DXを背景に、ますます進むシステム開発。そのコスト削減が企業の新たな課題に

かつて、ビジネスで活用されるシステムは、社内の管理、基幹システムなど限られた用途のものでした。しかし、現在ではシステムがなければ全くビジネスが進まない状態にあるといっても過言ではありません。

例えば、銀行でシステム障害が起これば一切の業務ができません。小売り、流通企業でもPOSシステム、顧客管理システムがなければほとんどの業務は止まります。BtoBのビジネスでもそれは変わりません。

また、世界的にもDXの必要性が叫ばれています。DXとはデジタルトランスフォーメーション、「デジタルによる変革」を意味し、経産省では「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しています※。

DXの推進はシステムに依存する部分が多く、DXのために新たに開発するシステム、既存のシステム改修のニーズも高まっています。
このような背景から、システム開発にかかる費用やコストをどう削減していくかが、企業にとって新たな命題となっています。

※「『DX推進指標』とそのガイダンス」(経済産業省)令和元年7月
https://www.jimga.or.jp/files/news/jimga/200909_meti_guidance.pdf

システム開発で重視されるべきポイントとは?

DXだ、システム化が必須だといっても、やみくもにシステム開発をすればいいというものではありません。効率的にシステム開発を進めていくためには、「なぜシステム化するのか」、つまりシステム化の目的が重要です。

例えば、大量の顧客情報が紙で保存されている会社があったとします。この顧客情報をデジタル化し、システムで管理したいとなると、様々なシステムの在り方があります。ただ紙をスキャンして取り込み、データベース化するだけでもシステム化です。しかし、これでは、効率的に顧客情報にアクセスできません。大量の紙資料をなくしたいという目的ならば、それでいいでしょう。それが、「顧客情報を効率良く活用したい」が目的であれば、システムの在り方も異なってくるのです。

DXを推進するのであれば、社内の人的リソースの削減、業務の効率化を視野に入れたシステム開発が不可欠です。「システムでできることはシステムに任せ、人でないとできない仕事もシステムで補助できる」そんなシステム開発が大切になります。

そのためには、いま社内にあるシステムの棚卸しがポイントになります。ほとんど使われていないシステムはないか、その理由は?現場での不満や要望はないか?など、確認することはたくさんあります。

特に重要なポイントは「経営者の意思とその伝達」です。システム化、DXの推進は経営課題です。その意図と方針を経営者自身が社内に発信し、意思を示す必要があります。システム化はあくまでも「手段」です。「システム化を進めなさい」という指示だけでは、システム化すること自体が目的化してしまうのです。

増えるシステム開発、改修。そのコストを削減するポイントとは?

前述したように、DXの推進などの社会環境の変化で、システム開発の需要は高まっています。各企業でも複数のシステム開発、改修が進んでいることも珍しくありません。そこで課題になるのが「コスト」です。システムに関わるコスト削減は経営課題といえるでしょう。そのなかでも「システム開発・改修コスト」の削減には次のことを意識する必要があります。

システムの目的の明確化、それに沿った要件定義

システムの「目的」を明確にし、それに則った要件定義を行う必要があります。不要な機能を排し、開発途中の要件定義の変更を避けるためにも、そのシステムの目的を意識し、要件定義を精緻化することは欠かせません。

開発に必要な情報は網羅的に把握しておく

開発時には様々な情報が必要です。システムの目的はもちろん、誰がどのように活用するのか、どんな現場で使われるのか、いままで旧システムあるいはシステムがない状態でどのように対応していたかなど、あらゆる情報を事前に集めておかなければなりません。

社内でできることは社内で解決する

システム開発のすべてをSIerやベンダーに依存すると、大量の工数がかかり、コストアップしてしまいます。既存の帳票、データフォーマットの作成など、自社内でできることは、自社でやっておくことによりコスト削減が可能です。

つまり、システム開発・改修時のコスト削減のポイントは、「いかに工数を少なくするか」にかかっているといえます。そこで最後の「奥の手」があります。
それは「システムの内製化」です。内製化においても工数削減は欠かせませんが、工数単価は大きく下げることができます。

いまではローコード開発といって、コーディングを最小限にできる開発プラットホームも存在します。その1つが「OutSystems」です。また、開発プラットホームを導入する際には、プラットホームの活用時に専門的なサポートをしてくれるプラットホーム、ベンダーを選ぶことも重要なポイントです。

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