
Project Archive
File03Robot & IoT Platform
グッドモーニング、
ロボットエイジ。
日常生活の中で、人とロボットが自然にやりとりする。アニメーションや映画が描いてきた世界が現実になりつつある。自ら判断して移動し、会話を交わし、自律的な学習機能を備えた新世代ロボット。その可能性に多くの企業が期待と関心を寄せている。ロボット時代の到来に先駆けて、CTCは活用領域の開拓に動き始めている。
工場ラインから、身近なところへ。ロボットの舞台が広がりだした。
ロボットは日本のお家芸だ。漫画やおもちゃの話ではない。産業用ロボットの開発・生産において世界を長年リードし、高度なファクトリーオートメーションを実現してきた。近年は、コミュニケーションロボットの研究を加速させ、世界初の感情認識パーソナルロボット「Pepper」(ソフトバンクロボティクス)をはじめ、数々の新世代ロボットをデビューさせている。
まるで人間のように自由に動き、その場に応じて気の利いた会話ができるロボットたちは、より身近な存在として、サービス産業をはじめとする幅広い分野への活用領域の広がりを予感させる。実際、店舗やイベントの顔として、来客に愛嬌を振りまく姿を目にする機会も増えてきている。
新世代ロボットに可能性を見い出し、多くの企業が自分たちのビジネスに取り込むことができないかと期待を募らせている。しかし、コミュニケーションロボットは生まれたての技術。ケーススタディが少なく、具体的な利用法についてはまだ手探りの状態にある。CTCの「RoBo-LAB(ロボラボ)」は、Pepper等のロボットをビジネスに活用したいと考えているお客様に対して、実証実験をトータルにサポートするサービスを提供している。
複数のロボットを連携させて、新しいサービスを実現する。
「ロボット開発は年々活発化していて、2016年だけでも数十のロボットがリリースされています。しかし単体でできることには限界があります。そこで私たちは複数のロボットの特性を組み合わせて、より付加価値の高いロボットサービスを生み出そうとしています」
CTCの未来技術研究所では、その一例として受付ロボと窓口ロボを連携させ、スムーズな接客サービスを実現する銀行向けのデモンストレーションを実施している。お客様企業にはアイデアはあっても「作って試す」ことは簡単にできない。そのアイデアを実用化していくために、各種ロボットを連携させたシナリオを作成し、デモンストレーションを実施する技術と場を提供していくのが「RoBo-LAB」だ。
複数のロボットを連携させるといっても、それらはメーカー各社がバラバラに開発したものだ。いわば言葉が通じない者同士を同じ舞台上で競演させるためのプラットフォームづくりが必要になる。そこにCTCがマルチベンダーとして培った、様々なメーカーの機器や技術をシームレスに“つなぎ合せる力”――インテグレーション力が生きてくる。
来るべきロボット社会のお膳立てをする。
今は試行錯誤を繰り返しながら複数のロボットを組み合わせるテストをしている段階に過ぎない。しかし「RoBo-LAB」の取り組みは、ロボット社会の核となる、小さなコミュニティを作っていこうとするチャレンジでもある。
シニアマネージャーの松崎は「少し大袈裟かもしれませんが」と前置きしながら、エンジニアとしての将来への思いを語る。
「ロボットを暮らしやビジネスのパートナーとして機能させるためには、全てのロボットを1つのシステム上で管理するお膳立てをしないといけません。私たちはロボット社会のベースづくりをリードしていきたい」
道のりは長いが、「RoBo-LAB」は日々手応えを得ながら一歩一歩前進している。ロボットという言葉が生まれて100年目※を迎える2020年、東京ではオリンピックが開催される。日本のロボットたちは、世界中からやってくる人々にどんな「おもてなし」ができるだろうか。
「ロボット」という名称は、チェコスロバキア(当時)の作家カレル・チャペックが1920年に発表した戯曲「R.U.R.(ロッサム万能ロボット会社)」の中で初めて使われたといわれている。
STAFF

シニアマネージャー
松崎 雅浩
Masahiro Matsuzaki
1998年入社/情報システム工学科専攻
未来技術研究所
入社後は製品エンジニアを担当した後、海外事業会社向けの事業開発、海外拠点開発に従事。豊富な事業開発経験と技術知識を生かし、ロボットを活用した新規事業開発に取り組んでいる。
他のプロジェクトを見る
- 掲載の内容は取材当時のものです。
- 風車写真提供:一般社団法人日本風力発電協会。
- Sotaはヴイストン株式会社の登録商標です。
- PepperおよびNAOはソフトバンクロボティクス株式会社の各国における登録商標または商標です。
- RoBo-LAB内のサービスはソフトバンクロボティクス株式会社のPepperおよびNAOを活用し、CTCが独自に実施しているものです。