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Technical Report

FinTechを支えるBlockchain技術の応用について

CTCポイントシステムについて

当社でもBlockchainの実用性を計るために、「CTCポイントシステム」というショッピングポイントシステムを開発しました。開発する際、単なる実験では実用的な結果が得られないと考え、スマートフォンのNFC機能を利用し、機器の接触にてポイント授受を可能にして実用的な仕組みを目指しました。

BlockchainシステムはEthereumを用いて開発しました。機能について検証した結果は以下の通りです。

CTCポイントシステム画面
(スマートフォンを接触させてポイント送信)
CTCポイントシステム画面
1.可用性が高い

Blockchainサーバの群の中で半分程のサーバが停止しても処理は遅滞なく継続できることが確認できた。

2.分散処理性能が高い

Blockchainサーバの同期機能が高速であり、並列度をあげることにより全体的な処理速度が向上する。

3.処理速度については今後に期待

EthereumはBitcoinよりは高速(1TRXあたり前者数秒、後者10分)ではあるが、実用にはまだ遅い。

このような高可用性や分散処理性能が活かされる分野としては、国際送金や企業間売買等の遠隔地間での決済処理に適していると思われます。

Blockchainの今後

以上、Blockchainの技術を俯瞰しました。現実のシステムでは依然Webサーバやリレーショナルデータベースが必要であり、セキュリティも確保しなければなりません。極端にコストが下がるような過度な期待は危険ですが、Blockchainのもたらす可用性、分散処理性能は非常に高く、安定したシステムを適度なコストで構築できるメリットは大きいと言えます。

Blockchain 2.0を利用すれば、様々な分野のサービス提供も可能です。スモールスタートには共同のサーバを利用するPublic型が、大きなサービスには自社のサーバを利用するPrivate型が適してはいますが、Blockchain 2.0 には双方の環境・ツールが整っており、処理速度の問題も解決されつつあります。

最近では、TRXの更なる高速化や様々な仮想通貨の連携等で新しい技術も提唱されており、Blockchain技術の今後の発展が期待できます。

記載内容は掲載当時の情報です。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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