IT選定眼
「CTCではどうしているの?」
お客様からよく聞かれる質問
これは、お客様訪問の場で、CTCの情報システム本部が最も多く受ける質問の1つだ。
また、「CTCの社内システム運用について教えて欲しい」というお客様の経営層やIT部門からの相談が、営業を通じて情報システム本部に届くこともある。IT企業の情報システム部門として、自ら試行錯誤してきた経験をもとに、よく寄せられる3つのテーマにお答えする。
「CTCでは、新しいシステムやサービスをどのように選定・導入しているのか?」
CTCはマルチベンダーのシステムインテグレータです。特定の製品やベンダーに限定せず、幅広い技術やサービスを横断的、かつ公平に評価できます。選定する際は、カタログスペックだけを比較するのではありません。機能が優れていても、実際の業務に合わなければ利用は広がりません。高いセキュリティを備えていても、利用者の負担が大きければ、会社が認可していないツールやサービスを利用してしまう可能性もあります。導入しやすくても、運用負荷が高ければ、長期的な維持は困難です。
そのため私たちは、下記の7つの観点を総合的に見ています。
7つの観点
- 解決したい経営課題や業務課題は何か
- 利用者の働き方や業務プロセスに適合するか
- 必要なセキュリティとガバナンスを確保できるか
- 既存のIT環境やクラウドサービスと連携できるか
- 導入後に継続して運用できるか
- 利用状況と効果を可視化できるか
- 将来の変化や拡張に対応できるか
また導入後も、利用者からのフィードバックを重視しており、現場の声や評価を取り入れながら、社内システムを継続的に改善しています。「製品を選ぶ」のではなく、「課題を解決し、継続的に価値を生み出す方法を選ぶ」。これが、限られたリソースの中で守りと攻めの両立を求められるCTC情報システム本部におけるIT選定の基本です。
POINTIT選定の基本は、総合的観点から課題を解決し、継続的に価値を生み出せる方法を選ぶこと
「サイバー攻撃のリスクは理解しているが、対策コストは青天井に見える。どこまでやれば十分と言えるのだろうか?」
この質問も、お客様から非常によくいただく質問です。そして実は、私たち自身が長年悩み続けているテーマでもあります。
情報システム部門としては、セキュリティを強化したい、しかし業務は止められない、利便性を損ねると利用者に受け入れられない、だからといってリスクは放置できない、というジレンマがあります。
私たちも20年以上にわたり、この課題と向き合ってきました。
システムを整備するだけでなく社員がシステムを安全かつ効果的に活用する文化の醸成を目指した第一次ワークスタイル改革では「セキュリティと利便性の両立」を掲げ、データセンター集約やシンクライアントを推進しました。
その後もモバイルワーク、Secure PC(ゼロトラストセキュリティ環境におけるセキュアな業務端末)、ゼロトラストへと、働き方の変化に合わせてセキュリティの考え方を進化させてきました。私たちが目指すのは、デジタル技術を活用して働き方そのものを変えることです。ここで重要なのは、「完璧なセキュリティを目指すこと」ではなく、「自社にとって適切なバランスを見つけること」。例えば私たちがSecure PCやゼロトラストを導入したのも、単に最新技術だったからではありません。ハイブリッドワークの拡大、クラウド活用、一方で情報漏洩リスクは下げたいという経営課題や働き方改革を必要とする背景があったからです。つまり、セキュリティはIT部門だけのテーマではなく、働き方そのものをどう設計するかという経営テーマでもあると考えています。
営業同行では、製品の話よりも、「背景にある課題は何か」「なぜその判断をしたのか」「どこまでやるべきだと考えたのか」という話をすることが多いです。
お客様から「実はうちもそこが悩みです」と言われることは少なくありません。製品の紹介ではなく、意思決定や運用の経験を共有することが、お客様との共感につながっていると感じています。
POINTセキュリティ対策で重要なのは、働き方と経営課題のバランスを見極めること
「経営から『生成AIを活用せよ』と言われているが、どこから手をつければよいか?」
私たちは、「まずAI製品を選びましょう」とはお答えしていません。
AI活用で本当に難しいのは製品選定ではなく、現場にどう浸透させるか、だからです。
そのためCTCでは、生成AI活用に先立ち、ガイドラインの整備や勉強会・eラーニングの実施、活用事例の共有などを通じて、社員が安心して使える環境づくりを進めてきました。また、現在進行形で現場の業務課題に対してAIを適用し、業務の効率化・高度化の伴走支援活動も進めています。
私たちはAIを「製品ありき」で考えないようにしています。各種生成AIには、様々な選択肢がありますが、大切なのは「どのAIを使うか」ではなく、「どの業務課題を解決したいか」です。実際に各部門の課題をヒアリングしながら、情報検索、問い合わせ対応、文書作成など、それぞれの業務に適したAIの活用を検討しています。
こうした活動も、「カスタマーゼロ」の考え方の延長線上にあります。私たちは、お客様へ提案する前に、自らAIを導入し、利用促進やガバナンス整備、効果検証まで実践しています。
また、小さくスタートし、徐々に規模を拡大していくことも重要だと考えています。検討とPoCを繰り返し、現場に展開できない状況を続けるよりは、まずは利用してみることで得られる課題や知見もあるでしょう。
実際に試行錯誤してきた経験があるからこそ、ツールの説明だけでなく、活用・定着まで含めた実践知をお伝えできる。それが、強みだと思っています。
POINTAI活用の第一歩は、利用環境を整え、業務課題に適したAIを選び、実際に活用・定着させること
記載内容は掲載当時の情報です。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
