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付帯作業とは?ドライバー・企業への影響や効率化の方法を解説

付帯作業の実態を正しく把握し、適切にマネジメントすることは、ドライバーの働き方と企業の生産性の両方にとって重要なテーマといえるでしょう。
本記事では、付帯作業の定義やドライバー・企業に与える影響、国土交通省の調査結果や制度改正を踏まえた効率化の方向性などについて解説します。

物流の付帯作業とは、荷積み・荷下ろしの手伝いや荷捌きなど、運転以外に発生する作業
付帯作業とは、主たる業務に付随して行われる補助的な作業を指します。物流の世界においては、トラックで貨物を運ぶという主業務に対して、荷積み・荷下ろしの手伝いや荷捌き、伝票の記入・受け渡し、梱包の確認など、運送以外に発生する作業が付帯作業です。ドライバーの本来の業務は配送を行うことですが、配送先などで付帯作業の一部に対応するケースも少なくありません。
国土交通省の「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」によると、付帯作業は「品代金の取立て、荷掛金の立替え、貨物の荷造り、仕分、保管、検収及び検品、横待ち及び縦待ち、棚入れ、ラベル貼り、はい作業その他の運送業務に附帯して一定の時間、技能、機器等を必要とする業務」と定義されています。このように、付帯作業には物理的な荷役作業だけでなく、検品やラベル貼りといった作業も含まれるのです。
近年、ドライバーの長時間労働が問題視されていて、主業務である運転だけでなく、付帯作業も含めたドライバーの拘束時間を正しく把握、管理することが求められています。
付帯作業と付随作業の違い
物流の現場では「付帯作業」と「付随作業」という言葉が混在して使われることがあります。一般的な整理としては、付帯作業が直接運送業務(貨物の流れ)に関わる作業を指すのに対し、付随作業はデータ入力や書類整理など、物流業務を補完する補助的な作業を指す場合に用いられます。
例えば、荷役や仕分け、検品、ラベル貼り、タグ付けなどは、運送のプロセスと密接に結びついた作業であるため、付帯作業に該当するといえるでしょう。これに対し、バックオフィスでの書類整理やシステムへの入力作業などは、運送を間接的に支える付随作業と位置づけられるのが一般的です。
なお、労働時間の管理という観点では、いずれも「付随する業務」として労働時間に含まれます。
物流での付帯作業の具体例
付帯作業には、具体的にどのような作業が該当するのでしょうか。付帯作業の例は、大きく「積み下ろし・荷捌き・流通加工に関する作業」と「書類・手続きに関する作業」の2つに分けて考えることができます。
積み下ろし・荷捌き・流通加工に関する作業

代表的な付帯作業のひとつが、荷主や配送先での荷積み・荷下ろしの手伝いや荷捌きです。パレット積みされた荷物をトラックに積み込んでパレットなどの資材を移動したり、バラ積みされた荷物を一つひとつ手で下ろしたりする作業は、時間も体力も必要とします。荷物の数や状態を確認し、破損や数量差異がないかチェックした上で、必要に応じて記録や報告を行うことも付帯作業に含まれます。
また、ドライバーがみずから倉庫内に荷物を運び込んだり、受け取り側の現場作業を手伝ったりするケースも少なくありません。例えば、以下のような流通加工作業も、付帯作業に含まれます。
<付帯作業となる流通加工作業の主な例>
出荷前のラッピング、梱包
値札・タグ付け
ラベル・バーコード貼り
ピッキング
セット組み
こうした作業は、運転時間と同程度、あるいはそれ以上の負担となる場合もあり、ドライバーの拘束時間や疲労に影響します。
書類・手続きに関する作業

付帯作業のもうひとつの代表例が、伝票や納品書の処理、検収印の取得といった書類・手続きに関する作業です。配送先ごとに納品書を提示し、受領印をもらい、場合によっては内容をいっしょに確認するといったやりとりが発生します。荷主や受荷者との受付対応、案内、問い合わせへの対応も、運送の付帯作業の範囲に含まれます。
紙ベースの運用が中心の現場では、こうした書類処理に想像以上の時間がかかることもあるでしょう。電子化が進んでいない場合は、手書きでの記入や控えの整理なども必要になり、運転以外の時間を押し上げる要因となります。
付帯作業にかかっている平均時間
付帯作業にどの程度の時間がかかっているのかを把握することは、課題の大きさを認識し、改善の優先度を決める上で重要です。国土交通省中国運輸局の「紙・パルプ物流(洋紙・板紙分野)の 課題解決の方向性等についての取組実施報告~附帯作業編~」によれば、付帯作業に要する時間は1回あたり平均で約50分、最長では180分に達するケースも報告されています。
この数字は特定分野の調査結果ではあるものの、荷役や検品などの付帯作業に多くの時間が費やされている実態を示しています。付帯作業の時間が長くなればなるほど、ドライバーの拘束時間や実労働時間は増え、長時間労働の一因となるといえるでしょう。
1回の運送ごとに付帯作業が重なれば、計画どおりに運送を終えることが難しくなり、法定労働時間の遵守や働き方改革の対応に支障が出る可能性もあります。
付帯作業がドライバーと企業に与える影響

付帯作業は、ドライバー個人の働き方だけでなく、企業の生産性や収益性にも影響を与えます。想定される主な影響としては、以下の2点が考えられます。
労働時間と拘束時間の増加
付帯作業が多いと、運転時間以外にも長時間現場に拘束されることになり、1日あたりにこなせる配送件数には上限が生じます。労働時間に正しく含めて管理しなければ、時間外労働の上限を超過してしまうリスクも高まります。
長時間労働の是正が求められる中で、付帯作業の実態を可視化し、削減や効率化に取り組むことは、人手不足対策の観点からも重要です。付帯作業を見過ごしたままでは、ドライバーの身体的・精神的負担が増え、離職や採用難につながるおそれがあります。
配送効率と収益への影響
付帯作業に時間を取られるほど、荷物の配送に割ける時間は減少します。その結果、1日で対応できる配送件数が減り、配送効率が低下します。効率が悪いままでは、同じ売上を維持するために必要な車両の台数や人員が増え、企業全体の生産性も下がりかねません。
さらに、付帯作業にかかるコストを運送料金に反映できない場合が多いことも問題です。契約や取引慣行の影響で、荷役作業などの対価が十分にカバーされていないケースでは、付帯作業に時間をかけるほど運送会社の利益が削られる構造になっているといえるでしょう。
付帯作業の課題を解決するための考え方

付帯作業がドライバーと企業に与える影響を踏まえた上で、どのように課題を解決していくべきなのでしょうか。考え方としては、以下の3点が挙げられます。
実態の把握と時間の可視化
付帯作業の課題を解決するためには、最初に付帯作業の実態を正しく把握しなければ、解決策を検討できません。どの拠点・どのルートで、どの程度の時間が荷待ちや荷役、書類作業に費やされているのかを、記録にもとづいて可視化する必要があります。
国もこの点に関する問題意識を持っていて、貨物自動車運送事業輸送安全規則を改正し、ドライバーが荷役作業や附帯業務(付帯作業)を行った場合の作業時間を乗務記録に記載することが義務付けられました。記録方法や記載例については、国土交通省のリーフレット「荷待時間・荷役作業等の記録義務付け(貨物自動車運送事業輸送安全規則を改正)に伴う乗務記録付票[記載例]」が参考になります。
こうした記録を活用しながら、どの荷主・どの拠点・どの時間帯で付帯作業が長くなりがちなのかを把握すれば、ボトルネックとなっている作業や拠点を特定し、優先的に改善策を検討できます。
荷主・受荷者との役割の見直し
付帯作業の一部について、契約や運用を見直して、荷主や受荷者側に担ってもらうことを検討することで課題を解決する方法もあります。例えば、「積み下ろし作業を荷主・受荷者側で完結してもらう」「受領窓口を統一してドライバーの窓口での作業にかかる時間を減らす」といった工夫が考えられます。
また、伝票の電子化や事前送信を進めて、現場での書類記入や確認にかかる時間を短縮することも有効です。付帯作業の負担について荷主・受荷者と率直に共有し、双方にとって無理のない形で役割分担を見直し、契約などで責任の範囲を明確化していくことが求められます。
運賃・料金の適正な設定
付帯作業を見越した適切な運賃・料金を設定することも、重要なポイントです。国土交通省では、2024年3月に荷役の対価などを加味した新たな「標準的な運賃」を告示しており、付帯作業の対価を正当に評価する方向性が打ち出されています。参考として、国土交通省の発表「報道発表資料:新たなトラックの標準的運賃を告示しました~運賃水準を8%引き上げるとともに、荷役の対価等を新たに加算~」を確認しておくとよいでしょう。
付帯作業の時間や内容を可視化した上で、契約や料金体系にどのように反映するかを荷主と協議することは、長期的に持続可能な運行を実現するためにも避けて通れないテーマです。
付帯作業によって圧迫される物流業務を効率化する方法
付帯作業そのものの削減や役割分担の見直しに加えて、「付帯作業によって圧迫されている運行全体をどう効率化するか」という視点も重要です。ドライバーの拘束時間を短縮し、付帯作業の負担を相対的に軽減するためには、配送ルートの最適化が有力な手段です。
配送ルートの最適化を手作業で行うことも不可能ではありませんが、配送先や条件が増えるほど、検討すべきパターンが膨大になります。専用のルート最適化ツールや配車管理システムを活用すれば、走行距離や拘束時間を抑えたルート案を短時間で算出できるようになり、ドライバー1人あたりの生産性向上に寄与します。
例えば、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が提供する「OptyLiner」であれば、ルート最適化・配車管理を大幅に効率化することが可能です。ここでは、「OptyLiner」ならではの特長を解説します。
一般的な配車システムと「OptyLiner」の違い
一般的な配車システムと「OptyLiner」の決定的な違いは、計算完了までの圧倒的な速度と、現場担当者が行う「手直し」にかかる時間の大幅な削減にあります。
・圧倒的な計算スピード
TriValue社の配送データ134件を用いた検証結果によると、同条件で競合製品が約23分29秒を要するところ、「OptyLiner」はわずか6秒で結果を出力しました。手作業と比較してルート作成時間を95%削減、受注機会を30%向上させた実績があり、直前の変更にも即座に対応できます。
・数理最適化と量子コンピュータによる国内最高レベルの処理速度
「OptyLiner」は「数理最適化」と「量子コンピュータ」を組み合わせることで、国内最高レベルの処理速度を実現しています。組み合わせが爆発的に増える複雑なルート計算を瞬時に解くことが可能です。
・人間が納得いくまで「何度でも数秒で再計算」
地図上でのドラッグ&ドロップによる直感的な手動修正が可能で、修正後も即時に再計算できます。システムに任せきりにせず、担当者の判断を柔軟に反映できる設計です。
「OptyLiner」とAI配車の違い
「OptyLiner」は広義の「自動配車システム」に含まれますが、一般的な「AI配車」とは技術的なアプローチが異なります。
・AIを超えた「数理最適化」
多くのAI配車システムが機械学習による予測で最適解に近い答えを導くのに対し、「OptyLiner」は膨大な選択肢の中から数学的に最も効率的な「正解」を厳密に導き出す「数理最適化」を採用しています。
予測ではなく計算による最適解の追求が、精度の高さを支えています。
・人間と技術の高度な融合
多くのAI最適化ツールは条件を構造化しきれず、結局は人間が長時間かけて修正するという実態があります。「OptyLiner」はその修正を「即時」に行えることが設計の核心です。
自動計算による最適化にとどまらず、負荷分散・出発時間・配送順序といった固有の要件を担当者がその場で手動修正できる設計により、他社ツールで発生する長時間の修正作業を大幅に削減し、人間の判断と最新技術を高度に融合させている点が特長です。
付帯作業の実態を把握し、効率化を検討しよう
付帯作業は、運搬に付随する積み下ろし・書類・確認などの作業であり、労働時間に含めるべき重要な業務です。付帯作業が多いと、ドライバーの拘束時間や負荷が増え、1日でこなせる配送件数が減少し、企業全体の生産性や収益性にも影響が及びます。
まずは、自社のルートや拠点ごとに、どの程度の付帯作業が発生しているのかを可視化し、荷主・受荷者との役割分担や運賃の適正化、設備・デジタル化による削減策を検討しましょう。
併せて、付帯作業で増えた物流作業の負担を軽減し、配送全体を効率化するには、ルート最適化ツールの活用も有効です。伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の「OptyLiner」は、大量・複雑なルートも数秒で精緻に計算でき、頻繁なルート再設計の効率化に適しています。
「OptyLiner」に関する詳しい資料は、以下よりダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

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