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社内AIエージェントはどう作成する?ノーコードの手順と併せて解説

ただし、すべての業務をノーコードで自動化できるわけではありません。向く業務と不向きな業務を見極めずに進めると、「途中で開発が必要になり挫折する」「作ったものの現場で使われない」といった事態に陥ります。本記事では、ノーコードでの作成手順や向く業務の見極め方、作成したAIエージェントを安全に全社へ共有・展開するための運用ポイントを解説します。

ノーコード作成とは画面操作と指示でAIエージェントを組むこと
社内AIエージェントのノーコード作成とは、プログラミング言語を書くことなく、Web画面上のGUI操作(ファイルのドラッグ&ドロップや設定ボタンのクリック)と、日本語での指示文(プロンプト)入力だけでAIエージェントを構築する手法です。現場の担当者自身が、数分から数時間で専用のAIアシスタントを作れます。まずは基本的な操作と、向き不向きを押さえておきましょう。
ノーコード作成ならプログラミングの知識がなくてもAIエージェントを組める
ノーコード作成なら、プログラミングの知識がなくても、画面上の操作だけでAIエージェントを組めます。具体的には、下記の2つの対応のみが必要です。
<ノーコードでAIエージェントを組む際の必要事項>
役割の設定:「あなたはITヘルプデスクの担当者です」といった指示文(プロンプト)を入力する
資料の登録:参照させたい業務マニュアル(PDFやWord)を画面上にアップロードする
専門的な開発依頼がなくても、「人事FAQ専用AIエージェント」や「報告書作成アシスタント」などを直感的に作成できます。AIエージェント作成の手順については、下記の記事をご覧ください。
AIエージェント作成の手順については、下記の記事をご覧ください。
関連記事:AIエージェントの作り方とは?作成手順と社内定着のポイントを解説
ノーコード作成の限界と不向きな業務も先に押さえる
AIエージェントのノーコード作成を検討する際は、限界と不向きな業務も先に押さえておくことが大切です。社内の基幹システムや独自データベースとリアルタイムにAPI連携させることや、複雑な条件分岐や承認フローが絡む業務は、ノーコードの範囲だけでは構築が難しいことがあります。
最初から全社の複雑な業務を自動化しようとせず、まずは単一部署で完結する手軽な業務から作成を始めるのが成功のコツです。AIエージェントのノーコード作成は、段階的に開発連携を進めていきましょう。
ノーコードでの作成が向く業務
AIエージェントをノーコードで作成する際には、向きやすい業務と、そうでない業務があります。最初に取り掛かる業務を見誤ると、途中で頓挫しやすくなるため、着手前の見極めが大切です。ここでは、ノーコードでの作成に向く業務の見極め方を解説します。
手順が明確な定型業務に向く
ノーコードでの作成が向くのは、作業手順や判断基準が明確な定型業務です。AIエージェント化しやすい例は、下記のとおりです。
<ノーコード作成に向く業務例>
社内Q&A・ヘルプデスク対応:規程(PDFなど)を参照し、社員からの質問に一次回答する
文章作成・要約:報告書の下書き、長文メールの要約、議事録の整形
申請内容の一次チェック:提出書類の記入漏れを、マニュアルに沿って確認する
これらの業務に共通するのは、「何ができたら合格か(完了条件)」を担当者自身が言葉で説明できる点です。AIの出力が正しいかどうかを現場ですぐに判断できるため、試作と改善を素早く回せます。汎用のAIチャットとの違いは、自社の型や過去資料を参照させられるRAGやプロンプト設定にあります。自社専用のAIエージェントを作成する価値は、自社独自のナレッジを有効活用できることです。
なお、スライド作成を入れる場合は、単なるアイデア出しではなく、自社の標準フォーマットや過去の優秀な提案書(PDF)を参照させておきましょう。骨子となるメモや報告書を入力するだけで、自社の型に沿った構成案や発表原稿をつくる専用AIエージェントを、画面操作だけで構築できます。
社内問い合わせ対応のAI化については、下記の記事をご覧ください。
関連記事:社内問い合わせ対応のAI化とは?ヘルプデスクの負荷低減策を解説
重要更新は段階的に扱う
社内AIエージェントをノーコードで作成する場合も、重要な更新は段階的に扱うことが大切です。送信や削除、基幹データの更新を伴う業務は、人の承認を挟むか、初期は読み取りのみにとどめましょう。
また、人事データの一括更新や決裁を伴う経費処理などは、誤操作時の影響が大きいため、特に慎重な設計が求められます。
さらに、部門をまたぐ大規模なフローは、まず1部門での試作に範囲を制限してから広げることをおすすめします。「全社の業務を一度に自動化する」といった大規模な自動化は、ノーコードであっても失敗しやすいため注意が必要です。
ノーコードでの作成の進め方
ノーコードでの社内AIエージェント作成の進め方は、画面上でどのように進めるかがポイントです。ツールを選んだあと、実際に手を動かす順番を知っておくと迷いにくくなります。
ここでは、ノーコードでの作成の進め方を2つのステップに分けて解説します。
1. 目的とデータを登録して試作する
ノーコードでの作成の進め方における最初のステップは、目的とデータを登録して試作することです。例えば「問い合わせ内容を一次分類する」といったように目的を一文で書くと、登録すべきマニュアルやFAQ、テンプレートの範囲も定まりやすくなります。
プロンプトには、役割・手順に加えてNG例を含めることが重要です。こうすることで、AIが避けるべき対応を具体的に理解しやすくなります。画面上では、役割や指示文(プロンプト)を入力し、参照させたい業務マニュアル(PDFやWord)をアップロードします。
2. テストと共有で使える形にする
ノーコードでの作成の進め方における次のステップは、テストと共有によって使える形にすることです。想定される質問や入力でテストを行い、誤回答が出た場合はプロンプトとデータの両面から修正します。
修正が済んだら、チーム共有の公開範囲を決めましょう。社内AIエージェントは個人利用だけで終わらせず、共有まで進めることが利用定着の第一歩です。特に、部署をまたいで共有する前には、想定していなかった入力への挙動も確認しておくとアウトプットの品質が安定します。なお、「Benefitter AgentPro」のエージェント・マーケットプレイスのような、作成したエージェントを共有する機能を使うと、現場で作った優秀なAIエージェントをチーム内に展開しやすくなります。
ノーコードツール・基盤の選び方
ノーコードツール・基盤を選ぶ際は、現場の作成しやすさだけでなく、作ったAIエージェントを安全に全社展開できるかという視点が欠かせません。機能の多さだけで選ぶと、実際の運用で使わない機能ばかりになることもあるため、自社の使い方に合った軸で確認しましょう。
連携と権限管理を確認する
ノーコードツールを選ぶ際は、連携機能と権限管理を確認することが大切です。自社が使うデータ源(Microsoft SharePoint、Google Driveなど)と連携できるかを認しましょう。標準連携の有無は製品によって異なるため、自社の慣習に照らして断定せずに確認することが重要です。
併せて、認証方式のSSO(シングルサインオン)、権限設定、監査ログ、入力データをAIが学習利用するか否か、国内でのデータ保管といった点も確認が必要です。
利用ログの考え方については、下記の記事をご覧ください。
関連記事:生成AIの利用ログ管理はなぜ必要?監査対応とガバナンスの実務
個人利用と全社での統制・共有を分ける
ノーコードツールを選ぶ際は、個人が試作・利用する段階と、作成したAIエージェントをチーム・全社へ共有して統制する段階を分けることが大切です。一人ひとりが作業効率化のために使う段階から組織利用へ進むと、「誰が作ったどのAIエージェントを、誰にアクセス許可するか」という権限管理やセキュリティの壁にぶつかります。
ツール選定時には、下記のような機能を備えた全社統合管理基盤を選ぶことが推奨されます。
<全社統合管理基盤の特徴>
SSOと詳細なアクセス権限設定(部署ごとに見せるAIエージェント・資料を制御できるか)
利用ログの一括監視とデータの非学習保証(情報漏えいやシャドーAI化を防げるか)
AIエージェントの共有・管理機能(現場で作った優れたAIエージェントをチームに展開できるか)
伊藤忠テクノソリューションズの「Benefitter AgentPro」は、個人向けツールではありません。現場がノーコードで作ったAIエージェントを、全社レベルで安全に共有・統制できる活用基盤です。AIチャットの直感的な画面で現場が作成・利用できると同時に、情シスが全社の利用状況や権限を安全に統制できます。
シャドーAI対策の考え方については、下記の記事をご覧ください。
関連記事:シャドーAIとは?リスクと企業が取るべき対策を解説
ノーコードでも押さえるべき運用の要点

社内AIエージェントは、ノーコードで作成したあとも、運用の要点を押さえておくことが定着のカギとなります。作成して終わりにしてしまうと、時間が経つほど内容が古くなり、使われなくなってしまいます。ここではノーコードでも押さえるべき運用の要点を見ていきましょう。
更新担当と改善周期を決める
ノーコードでも押さえるべき運用の要点の1つは、更新担当と改善周期を決めることです。文書やフローの変更に責任を持つ担当者と、レビューの周期をあらかじめ決めておきましょう。例えば、月次でのレビュー会を設定し、利用ログをその場で確認する運用も考えられます。
利用ログのデータや未解決の原因は、社内AIエージェント改善の材料として活用しましょう。回答が不十分だった質問を洗い出し、プロンプトやテンプレートを見直す作業を繰り返すことで、精度は徐々に上がっていきます。なお、その際は現場が自分で直せる範囲と、情シスの承認が必要な範囲を分けておくと、運用がスムーズです。
共有範囲と権限を初期設定する
ノーコードでも押さえるべき運用の要点のもう1つは、共有範囲と権限を初期設定することです。チーム共有の公開範囲、最小権限、承認ポイントは、初期設定の必須項目として決めておきましょう。
社内AIエージェントは個人利用で終わらせず、作成したAIエージェントの更新担当を決めるなど、部署内での共有から横展開へと、順を追って広げていくことが大切です。最初は部署内の限定公開から始め、問題がなければ対象を広げていくと、リスクを抑えながら展開できます。
社内AIエージェントは現場でつくり、安全に共有しながら広げよう
社内AIエージェントのノーコード作成は、エンジニアに頼らず現場のペースで業務効率化を進められる手法です。まずは手順が明確な身近な定型業務から試作を始め、ログを確認しながら精度を高めていきましょう。作成したAIエージェントを全社へ展開する際は、セキュリティや権限管理を両立できる共通基盤を使い、安全に統制を効かせることが成功のポイントです。
伊藤忠テクノソリューションズの「Benefitter AgentPro」は、生成AIやAIエージェントの利用状況を可視化し、権限管理・ログ管理によって安全に統制できる全社的なAI活用基盤です。資料では、生成AI導入における「コスト・AIスキルの属人化・統制」を突破する考え方や、AIエージェント機能の概要、シャドーAIを防ぐ全社展開に向けたステップを確認できます。安全に社内AIエージェント化を進めたい方は、ぜひ資料をご確認ください。

よくある質問
プログラミング未経験でも社内AIエージェントをつくれますか?
可能です。プログラミング言語を使わず、Web画面上で「あなたは営業部のサポート担当です」といった役割(指示文)を入力し、参照させたい社内資料(PDFやWordなど)をアップロードするだけで、業務専用のAIエージェントを直感的に作成できます。
ノーコードとプログラミングはどちらを選ぶべきですか?
自動化したい業務の複雑さで選びます。社内FAQの一次回答や、報告書・メールの下書きといった手順が明確な業務であれば、ノーコードが適しています。一方、社内の基幹システムとリアルタイムにAPI連携させたり、複雑な社内決裁フローを自動で回したりする場合は、プログラミング(開発連携)が必要です。まずはノーコードで小さく始めるのがおすすめします。
ノーコード開発での注意点は何ですか?
誰でも簡単に作れる分、各部署で勝手にAIエージェントが乱立するシャドーAIのリスクに注意が必要です。誰がどのデータを読み込ませているか管理が曖昧になりやすいため、導入初期から「Benefitter AgentPro」のような全社の利用状況やアクセス権限を一括管理できる統合基盤で、ガバナンスを効かせながら運用することをおすすめします。
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