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Technical Report

IoTにつながるデータ分析の系譜

CTCのIoTサービス

IoTは、「データ収集」「データ蓄積」「データ加工」「データ分析」といった要素から構成されています。当社では1990年代初頭から、データウェアハウス、可視化・分析のためのビジネスインテリジェンス、ビジネスアナリティクス※5といった分野において、専門組織を立ち上げ、多くのお客様にシステムの提案と導入を行ってきました。また近年は、HadoopやNoSQL等、大量かつ多様のビッグデータを扱うための組織で、データを中心としたお客様のビジネスを支援してきました。

このようなデータ分析ソリューションの提供で得たノウハウに基づいて、IoTへの取り組みを開始しています。センサーの急増やデータ取得の頻度の上昇に伴い、データの量や種類も爆発的に増加しており、一口にデータ分析を行うといっても、その手前のデータを分析用に整理する過程が複雑になってきています。昨年開設した当社の「IoTデジタルLAB」は、従来のビッグデータ向け検証施設であった「BigData Processing Lab」のデータ整理の機能を強化した施設です。IoTに関して具体的な課題を抱えるお客様には個別の検証の支援を、IoTについてどのように進めるべきかわからないお客様については、業務別のデモシナリオを用意しています。デモンストレーションを通してIoTについて具体的なイメージを持つことが可能です。その他にも、分析にかけるデータの加工・整形といった部分を担う準備処理(データプリパレーション)や機械学習・AIといった分野に対応する取り組みも強化しています。

IoTシステム構成図
IoTシステム構成図

IoTの今後

冒頭で述べたようにインターネットに接続されるデバイスの数は今後も増え続け、それに伴いデータを活用する技術もますます高度化していくと思われます。またドイツではIndustry 4.0のもと、IoTによるデータ分析に基づいてデジタル空間上で製品のプロトタイプ作りを実施し、コストや納期までも事前に把握できるシステム(サイバーフィジカルシステム)を既に導入しており、ものづくりのあり方を根本的に変え始めています。今後もデータを生み出すデバイスが増え続けることで、データを効率的に処理するための自動化技術・学習分析技術が発展し、社会やビジネスは根本的に変容していくでしょう。日本を含む先進各国で少子高齢化が進む中、人手不足を補う生産性向上の切り札としてIoTはみなされており、企業側はその根幹であるデータ分析の技術を高めていく必要があります。

  1. ビジネスアナリティクス
    ビジネスインテリジェンスでの分析を高度化し、未来の予測や質の高い意思決定を目指す分析手法。

記載内容は掲載当時の情報です。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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