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第5回Cisco NSOサクセスコミュニティ参加レポート

はじめに
大東と申します。
2025年9月29日(月)に東京で開催された「第5回Cisco NSOサクセスコミュニティ」に自動化ツールの開発を行っているメンバで参加してきました。
このコミュニティは、Cisco カスタマーサクセスが主催し、Cisco製品を運用するエンドユーザーやパートナーが、NSOに関する情報や課題を共有し交流を深めることを目的としています。
今回は、中級者向けのハンズオンから、現場で直面する「苦労あるある」の対策、そして最新バージョン(6.4/6.5)の新機能の解説まで、非常に充実したプログラムでした。
NSOとは
この記事に辿り着いた方の中にはNSOとはなんぞや?という方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明します。
一般的に、NW機器のコンフィグを設定するためのコマンドはベンダーのOSごとに異なるため、各ベンダーのOSごとに処理を用意する必要があります。
しかし、NSOはNW装置のコンフィグを抽象化することで、同じ設定値で異なるベンダーのNW機器に設定を投入することができます。
そのため、マルチベンダーで構成されるNWや大規模NWをより容易に管理できます。
他にも多くの機能があるので詳細について興味があれば、公式ページをご覧ください。
今回のNSOサクセスコミュニティの概要
今回開催されたNSOサクセスコミュニティのプログラム内容についてはCisco社が開催レポートをアップしていますので、そちらをご覧ください。
・第五回 NSO サクセスコミュニティ (ユーザ会) の開催レポート - Cisco Community
リンク先にはプログムで投影された資料も公開されているので、併せて参照ください。
以降は参加したプログラムについて書いていきます。
今回のハンズオンについて
今回のハンズオンのテーマは「アクション等で自分のコマンドを実行しよう!」でした。
ハンズオンでは、NSO Action(アクション)という機能を用いて、NSOに独自の共通コマンドを定義する手法を学びました。
アクションは Remote Procedure Call (RPC) の一種で、NSO API (CLI、WebUI、RESTCONF など) の全てで利用可能です。
NSO Actionの最大のメリットは、デバイス間のコマンド体系の違いを気にすることなく、マルチベンダ・マルチOSデバイスの状態確認などを行うための共通の独自コマンドを定義し、様々な確認やテストを自動化できる点にあります。
アクションの作成手順は主に以下の4ステップになります。
パッケージスケルトンの作成
YANGの編集
アクションロジックの実装
パッケージの読み込み
アクションは、自動化フローの事前・事後チェックでよく使われます。
また、Pythonの処理を組み込むこともでき、毎回決まった処理をコマンド化して1回で実行する、といったユースケースにも最適です。
今回は、アクションの作成方法に関して、順を追って分かりやすく解説していただき、より理解が深まりました。
ハンズオンでは、dCloudという仮想環境を使用して、資材も用意されているので、スムーズに演習環境が構築できます。
ぜひ参加してみてください。
NSOの苦労あるあると現場で役立つヒント
シスコシステムズ合同会社の野村氏によるセッションでは、NSOの「シンプルさ」の裏側にある「複雑性」に焦点を当て、「NSOの苦労あるある」が紹介されました。
製品選定やシステム設計には、製品の両面を理解することが不可欠になります。
進化する Cisco NSO ~最新バージョンの新機能と活用ポイント~
シスコシステムズ合同会社の高橋氏によるセッションでは、NSO 6.4(LLR: 長期リリース)および NSO 6.5(SLR: 短期リリース)の主要な強化点が紹介されました。
NSO 6.4(LLR)の注目機能
New CDB On-Demand Mode (on-demand-v1):
従来のメモリで全てを動作させるモードに対し、必要な時のみディスクからメモリにデータを読み込む新モードが導入されました。
大規模環境での検証結果では、メモリ消費量が約7%まで削減され、起動時間も約40%高速化されるという大きなメリットが示されていました。
Template Subdirectories:
サービスパッケージのテンプレートディレクトリでサブディレクトリが使えるようになり、テンプレートの管理がより整理しやすくなりました。
Device Rename:
サービスインスタンスが存在する状態でも、デバイスのリネームが可能となり、関連するサービスインスタンスにも自動でその変更が反映されます。
NSO 6.5(SLR)の注目機能
Out-of-band Interoperation:
Out-of-band変更(NSO外からの変更)に対応するため、新しいポリシー機能が搭載されました。
NSO管理外のコンフィグは触らない(Ships passing in the night)ことを基本としつつ、NSO管理コンフィグについては「NSOから上書き(sync-to-device)」「NSOに取り込む(sync-from-device)」「サービスとして管理(managed-by-service)」といったポリシーを定義できます。
この機能は、commit-network-state コマンドを使うことで有効化されます。
commit-prompt true:
NSO CLIで commit-prompt true を設定することで、commit 実行時に自動で dry-run の内容が表示されるようになりました。これにより、以前のように内容を確認するために commit dry-run を実行し、改めて commit を実行する手間がなくなります。
Web Server Hostname Matching:
セキュリティ強化のため、ホスト名以外からの WebUI や RESTCONF へのアクセスがデフォルトで制限されました。許可するためには、ncs.conf ファイルに server-alias タグの追記が必要です。
全体的に大きな機能改善や変更はありませんが、「Template Subdirectories」や「Out-of-band Interoperation」、「commit-prompt true」など、日々の運用で“ここにこういう機能があれば便利なのに”と感じていた部分に手が届く追加があり、嬉しく感じます。

さいごに
第5回 Cisco NSO サクセスコミュニティは、最新の技術情報だけでなく、NSO導入・運用において必ず直面する「苦労あるある」とその具体的なメカニズム、そして回避策や対応のヒントを得ることができました。
このような実運用での課題は、ネット検索だけではなかなか得られない情報であり、ユーザー同士で意見交換できる場の重要性を改めて感じました。
また、今後AI連携など、NSOのさらなる進化と活用方法に期待が高まります。
次回もぜひ参加して、学んだ内容をチームにフィードバックしていきたいと思います。
また、CTCはNSOを用いた開発をしておりますので、お気軽に問い合わせいただければ幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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