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Technical Report

再生可能エネルギーの普及に向けた取り組み

CTCの取り組み

CTCは、約30年前にコンピュータによる「気象解析」に着手し、風力発電の発電量を予測するための「風況解析」を開始しました。予報業務許可事業者(気象庁予報許可第94号)にもなり、以来、発電量の予測サービスを中心に風車の立地調査から設計、運用までの風力発電事業をトータルにサポートしています。また、気象や風力発電で蓄積したノウハウをベースに、1990年代後半から、当時普及しつつあった太陽光発電の出力予測や事業性評価などのサービスも提供しています。

IoTプラットフォーム「E-PLSM」

2011年からは、発電設備やプラント、送配電設備等の設備を監視し、エネルギー利用を統合的に管理するクラウド型のIoTプラットフォーム「E-PLSM」を提供しています。データの収集から分析や予測等のデータ処理、グラフィカルな表示までを担い、データ収集・分析の基盤として米国OSIsoft社のIoTソフトウェアPI Systemを使用しています。

E-PLSMには、風向風速、日射強度、気温等の気象情報に加えて、発電所からのセンサー情報を活用することで発電出力を予測する機能があります。再生可能エネルギー分野での実証実験やビジネスで得た知見をもとに、予測モデルを見直し、時間・空間メッシュの細分化と予測誤差の減少を含めた精度の向上を常に図っています。

予測では「短期予測」と「短時間予測」のメニューがあり、短期予測は、3日先まで、30分刻みで6時間ごとに更新するもので、例えば、電力取引における売買の計画や火力発電の稼働計画に役立ちます。短時間予測は、6時間先まで、30分刻みで1時間ごとの更新で、発電所の監視・運営業務の効率化や、送配電事業における数時間先の電力需給の調整などで活用できます。

また、発電設備の異常の予兆を検知する機能もあり、計画外の停止を低減することができます。米国エンジニアリング企業ECG社の異常予兆検知ソフトウェア「Predict-It」を活用しており、CTCは、2016年に国内初の代理店となって以降、電力・エネルギー分野を中心に予知保全での取り組みを進め、国内での多くの提供実績があります。

クラウド型IoTプラットフォーム「E-PLSM」
クラウド型IoTプラットフォーム「E-PLSM」

CTCでは、今後も分析や設備管理の機能を含めてE-PLSMを拡充し、再生可能エネルギー技術の進展を通して、SDGsの達成に貢献していきます。

出典:Best Engine Vol.7

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