリューション推進部 菅 博

 データの増加を抑制したりデータを排除したりする観点とは別に、データの増加に応じて、基本的にはシステムをノンストップで容量を拡張することも重要な要素です。ほとんどのストレージではオンラインでのHDD単体の追加、もしくはHDD筐体の増設をサポートしています。

専用ファイルサーバ(NAS)の導入

図1

 追加されたHDDにより新しいボリュームを作成することはもちろんのこと、既存のボリュームにHDDを追加することでボリュームの容量をオンラインで拡張する技術も、もはや当たり前のことになりました。ただし、「オンラインで追加・拡張」というのはストレージ筐体に関してのみ言及されることが多く、アプリケーションをノンストップで容量が拡張できるかどうかについては、次の手順を踏むことになるので注意が必要です。

  1. HDD、HDD筐体を増設する
  2. 既存ボリュームの容量を拡張する
  3. サーバOSに対して新しいボリュームサイズを認識させる
  4. ファイルシステムを増量されたボリューム上に拡張する

 問題となるのは3.の作業であり、サーバOSがUnix/Linuxの場合にはこの作業をオンラインで行うことができません。一度ボリュームをアンマウントしてから、ボリュームラベルをマニュアルで書き替えてリブートした後でなければ、新しいボリュームサイズを認識させることは不可能です。

 この議論はSANについてですがNASの場合にはこの心配がなく、NAS上でのファイルシステムの拡張は、全てのOSのNASクライアントからダイナミックに認識されます。汎用OSで個別にファイルサーバを作った場合にはパフォーマンスや管理面が問題になることはすでに説明しましたが、大容量のコンテンツ・サーバを構築する場合には拡張性も考慮するとNASを導入するのが最善と言えます。

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